エレファントカシマシ、30周年に向けツアー初日から強烈なスタートダッシュ このバンドは一体どこまで行くのか

レポート
音楽
2016.10.7
エレファントカシマシ

エレファントカシマシ

いきなり初日でこんなすさまじいステージをやって、このバンドは一体どこまで行くのだろうか? そんな驚きと興奮を与えてくる超アグレッシヴなライブだった。エレファントカシマシの『ZEPP TOUR 2016』の初日、10月1日のZepp Namba。彼らは2017年3月にデビュー30周年目に突入するのだが、円熟、成熟、老成といった言葉とはむしろ正反対の、初期衝動のほとばしる鮮烈な演奏を展開して、今もなお勢いを加速させている。9月17、18日に行われた日比谷野外音楽堂もロックバンドとしての彼らの魅力が全開のステージとなったが、今回のツアーではさらに攻撃的で挑戦的な方向へとシフトしていた。

宮本浩次(Vo&G)、石森敏行(G)、高緑成治(B)、冨永義之(Dr)というメンバーに加えて、ギターのヒラマミキオが加わる5人編成。つまり9月の野音からキーボードが抜けたことになるのだが、演奏者の数が減ったことが引き算になっていない。いや、むしろボーカル、ギター、ベース、ドラムというロック・バンドの基本編成の魅力が最大限に発揮されていた。MCで宮本が「労働量多め」と言っていたが、メンバー全員がそれぞれの役割を全力でまっとうする姿がかっこいい。

これまでも4人、もしくは5人編成でのステージをポイントポイントでやってきている彼らだが、今回はキーボードやストリングスをふんだんに導入した最新アルバム『RAINBOW』をリリースした翌年のツアーということで、この最新作からのナンバーも何曲か演奏されている。それらの楽曲をこの編成でどう表現するのか、注目していたのだが、曲の核にある本質をガッチリつかんで、ロックバンドとしての本能を全開にした演奏が見事だった。よりむき出し、よりダイレクトで大胆な演奏がガツンと届いてきた。

セットリストについては、まだツアーが進行中なので、ここでは触れないが、新旧取り混ぜたものとなっていた。おそらく観客それぞれにとっても、「これが聴きたかったんだ!」という曲がたくさん入っているうれしい構成になっているのではないだろうか。宮本いわく、「長くやっているので、いっぱい曲があるんですが、精選してきました」とのこと。あえて特徴を言うならば、ロックバンドとしての彼らの演奏が映えるセットリストといったところだろうか。

この日の充実したステージを可能にしていたのは、まずはバンドのエンジンにあたるリズム隊の2人の生み出すソリッドなグルーヴだろう。強烈な破壊力と人間味とが両立している冨永のドラム、歌に躍動感とダイナミズムを与えていく高緑のベースがバンドの強靱な推進力を担っていた。さらに今回のツアーの大きな特徴となっているのはギター・サウンドだ。曲によって、石森、ヒラマ、宮本によるトリプル・ギターが炸裂して、骨太なうねりを生み出していたのだが、このアンサンブルが2016年の今、新鮮に響いてきた。3本のギター+ベースが“ロックなストリングス”を構成していると感じる瞬間が多々あった。石森がレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジばりにボウイング奏法(バイオリンの弓でギターを弾く)を披露する場面もあった。そして歌。宮本のボーカリストとしての反射神経の良さは天性のものがあるのだが、瞬間瞬間の空気に反応しての自在に振り切っていく切れ味の良さがさらに増していた。バンドの演奏に反応していくのはもちろんのこと、歌いながら、自分の歌にも反応して、さらに歌に対する集中力のギアが上がっていく。歌い終わった瞬間に熱烈な歓声が何度も起こっていた。

5人のむきだしの音がゴツゴツ体に入ってきて、最高に気持ち良い夜となった。男っぽくって、熱血で、ワイルドなステージ。石森がピックを落とすと、すかさず宮本が拾って、手渡ししたりと、メンバーの息も合っている。ヒラマもエレファントカシマシの一員と言いたくなるくらい、根幹をしっかり担っており、5人の男っぷりの良さに惚れ惚れする瞬間があった。

最初から最後まで白熱のステージ。まだまだ歌は生き物のようにどんどん表情や形を変えていくだろう。完成形があるのかどうかもわからないが、もっと先へとさらに進み続けていくことになるだろう。これが30周年の助走であるとするならば、すでにバンドは強烈なスタートダッシュを切って、全力疾走モードに入っている。最新シングル「夢を追う旅人」のインタビュー時に宮本が“50代は老人の青春期”という表現を使っていたが、エレファントカシマシは何度目かの青春期に突入したところなのかもしれない。熱いのはバンドだけではない。観客のこぶし振り上げ率も確実にアップしている。今回のツアーに行く予定のある方は腕立て伏せをしたり、肩甲骨の可動域を広げるストレッチをしたりして、ライブに備えることをお薦めしたい。バンドだけじゃなくて、観客の労働量も多め。そんなツアーになっていくのは間違いないだろう。


取材・文=長谷川誠

オフィシャルHPでは、10月16日(日)23:59まで日本武道館&大阪城ホールのライブチケット先行受付を実施中

 

ライブ情報
エレファントカシマシ ZEPP TOUR 2016
・10/01(土)Zepp Namba         開場17:00/開演 18:00
キョードーインフォメーション ℡:0570-200-888 (全日 10:00~18:00)
・10/02(日)Zepp Namba         開場16:00/開演17:00
キョードーインフォメーション ℡:0570-200-888 (全日 10:00~18:00)
・10/08(土)Zepp Nagoya        開場17:00/開演18:00
サンデーフォークプロモーション ℡:052-320-9100 (全日10:00~18:00)
・10/09(日)Zepp Nagoya        開場16:00/開演17:00
サンデーフォークプロモーション ℡:052-320-9100 (全日10:00~18:00)
・10/14(金)Zepp Tokyo          開場18:00/開演19:00
DISK GARAGE ℡:050-5533-0888 (weekday 12:00~19:00)
・10/15(土)Zepp Tokyo          開場17:00/開演18:00
DISK GARAGE ℡:050-5533-0888 (weekday 12:00~19:00)
・10/22(土)Zepp Sapporo 開場17:00/開演18:00
ウエス ℡:011-614-9999 (月~金 11:00~18:00)
 
チケット料金 :1Fスタンディング・2F指定 ¥6,500(税込、別途ドリンク代必要)  


「新春ライブ 2017 日本武道館」

 

公演日・開場/開演:2017年1月6日(金) 17:30/18:30
会場:日本武道館
チケット料金: 指定 6,900円(税込)
※3歳以上チケット必要
チケット一般発売:2016年12月3日(土)
お問い合わせ:
DISK GARAGE 050-5533-0888 (月~金 12:00~19:00)
 
「デビュー30周年記念コンサート”さらにドーンと行くぜ!”」

 

公演日・開場/開演:2017年3月20日(月・祝) 16:00/17:00
会場:大阪城ホール
チケット料金:指定 6,900円(税込)
※3歳以上チケット必要
チケット一般発売:2017年1月28日(土)
お問い合わせ:
キョードーインフォメーション 0570-200-888 (前日 10:00~18:00)

●オフィシャルHPチケット先行受付
 抽選受付期間
 受付期間:10月1日(土) 21:00 ~ 10月16日(日) 23:59
 ※お申込みは、お一人様1回のみ4枚まで
※お申し込みの前に、受付詳細を必ずご確認ください。
オフィシャルHPチケット先行受付のURLは下記オフィシャルサイトURLからご覧ください。
http://elephantkashimashi.com/

 

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