上岡敏之(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団による『サマーコンサート 2016 』はスペイン三昧

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クラシック
2016.7.9
 上岡敏之 ©武藤 章

上岡敏之 ©武藤 章

 いよいよ2016年9月より新日本フィル音楽監督に就任する上岡敏之。すでに昨年4月より一足先に同楽団のアーティスティック・アドバイザーを務めているが、これから一段と楽団との結びつきを強め、新たな時代へと歩みを進めることが期待される。
 その音楽監督就任に先立って、7月に特別演奏会『サマーコンサート』が開催される。これまで主にドイツ・オーストリア系の音楽を中心としたレパートリーを披露してきた上岡敏之だが、この公演で主役となるのはフランス音楽。というよりは、「スペイン」をテーマにした作品やスペインに魅了された作曲家による“変則スペイン・プログラム”とでも呼べばいいだろうか。シャブリエの狂詩曲「スペイン」、ビゼーの「アルルの女」第1組曲、リムスキー=コルサコフの「スペイン奇想曲」、ラヴェルの「スペイン狂詩曲」と「ボレロ」といった、おなじみの名曲がずらりと並ぶ。サマーコンサートらしいプログラムではあるが、これを上岡敏之が指揮するとなれば、少なからず意外性があるのではないだろうか。
 シャブリエやリムスキー=コルサコフ、ラヴェルといったオーケストレーションの名手たちによる色彩豊かな響きや、「ボレロ」でのソロの妙技など、聴きどころは多い。夏の暑さを吹き飛ばすような爽快なひとときを満喫したい。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年7月号から)

7/23(土)14:00 すみだトリフォニーホール
問:新日本フィル・ボックス03-5610-3815
http://www.njp.or.jp

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