『この世界の片隅に』が『となりのトトロ』以来の日本映画第1位&片渕須直氏が監督賞を受賞 第90回キネマ旬報ベスト・テン
(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
のん主演、片渕須直監督のアニメーション映画『この世界の片隅に』がキネマ旬報が選出する『第90回キネマ旬報ベスト・テン』で日本映画で第1位となった。また、片渕氏は監督賞に選ばれている。
キネマ旬報ベスト・テンは、1924年に始まった映画賞で毎年、日本映画ベスト・テン、外国映画ベスト・テン、文化映画ベスト・テンを選出。選出者によるベスト・テン以外にも、読者選出の日本・外国映画ベスト・テンも発表している。
(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
本日1月10日に公式サイトで第90回キネマ旬報ベストテンが発表された結果では、『この世界の片隅に』が日本映画ベスト・テン第1位と監督賞をW受賞。アニメーション作品が日本映画ベスト・テンで第1位に選ばれるのは、1988年度の『となりのトトロ』以来2度目。監督賞にアニメーション監督が選出されるのは、片渕監督が初となる。
そのほか、外国映画ベスト・テン1位には『ハドソン川の奇跡』、文化映画ベスト・テンには『ふたりの桃源郷』が選ばれている。そのほか個人賞では、主演女優賞を宮沢りえが、主演男優賞を柳楽優弥が受賞している。くわしい結果はこちら。
『この世界の片隅に』は同賞のほか、第38回ヨコハマ映画祭など6部門で受賞、第71回毎日映画コンクールほかに9部門でノミネートされている。また、公開9週目の1月7日(土)、1月8日(日)の2日間の週末興行成績は約7,700万円、動員は約5万7千人を記録。累計動員は86万名、累計興収は11億円を突破した。公開館数も初週から114館増えて177館、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)では10位に入り、9週連続トップ10入りを果たしている。
映画『この世界の片隅に』は公開中。
映画『この世界の片隅に』
監督・脚本:片渕須直
原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊)
企画:丸山正雄 監督補・画面構成:浦谷千恵 キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典
音楽:コトリンゴ
プロデューサー:真木太郎 製作統括:GENCO アニメーション制作:MAPPA
配給:東京テアトル
すずは、広島市江波で生まれた絵が得意な少女。昭和19(1944)年、20キロ離れた町・呉に嫁ぎ18歳で一家の主婦となったすずは、あらゆるものが欠乏していく中で、日々の食卓を作り出すために工夫を凝らす。 だが、戦争は進み、日本海軍の根拠地だった呉は、何度もの空襲に襲われる。庭先から毎日眺めていた軍艦たちが炎を上げ、市街が灰燼に帰してゆく。すずが大事に思っていた身近なものが奪われてゆく。それでもなお、毎日を築くすずの営みは終わらない。そして、昭和20(1945)年の夏がやってきた。