『Clementia クレメンティア:相受け入れること、寛容』
左より:尾上菊之丞/大貫勇輔/宮尾俊太郎/藤原道山/SINSKE
男たちの魂が響き合う華麗なる競演
図抜けた身体能力をもち、バレエ、ジャズ、コンテンポラリー、モダン、ストリート、アクロバット等、多彩なジャンルを踊りこなすダンサーとして活躍する大貫勇輔。インバル・ピント&アブシャロム・ポラック、マシュー・ボーンら海外振付家の作品に抜擢されてきたほか、『ロミオとジュリエット』『キャバレー』『ピーターパン』といった大型ミュージカル作品にも出演、今年は『アドルフに告ぐ』で初めてストレートプレイに挑戦するなど、ますます活動の場を広げている。その彼が、2014年にマリンバ奏者SINSKEとコラボレーションして話題を呼んだ公演『Clementia』の第2弾を、9月に天王洲 銀河劇場で上演する。
バレエ界からは、熊川哲也率いるKバレエカンパニーのプリンシパル・ソリストとして活躍する宮尾俊太郎が参加。数々の舞台で主役を務め、存在感を増しつつある宮尾と大貫とは親友の間柄で、今回が初共演となる。また、日本舞踊界からは尾上流四代家元・尾上菊之丞が参戦。3人の踊りがどんな化学反応を見せるのか、注目が集まる。
そして今回、マリンバ界の異端児SINSKEに加え、尺八演奏家の藤原道山がミュージシャンとして参加する。2人の作り出す音の世界も楽しみだ。そんな男たちの華麗な競演をまとめあげるのは、構成・演出・振付担当の川崎悦子。異種格闘技のごときコラボレーションから生み出される舞台に期待したい。
文:藤本真由
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年8月号から)
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