welcome to THE 沼!・ 第四沼『galcid沼』<後編>
welcome to THE 沼!・ 第四沼『galcid沼』<後編>
lena:レコーディング自体はほんと1日半で終わったんですけど。その後のミックスっていうのをやってもらって(齋藤に)。やっぱり、これはプロデューサーの意思でリスニングにはしたいっていうね。
齋藤:ずっと聴けるようにね。
lena:普遍性も必要だし。
秤谷:はいはい。
lena:気が付いたらこのアルバム子供が口ずさめたりして。デッテッテッテ、チ、とか言って。
齋藤:リズムなんですよね。やっぱりね。
秤谷:キャッチーなんだと思いますよね。そういう意味ではね。
galcid
lena:そうなのかなってできた後に思って、まあなんとか達成しました。よし、みたいな(笑)。
秤谷:これ、即興っておっしゃってますけど、トラックが始まって、終わりまで尺を決めてやっているのか。
齋藤:やってないです。やってないです。
秤谷:わーってやっているのを、切り取っているのか。
齋藤:そういうのはしてないです。切り取りは全くなくて、何をしたかというと、音量のバランスと、アウトプットでエフェクト処理しかしてないですね。
秤谷:なんと。
齋藤:簡単に言うと、じゃあ、始めよう。いい感じになってきたな、おお、盛り上がったな。ああ落ち着いてきたな、飽きたなやめようか。そんな感じだから、曲の長さが全部違うんですよ。10分ぐらいあったり、3分で終わったり、あの3分っていうのは、多分飽きてるんですよね。
秤谷:ははは(笑)。
齋藤:これ、違うんじゃないっていう。
lena:3分で終わったやつはやっぱ、音数が多かった。音数が多いとやっぱり飽きるんでしょうね。
秤谷:じゃあ、始まって、パッションのままに終わったもので1トラックとしてるんですね。
齋藤:そうなんです。若干ダビングしたものも何曲かあるんですよ。途中で新しいシンセができたって言って、メーカーから送ってくれるものがあったりして。それはちょっと何個かタビングしてるんですけど、最高で4トラックしか使ってないよね。
lena:(笑)。ビートルズですね。
秤谷:すごいですね(笑)。もう現代音楽ではありえないトラック数でしょうね。はい。
齋藤:でしょうね。だからそういうところに、いろんなものを感じてくれてる人が出てきたんじゃないかと思いますよね。
秤谷:いやー、でしょうね。
lena:だから一個一個の存在感は浮きだってくるかなとはね、思ってるんですけど。
秤谷:いやー、気になる音しか入ってないですもん。僕はもう。
齋藤:(笑)。いやーそうでしょう。気になって仕事にならない(笑)。
秤谷:気になってる音があるじゃないですか。でも後から更に気になるものがまた来るわけですよ。
齋藤:そうですよね。
lena:(笑)。
秤谷:さっきの気になった音がこないのかなって思ったら、また来た(笑)。
galcid
lena:(笑)蚊みたいですね。蚊。
齋藤:リスナーの方が、こういう秤谷さんみたいな聴き方をして欲しいと僕らは思ってる。気になって仕事ができないみたいな。
秤谷:そうそう。もうちょっと一回仕事とめていいですかみたいな(笑)。
齋藤:だから、僕作ってていうのもあれなんですけど、聴き終わった後疲れるんですよ(笑)。
秤谷:わかりますわかります。
齋藤:すごく気になるから。すっごい疲れるんです、でもやっぱり、宇川くんとも話したんですけど、やっぱり人を傷つけない音楽は音楽じゃないよって。
秤谷:確かに確かに。
齋藤:やっぱり、何か残すにしてもハッピーっていうのもあるんだけども、疲れさせるっていうのも一つの手段って言って(笑)。
秤谷:いいですよね。でもそれがよくて、聴こうと思う音楽って今少ないと思うんですよ。僕は。
齋藤:ああ、わかりますね。
秤谷:やっぱ耳に入ってくるとか、バックグラウンド的な意味合いの音楽が多いというか。
齋藤:差し障りが無いというか。
秤谷:そうそう。基本“ながら”じゃないですか音楽なんて。“ながら系”ビジネスって言われているし。仕事しながら聴く。本を読みながら聴く。車に乗りながら聴くっていうものであるけれども、galcidのアルバムはきっと僕車運転できませんあれ(笑)。
齋藤:ほんとですよ。
lena:(笑)。
秤谷:あれね、車じゃ聴いちゃダメです。galcidは車で聴いちゃダメ絶対。
齋藤:そのキャッチフレーズ付けないとね(笑)。もうちょっと早かったら。2枚目にそれ。
秤谷:昨日まさにそうだったんで。3回呼ばれても気づいてなかった(笑)。
lena:(笑)。これアメリカでは無理だね(笑)。
秤谷:車社会では危ないかもしれないですね。
齋藤:嬉しいな、一番の褒め言葉かもしれないですね。
秤谷:そういう聴く気にさせてくれる音楽っていうのが少ないので。それこそgalcidもそういうことだと思うんですよ。ビョークとかも同じ作用が(笑)。
齋藤:ビョークは車だめだ(笑)。
lena:そうなんだ、そう(笑)。
秤谷:ビョーク感があるんですよだから。
lena:うん。嬉しいですね。
秤谷:深い森に踏み入れた感じがあってですね(笑)。
lena:昔ね、アメリカでバイトしてたことがあって、ファッションのお店だったんですけど。好きなBGMかけてよかったんで、ビョークかけてたんですよ、そしたら客に、買うもの決められないから変えてくれって言われて(笑)。
齋藤:気になっちゃうんだよね。
秤谷:強いんですよね。なんか不思議な感覚なんですよ。
齋藤:嬉しいな。いわゆるテクノのミニマルのトラックって、割とずっとループして、ちょっとずつ変わっていくじゃないですか。ちょこっとずつ変わっていくでしょ。この音源は、ずっと変わっていってるんですよ。
秤谷:そうですね。
齋藤:なんていうか、1小節に必ずずっと変わっていくっていう。それが落ち着きのなさっていうか。
秤谷:それがいいんですよね。飽きっぽいってことなんだと思うんですよ。多分、さっきおっしゃってた。その飽きっぽさが合うんですよ。だから。僕も飽きっぽいんで。
齋藤:これでも結構手を抑えたんだよね。ライブはもっとはちゃめちゃなんですよ。でも、リスニングにしようと思って、なるべく動かさないようにしようっていうのはあったよね。
lena:そうだよね。好きなものがそういうのだから。クイーンだって展開めちゃくちゃ早いじゃん。
秤谷:(笑)。
lena:だから好きなんですけど。なんかビョークも入ってるんだろうね。きっとそういう歌とか。
齋藤:そうね。入ってる。
秤谷:ルーツがやっぱりね。
齋藤:せわしないものね。
lena:せわしなさすぎるじゃん、なんか、うん(笑)。
秤谷:でも、音をここまでシンプルに抜いて行った時に、メタルとかラウドの音圧に勝てるんだなと思ったんですよ僕は。
齋藤:ああ、嬉しいですね。
秤谷:引き算の最たる例というか。僕も曲作ってるんでアレですけど、エンジニアしてる時って、引き算しよう、って思ってるんですよね。トラックできるだけ抜いて音域かぶらないようにとかって思うんですけど。そんなことじゃないなっていう。
秤谷:何もかも抜かれた状態って、こういうことになるんだなっていう。
齋藤:間ですよね。
秤谷:動画見させてもらって、ノイズの周波数でまた違うじゃないですか。ピンクとホワイトだと。
齋藤:そうですね。
秤谷:あのパルスのかけ方とかで違うとかも。あれ沼なんでしょうね。見てたら思いますね。ノイズは沼なんでしょうね。
galcid
齋藤:ノイズはノイズで3冊ぐらい本ができるんだよ。
秤谷:ノイズで3冊(笑)。
齋藤:すごい地味ですよ書いたら。
秤谷:(笑)。
lena:こういう話をしていると前回の釣りとかラジコンとか全部精通してくる感じしません。
秤谷:いや、そうですね。連載しているあれが、全部そうなんでしょうね。
lena:全部そういう構造になってると私はそう見てて。
秤谷:はいはい。
lena:なんかでもやっぱり私もそう意味ではバンドだったので、曲を作って、それを毎回やるって、ちょっとした即興性みたいなものがありつつも大体決まってるじゃないですか。幅が。
齋藤:でもだんだんアレンジ加わってくるんだよね。何回も同じ曲やってると違うものになってくる。
lena:そうなってくるんだよね。でもこのプロジェクト、galcidに関しては、初めからそういう足かせっていうか、枠がないので。
齋藤:そうそう。すべてが、お客さんも、自分たちも含めて、初めて聴く曲なんですよ。そこだよね、飽きがないっていうかな。だから、あのバンドのあの楽曲で盛り上がりたいっていう人が来るような音楽じゃないんですよね。
lena:ここ何回か頑張ったよね。
齋藤:ここ何回か、僕ら新しい実験をしてて、このアルバムに入っているトラックをライブの即興の間に、ちょっと、再現してみようと思ってて。
秤谷:なるほど。
齋藤:でも、もちろん、できませんよね。
秤谷:そりゃそうですよね(笑)。
lena:(笑)。
齋藤:面白かったね、あれはね。ちょっとしょぼいんですよ。
lena:それが可愛らしさというか。自分の好きなバンドがいて、聴き込んだ音源そのままが聴きたいんじゃないんだよみたいな。
秤谷:じゃあ、普通のバンドとかと違って、CD出しました。リリースライブやりますって言っても。
齋藤:あの曲やらないんじゃないでしょ(笑)。だから儚いんですよこれは。僕らは。
秤谷:やらないっていうことなんですよね(笑)。
齋藤:でもだからそう言われると思ったから、何個かはやろうという話になって。でもそれ楽しかったんです。音がまずその場でプリセットじゃないから。これに似せて作っていくんですよ。
秤谷:そりゃそうですよね。記憶を頼りに。
齋藤:絶対に違うわけですよ。その面白さっていうのはこれからどんどん出てくると思うよ。
秤谷:でもすごいですよね、そんなことなかなかないですよね。二度とできない曲が入ってるという。
齋藤:そうなんですよ。だから時間を切り取っただけなんで。その瞬間の。
秤谷:ねえ。奇跡的なものでもありますよね。
齋藤:そうですね、それでしか表現できないものなんでしょうね。
lena:絵見たいなものなのかな、なんか映画のポスターも地方によって違うじゃないですか。
秤谷:でも、アートとか作品ってかくあるべきなのかなと今思いましたね。
齋藤:なるほどね。
秤谷:CDって結局今はそれが当たり前の定義になっていますけど、決められたものいれて、それを再現してリリースさせてとか。
齋藤:そうですね。
秤谷:でも、それって作品としていらないですよねってただの予習装置みたいで。だから価値がどんどん落ちていっている。
lena:うん。
秤谷:でも、そういうことなら、これ欲しいですもんだって。聴けないんだから。もうこれライブで。
齋藤:そうですよね。
lena:なるほどなるほど。
秤谷:だったら、これはアート作品として手元に残しておきたいって思うはずで。絵と一緒で。
齋藤:昔のフリージャズのレコードなんかそういうことなんですよね。
秤谷:ああ、そういうことですよね。
齋藤:もう何月何日のあのメンバーであそこでやったやつってね。それしかない。
lena:日付が載ってるもんね。昔のね。
齋藤:秤谷さんとかってバンドで例えば息抜きでそういうのって。
秤谷:もちろん、セッションしたりジャムしたりとかっていうのは全然しますけど。
齋藤:どんな感じなんですか。
秤谷:それこそルールはないですよ。
齋藤:ドラムが始まってって、そこにのってみたいな感じで。
秤谷:はいはい。まさに。本当にそれこそ飽きたらやめちゃうし、飽きなければ15分でも30分でもやっていますよね。
齋藤:そうですね。いいグルーヴができるっていうのがあるじゃないですか。
秤谷:それはあります。通じ合えちゃう時があります。
galcid
齋藤:ですよね。テレパシーですよね。
lena:うん。たぶんそうですよね。
秤谷:同じなんですよね、きっとだから。それがだからすごくわかるような気がします。あ、次も絶対あの展開いくよなみたいな。
齋藤:そうそう。そうなんですよ。そこでくる場合とこない場合がある。
秤谷:はいはい。で、来た時の快感ね。お前、そこでブレイクした。するよね、やっぱりブレイクね、みたいなありますよね(笑)。
lena:あるある。
齋藤:やってる方もそうだけどお客さんに伝わるんですよ。
秤谷:なるほどなるほど。
齋藤:やっぱり、僕らがいいなと思っていると、お客さんもノリ方も違うし、ちょっとおかしいなって思うと。
lena:うん。
齋藤:やっぱりどんどん直していくよねそこね。やっぱりセッションしてますよねお客さんとね。面白いよね。
秤谷:面白い。面白いな。
齋藤:今度やりましょうよ一緒に。
秤谷:本当ですか(笑)。ちょっとやってみたいな。僕、たぶんね、好きですね、きっと、感じれる気がします。
秤谷:しかし本当に最近思うのは、日本人の耳のリテラシーがすごく落ちている気がしているから。こういうことに興味を持っていただきたいんですね僕は。聴き方を思い出して欲しいんですよ。
lena:そうですよね。本当に観賞の仕方ってもう本当に。
秤谷:そうなんです。なんかもう違くなりすぎちゃってる気がして。世界とも相当差がついてるし。これで世界からスポティファイみたいなのが入ってきて、そこで並べられますかって言った時に勝てる人少ないと思う。向こうの人たちの音作りに。邦楽しか聞かずに育ってるアーティストも多いですしね。
齋藤:あとは、何にも音楽を聴いてない人が音楽を作り始めるっていうのが僕は面白いと思うんですよ。
秤谷:そっちの方がいいですよね逆に。まっさらな方が。
齋藤:そういう意味でいうと、僕らって本当になんの真似もできなかったんですよ。前例がないんで。
秤谷:確かに。
齋藤:だからそこはよかったよね。もちろん色んなルーツが入っているんですけど。
秤谷:はいはい。
齋藤:でも確かにそうですよね。。
秤谷:そうなんですよ。
齋藤:この中だけで生まれてくるもの。
秤谷:もう制約があるじゃないですか。それこそおっしゃる通り山に住んでるやつみたいなのがいきなり音楽作ってみたほうが面白いかもしれないですね。
齋藤:そうそう絶対面白いやついる。
秤谷:最後ちょっと聞きたいんですけれど。即興で作ってるじゃないですか。タイトルはどうやって決めてるんですか。
galcid
齋藤:今回のビジュアルコンセプトっていうのが、川崎にある工業地帯の「夜光」ってところなんですけど、全てそこと関連付けられているはずです。
秤谷:かっこいいな。。
lena:例えばshuriken machineっていうのは、本当ノリで作ったら手裏剣ぽくなっちゃったみたいな。
齋藤:手裏剣がしゅっしゅって。
秤谷:あれですね。あの曲だなってわかります。
lena:なんですけど。yakoとか。
秤谷:「夜光」押しですね。
lena:Unmannedとかoil leakとかpipes to hell、もうここら辺は全部工業ものですね。で、私の幼い時の記憶とかもありまして。
秤谷:インダストリアルなね、記憶。
lena: rubber mountainもそうですね。タイヤのクズ山があったんですよ。その「夜光」の中に。なのでそういうものとか。
齋藤:あと、no moreっていうのが一番はちゃめちゃな曲なんですよ。普通やっちゃいけないんですけど、マスタリングの段階でEQをグリグリ動かしたんですよ。それで、もう全部をやって、もういい加減にしろ、っていうことでno more。意味にはなったよね。
lena:もういい加減にしろって中で叫んでるよね。あとpipes and ductsはそのままですね。パイプとダクトのっていうので、イメージとしては全部工業系ですね。インダストリアルです。
秤谷:なるほどね。でもやっぱり音から起因するこうイメージの中からちょっと結びつけてるのもあるんですね。やっぱり。
齋藤:そうですね。うん。
秤谷:面白い。いやー、なんかもう、日本人も相手にしてあげてくださいって感じです。世界でやってもらっていいんですけど、日本人も相手にしてあげて欲しいなって。
齋藤:少しずつね、掘っていけるといいんですけどね。僕らもイベントを立ち上げて、最初は外国人しかこないと思うんですけど、その中にどんどん日本人を引っ張ってってということは考えていますね。
lena:うん。
秤谷:レイヤー側とかクリエイター側に、すごく刺さるような気がするんですよね。まずはそこからなのかなって。
齋藤:そうかもしれませんね。どうなってるんだろうこれ。だよね。でもね業界受けがあんまりいいとよくないんだよね。
秤谷:そうなんですよね。
齋藤:マニアックってことなんですよね要するにね。
秤谷:そうですね。マニアックなんですよね。
齋藤:もうちょっと一般の人がいいんだけども。昨日も。ジェイ・ヘイズから連絡来てたもんね。最高って。
lena:でも、最近は育ってるんだよね。たとえばYMOとか、それこそビョークの言ってた誰それとかっていうレコメンドしたものも聞いてみて、びっくりみたいなので。
齋藤:そうそう。最初我慢して聴くんだよ。ジョイ・ディヴィジョンとかね。
秤谷:最初ほんと我慢して聞きますよね。
齋藤:気づいたら好きになってるっていう(笑)。
秤谷:そうなんですよ。いいと思ってないんですよね。最初別にね。
齋藤:あの人がいいって言ってたから(笑)。
秤谷:そうそう。いいと思わなきゃだめなんだ俺は!みたいな(笑)。
齋藤:お金払って買ってるし。
lena:その現象を。歴史は繰り返すじゃないけど、そこからしかないかもしれないね。カールが言ってくれる分にはそこからの教育。
齋藤:最初は我慢して聴いたものの方が残ってるものね。
秤谷:そうですね。
齋藤:その時すっと入ってきたものは。その場で終わっちゃうんだけど、懐メロで。刺さってくるんですよ。どこかで。
秤谷:そうなんですよね。ビョーク超苦手でしたからね最初。一発目はちょっと大丈夫かなみたいな。
齋藤:ははは(笑)。
秤谷:もう中毒ですもんね。
齋藤:我慢して聴いてたらね。
秤谷:そうなんですよね。尖ってるものってどっちかっていうと拒否反応から入るんですよね。
齋藤:強いんですよね。
秤谷:それこそ本当にあれですよ、いやよいやよも好きのうちじゃないですけど、拒否反応から入る分、振れ幅が大きかった分、こっち振れるんですよね多分。
lena:すごいいい人と悪い人みたいな。そういうことですよね。
秤谷:極端な。
lena:インダストリアル本当にそうだったから。大嫌いから入っていってるから。中毒ってやつですよね。
齋藤:怖いんですよね。最初は。
秤谷:怖いんでしょうね。これだって超怖いと思いますよね。
齋藤:ジャケ怖いですもんね(笑)。
秤谷:ジャケ怖いですし。聴いて一発目から怖いですしね。
齋藤:ねえ。
秤谷:なんか人間の理性を突破してくるじゃないですか。
齋藤:はいはい。(笑)。
秤谷:だってそうじゃないですか。これ聴いてたらダメなんじゃないかってどっかで思うんですよきっと。もしかしたらトリップしちゃうんじゃないかっていう。
齋藤:嬉しいなそれは。すごく嬉しい。
秤谷:そういう怖さがあるのがいいと思います。
lena:いやーあるよね。聴いたらなんかあるんじゃないかと思って一生懸命聴くっていう(笑)。
秤谷:ないって言って終わってるのが最高にいい(笑)。
齋藤:もう一回聴いてみようってなる。
秤谷:そうだと思います。迎合しているものが基本になっちゃってるから。エゴを発信することがものすごく悪に見られるというか。特に日本なんか平均化させたい国なので。
齋藤:そうですね。
秤谷:エゴとか個性というのを認めない国なんですけど、僕はやっぱり変えていくべきだろうなと思っていますしね。ぜひ聴いてもらいたいと思いますね。
齋藤:ありがとうございます。
デジタル・フォーマットにてワールドワイド・リリースされた記念すべき1st.アルバム 『hertz』、発表されるや否や、Underworldを始めとする世界の名だたるアーティストたちから賞賛が後を絶たない状況の中、待望のCD ver.が、9/21(水)満を持してリリースされた。
CDのみのボーナス・トラックとして、札幌を拠点に、ワールドワイドな活動を行っているKUNIYUKIが、NEWWAVE PROJECT名義にてリミックスを提供。
ジャケットのアートワークは、エイフィックス・ツインを初めとするWarp関係のアートワークで知られる、デザイナーズ・リパブリックが担当。
加えて、DOMMUNE主宰「宇川直宏」氏による、14,000字を超えるライナーノーツを収録。
是非、hertzを手に取ってもらい、galcidの世界観を肌で感じて欲しい。
Title: hertz (the album)produced by Hisashi Saito
galcid / hertz
by Newwave Project aka kuniyuki