GARNiDELiAに1年ぶりのインタビュー 「ライブを意識するようになった音作り」から生まれるフルアルバムとライブ

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2016.10.18
GARNiDELiA tokuとメイリア 撮影:岡崎雄昌

GARNiDELiA tokuとメイリア 撮影:岡崎雄昌

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GARNiDELiAの進化が止まらない。数々の海外イベントへの出演を経て、いよいよ発売される2ndフルアルバム『Violet Cry』。そのアルバム発売の前後に開催される大阪・東京でのワンマンを控えたメイリアとtokuに、1年ぶりにインタビューを行った。「ライブを意識した音作りをするようになった」というGARNiDELiAの今を探る――

――去年の8月以来のご登場ですね。前回のインタビューから1年が経ちました。

メイリア:お久しぶりです!

――せっかくなので、この1年を振り返れたらと思いますが、どうでしたかこの1年は?

メイリア:アルバム『BiRTHiA』や、シングル「MIRAI」をリリースして、たくさん海外に行かせていただきました!

――たしかに、いろんなところに行かれてますね。

メイリア:今どこにいるの?っていうくらいでした。アメリカも何度も行きましたし、初のヨーロッパやアジアも回りましたし。

――アジア、ヨーロッパ、北米とそれぞれ違いはありましたか?

メイリア:やっぱり国によってノリ方とか、好きな曲のジャンルも違う印象はありましたね。ドイツは初めてでしたけど、独特だった気がします。

toku:何となく真面目な印象がありましたね。

メイリア:でもテクノが根付いている国なので、私達の曲の中でも4つ打ちを基本としたものはちゃんとノってくれたり、知らなくても楽しんでくれた気がします。

――前回出た「約束 -Promise code-」は、和をテーマにした楽曲になってますが、あれは海外受けもしそうですね。

メイリア:めちゃめちゃ良かったですね! 元々海外のライブイベントが多いってこともあり、和を意識した部分もあったんですけど、和装でパフォーマンスをしたいっていう気持ちも前からあったんです。でも、日本の人もやっぱり和のテイストって好きなんだなって思いました、凄く反響があって。

――メイリアさんがあの格好をするというのが、凄くキャッチーだなと思いました。

メイリア:でもあれはかなり攻めたビジュアルだったと思うんですよ。奇抜だけど、やりすぎると嫌悪感を与えるかもしれないし……。 なので、良い感じにギリギリを狙えたと思っています。

toku:奇抜なのは昔から奇抜だったと思いますけどね、メイリアは(笑)。

メイリア:日本の人はもちろん、和の音とか和装に対して熱い気持ちがあるんだなと改めて分かりましたし。サンフランシスコのイベントに出た時は、歩いているだけで写真を取らせて!ってすごく声をかけられて。興味を持たれているんだなと実感しましたね。

――tokuさんにも伺いたいと思います。サウンド面で、この1年気付いたことや意識したことはありましたか?

toku:やっぱりイベントやライブの回数をこなすことによって変わってきた部分はありましたね。これまでもライブでの盛り上がりや反応を意識して曲を作ってきましたけど、いざ本当にライブでやってみて、もっとこうしたらいいんじゃないか?っていう答え合わせができて、それが「極楽浄土」なんかには反映されてると思う。

――現場感が出てきた感じですかね?

メイリア:かなり意識してますね。ここ1年で楽曲制作する上で、ここでこう盛り上がって欲しい、とか思いながらつくるようになりました!

toku:曲を作るときのキーワードとして、“ライブを意識しよう”というのは入るようになりました。

――GARNiDELiAはネット発信のユニットだと思うんです。そこからリアルに飛び出てきたというか。ライブを意識するようになって変わってきた部分はありますか?

メイリア:すごくありますね。やっぱり画面から出てきてと言うか……画面を通して発信していたという所から、ライブなどでリアルで音を届ける回数が増えてきて、ほしい音が変わってきたんですよね。みんなに熱くなってほしいなって感じるし。私たちは“魅せる”ということに意識をおいているので、ワンマンライブをやる中でも魅せる、一つになれるっていう部分を重視したいと思って、曲作りをするようになりました!


――そして今回「MIRAI」のショートフィルムが話題になっています。完全にあれはドラマですね。制作の経緯を聞ければ。

メイリア:フルアルバムを約二年ぶりにリリースするということで、「MIRAI」は昨年の5月に出したシングルなんですけど、私達が出ているMVもすでにあるんですよ。でもこの曲をライブで歌っていく中で、私達の中でもファンの中でも特別な一曲になっているんです。その大事な曲をもう一回違った形で何か伝えられないかな、と相談して。物語として出来たらいいねっていう話しになったんですよ。

――なるほど。

メイリア:元々この曲はファンの方から結婚式で流したいという話をもらったことが多くて、私の友達も結婚式で流したよ!って言ってもらえたり。これはウェディングソングとしても成立する曲なんだなぁと。というかウェディングソングにしていこう!って話になったんです(笑)。

――それはもう曲に対する新たなプロモーションですね。

メイリア:そうですね! でも愛っていろんな形があるじゃないですか。今回は親子の愛を表現したいと思ったんです。

――tokuさんは、最初にご覧になってどうでした?

toku:歌だけだと見えないストーリーみたいなものが伝わってくるというか……映像がつくと説得力が増しましたよね。 音だけでは辿り着けなかった表現の一つかなと思ってます。

――変な話ですけど、見た時に良い意味でGARNiDELiA感が無かったんですよね。

メイリア:あら! そうですか?

――GARNiDELiAって神秘的なイメージを持っていたんですけど、こんなに普遍的なシチュエーションでもマッチするんだなと思ったんです。汎用性が凄いなって。

メイリア:そうかもしれないですね、私達って距離感が遠い世界観の歌詞を書いたりしてましたけど、アルバムでもより近い距離感を表現したいって気持ちがあるんです。このMVは、とても身近な愛を表現した作品になってますね。

――メイリアさんはビジュアルもこだわってるし、tokuさんはもちろん楽曲へのこだわりが凄い。そういう人たちがこれだけシンプルなものを持ってきたというのがとても印象的だったんです。ある意味次のアルバムが読めないと思ってるんですけど、どういうビジョンでアルバムを制作されていますか?

メイリア:これまで私たちは星や宇宙をテーマにしたり、大きなことをテーマにすることが多かったのですが、私と同年代の人たちが共感できるようなものを入れていきたいとも思っていますし、近い距離感のものを届けられたらと思っています。タイトルは『Violet Cry』なんですけど、“Cry”には泣くっていう意味の他に叫びって意味もあるし、“Violet ”は赤と青を混ぜた色なので、熱い気持ちも優しい気持ちもありという意味を込めていて。リアルな物を伝えたいという思いをのせています。

toku:テーマ的に、今までは第三者視点……俯瞰したようなものを作っていましたけど、僕達が演者で伝えいているんだっていうのを意識して作っていますね。

――少し突っ込んだ話をしていきます。ファンに対して距離を寄せてきたGARNiDELiAですが、アニソンを歌うGARNiDELiAを聴いて興味を持った人たちは、この接近に戸惑う可能性もあると思ったんです。その辺はいかがでしょうか。ファン層の幅も広いし、全方位に距離を寄せていくのは大変な部分も多いのではないでしょうか。

toku:そうですね。逆に今までがアニメに寄せていった部分があると思うんですけど、そこからの開放だと思うんですね、僕は。

メイリア:私達のライブに来てくれるファンの方達って、速くて激しい曲が好きな人が多い印象あると思うんですけど、ファン投票をしたら「MIRAI」が1位だったんですよ。だから私達が思っている以上にいろんな曲を楽しんでもらえているのかもしれないなぁと思ってるので、心配はしてないです!


――そして大阪と東京でワンマンライブも控えていますね。

メイリア:GARNiDELiAとしては大阪のワンマンが初なので、大阪の皆のノリも楽しみですね! 大阪はアルバムリリース前だし、東京はリリース後ということで内容も変えていこうかな~とは思っています。大阪ははじめましての方もたくさん来ていただけると思うので、私達の名刺代わりになるライブをしたいです。東京はアルバムを引っさげて、新しい私達を見せられたらなと!

――ここでメイリアさんにお伺いしたいんですけど、ファッションも含めて今気になってる物はあったりするんですか?

メイリア:なんだろー!? ファッション的にはベレー帽ですかね。秋冬に向けてたくさん買ってます。こないだもレザーのめっちゃ可愛いベレー帽見つけて即買いしちゃいましたし。赤も買ったし黒も買ったしベージュも買ったし……ハマってます!

――tokuさんは、何かハマっていたりするものはありますか?

toku:ハマっているのはアルバム制作ですかね。

メイリア:いろんな意味でハマってるのかもしれない(笑)。でも、tokuさんは靴じゃないですか?

toku:あー、スニーカーですね!

メイリア:海外に行っても、必ずスニーカーショップに行くじゃないですか。

toku:そうだね、必ず行ってるなぁ(笑)。

――やっぱりメイリアさんと活動することでファッションとかに対する意識が変わったりすることもあったんですか?

toku:明るめの色を好むようにはなったかもしれませんね。影響はある。

――逆にメイリアさんがtokuさんから影響を受けたことはありますか?

メイリア:音楽的なことでtokuさんは博識なんですよ。凄いリサーチとかするし! 私は感覚派だったんで、細かいこと気にしなかったんですけど。

toku:それは何風だよね~!とか(笑)。

メイリア:言葉も効果音で話すみたいな(笑)。でもtokuさんとやるようになって「どういう層にアピールするために何をしよう」っていうことを考えるようになりました。

toku:機材も詳しくなったしね。

メイリア:海外とかでライブする前も、その国ではどういう曲が好まれているのか調べて、セットリストこうしよう!って考えるようになったし。動画の再生数も国別で見れるんですよ。この国ではこれの反応がいいからやろうか?とかね。

――そう考えると、お互い良い影響を受けているんですね。

メイリア:そうですね!

――2ndアルバムがますます楽しみになってきました。その先に何かやりたいこととか、願望はあるんですか?

toku:国内ツアーって、実はまだやったこと無いんですよ。

メイリア:今回も大阪と東京の内容を変えようかと思っているので、ある意味単発のライブ2発なんですよ。本当にツアー回りたいですね。

――とっくに全国ツアーをやってるような印象がありました。

toku:いろんなイベントに出させてもらったりしてますからね。海外のフェスも出させてもらいましたけど、国内ちょっと手薄だったな……と思うので、来年に向けて攻めていきたいです。

――コラボしてみたい人とかいますか?

メイリア:ラッパーの人とかいいですよね!

toku:変な話ですけど、GARNiDELiAってなんでもできちゃうって言えばできちゃうんですよ。だから、やりたいと思ったジャンルの濃い人と組んで、濃度の高いものを作りたいですよね。

――ラッパーだったら誰がいいですかね?

メイリア:誰だろうなぁ……RHYMESTERのMummy-Dさんとか……。

――それは実現したら凄いですね。

メイリア:あと、海外のアーティストや同世代で頑張ってる人たちともコラボしてみたいと思ってます。何にしろ、自分たちが頑張ってもっと面白いことが出来るようになったらいいな!
 

インタビュー・文=加東岳史 撮影=岡崎雄昌

撮影:岡崎雄昌

撮影:岡崎雄昌


 
ライブ情報
stellacage vol.Ⅴ

大阪公演
2016年12月10日(土) 開場 16:30 / 開演17:30
会場:BIGCAT(大阪府大阪市中央区西心斎橋1-6-14 BIGSTEP4F)

東京公演
2016年12月17日(土)開場 17:00 / 開演 18:00
会場:ステラボール(東京都港区高輪4-10-30)

料金
スタンディング \5,400(税込)
※未就学児入場不可 ※ドリンク代別途必要 ※整理番号順入場
 
 

 

リリース情報
2nd オリジナル・フルアルバム『Violet Cry』​
2016年12月14日(水)発売
 
【初回生産限定盤 A】(CD + Blu-ray)
品番:SECL-2087^2088 価格:3,980円(税込)
[CD] 共通 13曲入り(「MIRAI」、「Burning Soul」、「約束 -Promise code-」、「極楽浄土」ほか)
[BD] ・ミュージックビデオ3曲収録 ・ワンマンライブ「sttellacage vol.Ⅲ」から3曲収録
 
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