「これは仏教映画です!」宮藤官九郎の言葉に長瀬智也、神木隆之介らが大笑い『TOO YOUNG TO DIE!』公開直前イベントをたっぷりお届け!
神木隆之介、清野菜名「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」
TOKIOの長瀬智也、神木隆之介が出演する映画「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」の公開直前イベント試写会が6月20日(月)よみうりホールにて催され、上映前の舞台挨拶に長瀬、神木、桐谷健太、清野菜名、宮藤官九郎監督も登壇した。
本作は、不慮の事故でこの世を去った17歳の大助が地獄に落ち、大好きな子に思いを伝えたいという必死の想いで、赤鬼キラーKらとともに現世に戻るために奮闘する地獄コメディーだ。
このイベントの模様をなるべく詳しくお伝えしよう。
「地獄図(ヘルズ)」のオフィシャルTシャツに身を包む観客も多数いる中、ステージ上には「獄卒」と呼ばれる鬼たちが登場し、さらにその奥には巨大な閻魔様の像が!そこに長瀬に続いて神木、桐谷、清野、宮藤の順に入場すると、割れんばかりの黄色い悲鳴が!
「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」
映画の撮影はちょうど1年くらい前になる本作。当時を振り返って「撮影現場で一番笑ったこと」という質問を振られると、長瀬は「隆(神木)がまだ地獄に落ちたての頃(笑)、若干顔色が悪いメイクをしてたんです。グレー×グレーな。それを(桐谷)健太と俺は本当に顔色が悪いと思って『大丈夫か?』って」と笑いながら声をかけていたという。
桐谷も神木に「『背中さすろうか?』って。でも必ず突っ込んでくるんですよ。(神木の真似をしつつ『自分らには言われたくないよ!顔色どころじゃないじゃないか!』って!」撮影中は赤鬼と緑鬼の特殊メイクのままでいた二人に神木が反撃していたと語る。
長瀬「そのやり取りがどうもネタになってきて、会うたびにそのコントをやるのが楽しかったですね」
神木隆之介
神木が一番笑ったことは、「健にぃ(桐谷)が、ラップを無茶ぶりされてたのが見ていて楽しかったですね。長瀬くんが無茶ぶりをしていて」その言葉に、桐谷が「焼肉屋でね。そこですごく俺は傷ついた、というか。焼肉屋でも俺、がんばって結構うまいことラップをやれたのに、長瀬くんに『やっと汚名返上したな』とか言われて!なんでそんな言われ方せんとあかんの!?」「そんなことあったっけ?」ととぼける長瀬に「覚えてへんやん!無茶苦茶やで自分。基本、無茶苦茶やで!」と突っ込みまくる桐谷だった。
桐谷健太
そして桐谷の一番笑ったことは前述の話に戻り、「隆の顔色をいじるのが好きだった。それはもう大好物だった。毎回同じテンションで突っ込んでくれるから。(再び神木のモノマネで)『君たちには言われたくないよ!』」「そんな言い方しない!!」と言い返す神木に、長瀬は「(神木の顔が)本当にグレーの顔色で、スタジオのシャッターもグレーだったんで、隆がどこにいるかわからなかった!」というと場内大爆笑。桐谷も乗っかって「どこや?どこや?って(探してた)」というと、神木は「灰色の中でも動いてたわ!」と桐谷のイントネーション風にボケ返していた。
邪子役の清野は「全体的に桐谷さんがおもしろかったです。いつもあの笑い方をやって、と言うと…」すかさず桐谷が「グワハハハハハ」と鬼の笑い声を再現。「(緑鬼の)COZYとしての笑い方をしてたんですよ。それをすごく笑ってくれて。でも最後の打ち上げで全然笑ってくれなかった。『もういいわー』って」
清野菜名
最後に宮藤に同じ質問がふられると「俺はふざけてた訳じゃないので。みんなの話を聴いてたら、俺、一年前はふざけてたのかなって気持ちになる」とボヤく。「桐谷くんの笑い方だって、俺、そうしてくれって言ってないし。自由にやりだしたので『いいんじゃない?』って」と流れに任せていたそうだ。
宮藤官九郎
ここで、閻魔様(映画では古田新太が演じている)の巨大オブジェがようやく出番となる。
「これまでしてしまった悪いことを閻魔様に告白して、スッキリした気持ちで公開を迎えよう」という司会からの提案を受け、一人ずつ懺悔を口にすることに。
まずは宮藤。「いっぱいあるんですけど、言えるやつにしておいたほうがいいですよね?(新聞の)一面に出るやつだとまずいんで。軽めのやつを…」という前置きつきで、「この閻魔様に対する謝罪ですけど…古田さんの撮影のときに夜中の2,3時までかかってて。次の日、古田さんが朝早いのも知ってたんです。で、ヨリの撮影だったので、古田さんは下半身の衣装を着ないで現場に来たんです。『ヨリだろ?』って。正直それでよかったんですが、夜中の2,3時で俺もちょっとイラっとしてたんで(笑)、「いや、下も着てもらっていいですか?」って。映らないってわかっているのに衣装を着てもらうという指示を出したのが本当に申し訳なかったなと。絶対上半身しか映らないのに。また、カメラの前で「早く終われ」というのを全面に出されたんで(笑)古田くんにはしつこく食い下がられましたね。『コレ(上半身)だろ?』って」
ここで<地獄行き!!>という閻魔様の声の判定が下る。だが、この判定を不服とする長瀬は「普通、こっち(古田)が地獄行きじゃないっすか?仕事に対する姿勢は監督が正しいって。どう考えたって」桐谷も「しかも今日古田さんが来てくれたらこんなん(閻魔様のオブジェ)にお金かけずに済んだのに」と突っ込んでいた。
お次は神木の番。「高校の時に学級委員長で。つまんなそうに授業を受けている人がいっぱいいたんです。その人たちを巻き込んで盛り上げようと、馬の被り物を被って授業を受けたり、その姿で廊下を全力疾走してたんです。当時は楽しくて『みんな見てくれてる。思い出に残ったかな』って思ってたんだけど、今思い返すと、結構悲鳴が多くて(笑)困らせてたのかなあと」この懺悔に「馬の被り物をして授業を受けてたとき、先生はどうしてたん?先生も何かかぶってたん?」と桐谷。神木「先生がかぶってたらもう負けです。先生は僕がそういうことをやるキャラだとわかってたんで、無視してました」
さらに長瀬が「馬の頭を被ってて勉強は身につくの?」という基本的な確認をすると、神木は「英語の授業でやったんですけど、86点だったので大丈夫でした!」と自慢気。だが長瀬「いや、かぶってなかったら100点いってたかもしれないじゃん!」と鋭く切り返し(笑)結局この懺悔も<地獄行き!>判定に。
「そっか、地獄行きかあ…じゃ、地獄行きまーす」と神木が口にすると観客から「かわいいー!」という歓声が。これを聞き逃さなかった桐谷が『君たちの顔色で言われたくないよ!』と本日3回目となる神木のマネをして笑いをとっていた。
神木隆之介、清野菜名
「昔、環七の近くに住んでたんですが、ラーメン食べてたら外を白い犬が信号超えて走ってるんですよ。あぶないので、捕まえてロープを首輪につけて警察に届けて、のちに飼い主さんからお礼言われました」と懺悔とは思えぬことを語りだす桐谷。「なにお前好感度上げようとしてんの?むちゃくちゃ天国に行きたがってるみたいじゃん」と長瀬。
閻魔様の判定は<地獄行き!>これには桐谷が「なんでーー!?」と叫ぶ。長瀬「閻魔様も「おまえふざけんな」ってね」するとここまで黙っていた宮藤が「古田さん、<地獄行き!>しか(声を)録ってないんじゃないの?」とぽつり。
宮藤官九郎、桐谷健太「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」
清野の懺悔は小学生時代にさかのぼる。「3時のおやつがあって、いつも「誰の家に食べに行く?」って話をするんですが、おいしいお菓子を出してくれる家にいけるように仕向けていました。『菜名んち行こうよ!』って言われると『全然いいけど、結構汚いよ!でもそっちの家はきれいなんじゃないかなあ』って話をそらして…。スナックとかチョコとか何パターンか出してくださるんです。そこに行きたいじゃないですか!?うちはおばあちゃんが畑やってるんで、きゅうりとかトマトとしか出てこない。ジュースとか飲みたいのに、うちはお茶しかなかった」わかるー!という空気が流れる中、やはり判定は<地獄行き>。ますます閻魔様の声パターンは1つしか収録してないのでは、という疑惑がキャストに広がっていく。宮藤「テイクも一つしか録ってないんじゃ?(笑)」
最後に長瀬の懺悔。「この間、仕事でハワイに行くことがあって、そのときに日本に出店している“行列ができるパンケーキ屋さん”がたまたまホテルの近くにあって。日本じゃ並ばないと食べられないしと思い、一人で入り、グァバジュースとパンケーキを頼んだ。ところが、結構なボリュームがあって生クリームもすごく、俺、三分の一くらいしか食べられなくて。行列ができる店に入れたにも関わらず、三分の二も残してしまって。お会計のときに、従業員の方が『おまえ、体調悪いのか?うちのパンケーキを三分の二も残す奴は初めてだ!』って。すごく申し訳ないことをした」
もちろん最後まで閻魔様の判定は<地獄行き>だけだった。
宮藤官九郎、桐谷健太
その後、観客からも懺悔したい事を、ということで一人が選ばれ登壇し、今度はキャストが天国と地獄の文字が両面に書かれている札で判断する、という企画が催され、盛り上がっていた。
すべての企画が終了し、最後に挨拶を求められた長瀬は、「撮影は一年くらい前だったんですが、いろいろあってようやく今週土曜日から公開してみなさんに観ていただけるということになり、うれしく思っています。監督も言ってましたが、今までこんなロックコメディは観たことがなかったし、これからも観ることはできないんじゃないかなと個人的に思っています。なかなか地獄に行きたいなんて思うことは皆さんないと思いますし、僕自身もそう思います。でもこんな地獄だったら行ってもいいかな、って揺れ動く瞬間があるので、その瞬間を楽しんでいただければと思います。二回三回と見たら新たな発見もあるだろうし、音楽の楽しさみたいなものも表現できていると思います。ライブ感があって、バカっぽさもあったり、人間の大事なものが詰まっている作品という気がするので、ぜひ家族や恋人や友達と楽しんでいただきたい」と熱く、真剣に語る。
これを聴いていた宮藤は「素晴らしい挨拶でした(笑)」と長瀬をほめた上で、「普通の映画より試写会が多めなので、試写会をやるたびに、公開されたらみんな観にきてくれるのかなと思うんですが(笑)これ、一応“仏教映画”ですので!1回より2回、2回より3回、3回より4回、何回も見たら観ただけ得を積めるという“仏教映画”ですので、(公開の)25日以降はお布施だと思って観にきてください!」と作品にひっかけた見事(?)な挨拶をキメると、キャストも観客も大笑い。
とにかく、最初から最後までひたすら誰かが笑っている、大盛り上がりの舞台挨拶となっていた。
出演:長瀬智也 神木隆之介 /尾野真千子 森川葵/桐谷健太 清野菜名 古舘寛治 皆川猿時 シシド・カフカ 清/古田新太/宮沢りえ
公式サイト:http://tooyoungtodie.jp/