タップダンサー・熊谷和徳、NY DANCE AND PERFORMANCE AWARDS受賞!
受賞式より PHOTO:宮川舞子
アジア人タップダンサーとしては初の受賞!
ニューヨークにおけるダンスやパフォーマンスの先鋭的な達成に贈られる『NY DANCE AND PERFORMANCE AWARDS』、通称”ベッシー賞"の授賞式が、10月18日、ニューヨーク州ブルックリンのBAM HOWARD GILMAN OPERA HOUSEにて行われ、タップダンサーの熊谷和徳が最優秀パフォーマー(OUTSTANDING PERFORMER)部門で受賞した。アジア人タップダンサーとしては初の受賞。
以下は、熊谷の受賞コメント。
「19歳でニューヨークへ渡ってから20年になる今年、このような賞を受賞できたことは本当にうれしく思います。いまだに信じられません。往年のタップマスター、ブレンダ・バッファリーノの受賞(LIFETIME ACHIEVEMENT AWARD=生涯の貢献を讃える)を見て胸が熱くなっていた後の発表でしたので、本当に感動しました。今まで数々の困難を乗り越え、タップダンスというアートをつないできてくれた多くのタップダンサーの先人たちに心から感謝をしています。まだまだ自分はタップダンサーという人生の旅の途中であるので、これからまた努力し、踊り続けていきたいと思います」
熊谷の受賞は最後から2番目に発表
熊谷とともに授賞式に参加したカメラマン・宮川舞子さんが式の雰囲気を語った。
「会場に到着すると、個性的にドレスアップした人びとであふれかえっていました。あいさつを交わしたりおしゃべりしたり、とにかく空間全体から興奮が伝わってきました。ロビーにはロゴ入りのバックボードがあり、到着したノミネートされたアーティストたちをキャッチして、オフィシャルカメラマンが撮影していました。
授賞式では、最初にノミネートされたアーティストたち全員が舞台に上がって顔見せをした後、コメディアンでもある女性司会者の案内によって一度全員客席に戻りました。彼女がプレゼンテーターを、プレゼンテーターが受賞者を紹介していきます。そして3つのパフォーマンスを挟みながら、カテゴリーとプレゼンテーターが交代していくのです。受賞者の名前が呼ばれるたびに、会場は盛り上がり、アメリカ人のスピーチでよくあるように、 感謝をしている方々の名前を読み上げるたびに会場も湧いていました。
式は19時半から始まりましたが、熊谷さんの名前が呼ばれたのは、最後から2番目、21時45分くらいだったかと思います。熊谷さんがブルーノートNYでの『Late Night Groove Series』で共演したミュージシャンの名前が先に読み上げられたときには、ドキドキが高まっていきました。そして熊谷さんのお名前が呼ばれたちときは、大慌てでカメラ取り出しました。
そして熊谷さんがステージに上がってあいさつをされました。<最初に、妻と、娘に感謝しています。娘は今、そこで眠っていますが…>と話し始めると、会場は温かな笑いで包まれました。そして熊谷さんがこれまで指導を受けてきたタップマスターたちの名前を挙げると、客席からもそういったマスターたちへの尊敬の声が上がっているようでした。
それからまもなく式が終了し、 記念撮影が行われていましたが、その間も、ひっきりなしに、“おめでとう!”とさまざまな人が熊谷さんに声をかけていました」