町田慎吾&片山陽加インタビュー「2017年の初笑いとして観に来て頂きたい」 方南ぐみ企画公演『伊賀の花嫁』
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(左)片山陽加、町田慎吾
2017年1月、方南ぐみ企画公演『伊賀の花嫁』が上演される。本作は、忍者の末裔の「婚活物語」をオムニバス形式で描く喜劇である。出演者の町田慎吾と片山陽加に、作品の見どころと自身の役どころについて伺った。
――チラシには「2017年初春。笑う門には福来る。これぞ喜劇」とありますが、どんな作品になるのでしょう?
町田:簡単に言うと、忍者の末裔の「婚活物語」です。オムニバスなので、バラバラな人たちが最後に集まる、みたいな感じです。本当に役者のみなさん、濃い人ばかりで(笑)。シーンによって色も変わってくると思いますし、どんどん面白くなると思います。自分が意識しているのは、喜劇とかコメディーとか、あんまり意識せずにまっすぐに台詞を言うことですね。面白い台詞というのは、役として本気で喋っているのに、結果としてそのピントがずれていて面白くなるものだと思うので。
今回は、「伊賀三四郎」という物語の芯をやらせていただくので、自分はまっすぐのままでいいんだと思います。周りに面白い方がたくさんいらっしゃるし(笑)、自分はまっすぐいくという感じなると思います。
片山:私は、真面目にやるシーンと面白いシーンの差をつけつつ、「さりげない笑い」を出していけたらいいなと思います。恥ずかしいわけではないんですが、自分を捨てきれていない部分がまだあるので。役になりきらないと面白くなっていかないと思っています。周りのキャストさんが濃いだけに、このままだと埋もれていってしまう(笑)。先輩方に勉強させて頂いて、頑張ってきたいと思います。
――ともに忍者の末裔を演じます。役の印象はいかがですか。
片山:試行錯誤しながらで、はっきりとつかみきれていない部分もあるんですが、私の演じる「服部すみれ」は忍者の末裔の「くノ一」ということで、芯の通った強い女性だけれど、一方で普通の女の子として暮らしたいという願いがある子なんです。なので、忍者としての部分と女の子らしい部分のギャップをはっきり付けていきたいと考えています。
私は、格好いい女性に憧れているところがあるので、そういう意味でも「くノ一」を演じるのは嬉しいです。歩き方が変って言われるんですけど、テキパキとした格好いい感じにしたいです!(笑)
町田:本読み段階なので具体的なイメージがまだ作り込めていなイのですが、僕の演じる三四郎は、里でのんびり育ったやつで、バカっぽいキャラなのかなって思っています。自分が描いている忍者像って全体的にすばしっこいイメージなんですけど、三四郎はそういう方向なのかまだ分からなくて。もしかしたら本当にダメなやつかもしれないし、スイッチが入った時にすごく強いのかもしれないし。これから稽古してみてどうなるか、ですね。
――お互いの印象は。
町田:前に(片山さんが出演している)舞台を拝見したことがあって、素晴らしい方だなと思っていたので共演できて嬉しいです。その時は歌も踊りもあったんですがなんでもできていて、すごく舞台上では大きく見えたんですけど、実際会ったら僕より全然背が低かった(笑)。すごいなぁと思います。
片山:私も町田さんが出演されている舞台を拝見して共演したいなと思っていたんです。ご一緒できるのがとても嬉しいです。舞台を拝見した時の印象は、とてもパワフルな方だなと思っていました。負けないように頑張りたいです。
町田:全然勝てると思いますよ!
片山:……お互い人見知りなんです(笑)。
町田:そうなんです。まだ距離感がありますよね(笑)。
片山:でも、一緒のシーンが結構あるので、いろいろ教えていただきながら距離を縮めたいです。私、殺陣がへなちょこなので……。
町田:え、めちゃめちゃ動けるんじゃ?
片山:アイドルぶりはできるんですけど、殺陣は……。
町田:言ってるだけでしょ!(笑)
片山:いやいや! いろいろ教えてください! 早く仲良くしてください!(笑)
町田:……ちょっと距離を保ちたいと思います(笑)。
片山:えーー! 悲しい(笑)。
――新春初笑いの舞台となりそうですが、いかがですか。
町田:2017年、初舞台が喜劇っていうのはワクワクしますね。笑って年を始めるっていうのは嬉しいです。2016年は環境がいろいろと変わったこともあり、本当に「走り続けなければならない」と自分でスケジュールも全部管理していました。お陰様で、新しい素敵な出会いがたくさんあり、このご縁が先につながっていけばと思っています。
片山:小さい頃から吉本新喜劇を観るのが日課だったので、喜劇が大好きなんです。こうして喜劇作品に出られるということで楽しみです。お客さんの反応が薄かったらどうしようと、不安なところもあるんですが、頑張りたいです!
2016年を漢字一文字で表すと“初”でした。初めての時代劇への出演や、『ピーターパン』で人生で初めて空飛んだり(笑)と多くの舞台をやらせていただきました。ダイビングの資格を取ったり、初めて山に登ったり、いろんなことにチャレンジできた年だったなと思います。
――ちなみに2017年の抱負は?
町田:このまま走り続けたいと思います。必要とされる人間になりたいので、そう思って頂けるように色んなことをしっかりして頑張らなければいけないと思います。
片山:来年もいろんなことに挑戦したいですね。本当に、もっと若いうちに色んなことに目を向けていれば……。
町田:え、おいくつですか?
片山:26歳です。
町田:まだ若いじゃないですか(笑)。
片山:20歳を超えるとアイドル界では「おばさん」とレッテルを貼られることが多くて、自分はおばさんなんだと思っていたんです(笑)。今になって、いろんな好奇心が行動に移せるようになったので、自分がやりたいと思っていて行動できなかったことをやっていきたいなと思います。来年一発目が喜劇ということで、自分にとってチャレンジングな舞台に出演するので、どんどん挑んでいきたいなと思います。
――改めて、どんな人に『伊賀の花嫁』を観てほしいですか?
片山:2017年の一発目の初笑いとして観に来て頂きたいです。先輩たちの濃いキャラクターに負けないよう、自分もどんどん色をつけて、楽しんでいるところが伝わっていけたらなと思います。
町田:幅広い年代の方に楽しんで頂ける作品になると思っています。キャストが個性的な方がそろっているので絶対に面白い作品になると思います。2017年、おそらく仕事がもう始まっている方が多い時期ですが、大いに笑ってもらって、今年も頑張ろうと思っていただけたら嬉しいです。
インタビュー・文=五月女菜穂
日時:2017年1月13日〜1月22日
会場:博品館劇場(東京都中央区銀座8-8-11/博品館8階)
作・演出:樫田正剛
音楽:三沢またろう
振付:夏まゆみ
出演者:町田慎吾、永岡卓也、片山陽加、西川俊介、城戸愛莉、インジュン、イルグン、ドゥファン、ヒョンジュ、菊池均也、瀬下尚人、辻沢綾香、藤浦功一、水谷あつし