ラデク・バボラーク with バボラーク・アンサンブル ホルンと弦楽アンサンブルの夕べ 名作の究極の名奏に浸る極上の至福

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クラシック
2016.11.11
バボラーク・アンサンブル(中央:ラデク・バボラーク)

バボラーク・アンサンブル(中央:ラデク・バボラーク)


 “美しく柔らかな音色”“完璧な演奏”などというレベルを遥かに超えた超絶ホルン奏者バボラーク。同楽器の難しさを微塵も感じさせないその演奏は、変幻自在でチャーミングでコクがある。今回は、この歴史的名手が、モーツァルトのホルン協奏曲全4曲とホルン五重奏曲を一挙に聴かせる。これら5曲は天才作曲家が親友ロイトゲープのために書いたホルンのバイブルたる名作。ただし、まとめての生演奏は編成や構成上不可能に近い。その“究極のホルン・コンサート”が、協奏曲を室内楽版で演奏するがゆえに可能となった。メンバーは長年彼と共演してきた精鋭揃い。今回のモーツァルト作品もCDをリリースしたばかりなので、練り上げられたアンサンブルを聴くことができる。ベルリン・フィルの首席奏者を辞めてソロ活動に専念し、指揮活動も増えて音楽の幅を広げているバボラークの至高のソロと共に、協奏曲の室内楽的な綾と愉悦も新鮮な当公演。自然の美しさ深まる晩秋に八ヶ岳高原音楽堂で聴けば、最上の至福を味わえること間違いなしだ。

文:柴田克彦
(ぶらあぼ 2016年11月号から)

11/23(水・祝)16:30 八ヶ岳高原音楽堂
問合せ:八ヶ岳高原ロッジ0267-98-2131
http://www.yatsugatake.co.jp

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