フェルッチョ・フルラネット インタビュー Vol.3

インタビュー
2016.9.10
《ドン・キショット》マリインスキー劇場のヤニス・コッコス演出《ドン・キショット》はフルラネットのために制作されたプロダクション マリインスキー・アカデミーの有望な歌手たちと共演した

《ドン・キショット》マリインスキー劇場のヤニス・コッコス演出《ドン・キショット》はフルラネットのために制作されたプロダクション マリインスキー・アカデミーの有望な歌手たちと共演した

インタビュア:高橋美佐(イタリア語)
構成・質問:岸純信(オペラ研究家)


Q:マエストロ・ゲルギエフとは、すでに《ドン・カルロ》をおやりになっていますよね?
 はい。近年の白夜祭(White Nights Festival)でご一緒しています。

Q: マリインスキー劇場のメンバーとご一緒に?
 ええ。私がマリインスキーのみなさんと初めてご一緒したのは2004年ですが、以来、白夜祭をはじめ、フェスティバル以外の機会にもずいぶん共演してきています。新制作の《ドン・キショット》でもご一緒しましたし、これからもずっと共演させていただくことになるでしょう。マリインスキー劇場とのお仕事はつねに重要度が高く、奥深いものに仕上がっています。

Q: マエストロ・ゲルギエフの音楽的な特徴は、どんなところにありますか?
 ゲルギエフ氏に代わる指揮者はいない、と言っていいでしょう。その理由ですが、私は<現在の>偉大な指揮者のうち、ゲルギエフ氏に対してだけ、「ああ、カラヤン氏のようだ。」という感覚を持ちます。それはただ音楽的な才能がカラヤン氏に匹敵する、という意味にとどまらず、カラヤン氏がまさにそうであったように、ゲルギエフ氏は自身のその音楽的・芸術的な力量を活かしきり、マリインスキー歌劇場をひっさげて世界中にその存在を知らしめています。優秀な企業家のような手腕です。カラヤン氏もそうだった。秀逸な文化をいっぱいに詰めこんだスーツケースを抱え、それを世界に伝搬する方法を心得ていたのです。そしてゲルギエフ氏を賞賛してやまないもう一つの理由・・・彼は、約束したことを必ず実行する人です。オペラやクラシック音楽の世界においては星の数ほどの口約束が飛び交っていますが、ゲルギエフ氏の口から「これをやろうじゃないか。」という言葉が出たとたん、周囲はみな「必ず、やることになるな。」と、確信を持つ。彼はそういう人でもあります。

Q:逆に言えば、ゲルギエフ氏とのお仕事では、いかなる問題も起きないのですね。
 まったく、なにも。彼との仕事は喜び以外のなにものでもありません。舞台が終わったあとも、レストランまでさらに喜びが続いていますよ(笑)、一緒に食事をしてテーブルで冗談を言い合う仲です。最初の出会いは2000年のザルツブルグ・フェスティバルで《ドン・ジョヴァンニ》を歌ったときでした。以来、仕事での強い絆はもとより、プライベートでも友情が生まれ、深く育まれています。

Q:まさに盟友・親友なのですね。
はい、そうです。

CD ムソルグスキー「死の歌と踊り」 フルラネットとゲルギエフは定期的に共演を重ねるまさに盟友 マリンスキー・レーベルで録音も行っている

CD ムソルグスキー「死の歌と踊り」
フルラネットとゲルギエフは定期的に共演を重ねるまさに盟友
マリンスキー・レーベルで録音も行っている

【Vol.4】に続く


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フェルッチョ・フルラネット インタビュー Vol.1


ヴェルディ作曲《ドン・カルロ》
指揮:ワレリー・ゲルギエフ
管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団
演出:ジョルジオ・バルベリオ・コルセッティ

10月10日(月・祝)14:00
10月12日(水)18:00
東京文化会館

■予定される主なキャスト
フィリッポ2世:フェルッチョ・フルラネット
ドン・カルロ:ヨンフン・リー
ロドリーゴ:アレクセイ・マルコフ
宗教裁判長:ミハイル・ペトレンコ
エリザベッタ:ヴィクトリア・ヤストレボヴァ
エボリ公女:ユリア・マトーチュキナ
※キャストは変更になる場合がございます。最終的な出演者は当日発表となります。

■入場料(税込)
10月10日(月・祝)14:00
S=¥45,300 A=¥38,800 B=¥29,100 C=¥21,600 D=¥12,900
10月12日(水)18:00
S=¥43,200 A=¥36,700 B=¥27,000 C=¥19,400 D=¥10,800

マリインスキー・オペラ 来日公演2016公式HP
http://www.japanarts.co.jp/m_opera2016

〈歌曲(リート)の森〉 〜詩と音楽 Gedichte und Musik〜 第20篇  フェルッチョ・フルラネット(バス)
10年7日(金) 19:00 トッパンホール

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