日本橋オペラ、プッチーニの名作をこだわりの配役と室内オーケストラで

レポート
2016.4.16

 日本橋オペラは、昨年ワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》で旗揚げしたオペラ・カンパニー。その第1回公演でイゾルデを歌ったソプラノ福田祥子が代表を務めている。今回トスカを歌う福田は、大阪音大ピアノ科卒業後に声楽に転向したという異色の経歴で、大阪芸大大学院修了後、二期会オペラ研修所を経て、ウィーン国立歌劇場やバイエルン州立歌劇場で研鑽を積んでいる。すでに日本国内でも実績を重ねているが、昨年はブルガリア国立スタラ・ザゴラ歌劇場の《蝶々夫人》でタイトルロールを歌ってヨーロッパデビューを果たした。声のレンジにも声量にも余裕を感じさせる歌手。カヴァラドッシには小貫岩夫、スカルピアには斉木健詞と実績のある歌手が配された。
 会場の日本橋劇場は、戦前の古い公会堂を建て替えて1999年にオープンした劇場で、基本的には日本の古典芸能の上演を前提に設計されている。当然ピットもないのでオーケストラが舞台上で演奏しなければならない440席のこの中規模劇場に合わせて、伴奏は新編曲による十数人の室内オーケストラ。昨年のワーグナーの記録映像を拝見すると、同様の上演形態(約20人ほど)で功を奏していたから十分な編成と言えそうだし、やはりオペラは、たとえ小編成でも生の弦や管のアンサンブルで聴けるのがうれしい。指揮は常任指揮者の佐々木修、演出は、鈴木忠志や栗山昌良門下のベテラン十川稔。
 古都ローマを舞台にしたオペラをお江戸・日本橋で。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年4月号から)

4/30(土)13:00 日本橋劇場
問:東京国際芸術協会03-6806-7108
http://www.music-tel.com/wagner

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