岸谷香、ゴスペラーズ、Chara、宮沢和史、CHEMISTRYらが東北への思いをひとつに 『The Unforgettable Day 3.11』で仙台PITに集結
『The Unforgettable Day 3.11』
3月11日、宮城県・仙台市にあるライブハウス・チームスマイル・仙台PITで行われたイベント『The Unforgettable Day 3.11』に、東北へ想いを寄せる7組のアーティストが集まった。
会場となったチームスマイル・仙台PITは、昨年2016年3月、プリンセス プリンセスは復興支援のために再結成し、集められた義援金の一部を“音楽での支援を”と同ライブハウスに寄付。2016年3月11日に行われたこけら落とし公演には、プリンセス プリンセスのメンバー5人が登場した。なお、プリンセス プリンセスは、同年3月26日の東京・豊洲PITで行われた公演をもって再結成活動の幕を閉じている。
東日本大震災から6年となる2017年3月11日の午後、会場ではリハーサルが行われていたが、午後2時46分になると出演者全員がステージに集まり、この日のライブと東北への想いをひとつにするために1分間の黙とうを捧げた。
17時30分、ライブ本編は音楽プロデューサーの松尾潔氏と作家・演出家・画家の大宮エリー氏によるMCでスタート。公演のトップは、仙台のこけら落とし公演から1年ぶりの登場となる岸谷香が飾った。岸谷によるバンド時代の代表曲「Diamonds(ダイアモンド)」で幕を開けたこのステージは、次々へと音楽でつながれて行く。
続いて、しばらく活動を休止していたという宮沢和史が登場。「星のラブレター」、「風になりたい」、「島唄」など久しぶりとなったステージで、会場には抜群な歌声とともに東北への想いが広がっていった。
ライブ中盤戦のステージには、Charaが登場。大ヒット曲「やさしい気持ち」「Tiny Tiny Tiny」を2曲披露したあと、小林武史をステージへと招き、人気曲「Swallowtail Butterfly」を披露した。印象的なイントロが始まった瞬間から、会場は音楽の力で名曲にぐっと引き寄せられていく。曲が終わるとCharaは一旦ステージをあとに。続いて小林のもとには、真っ白な衣装を身に纏ったSalyuが登場。「お見舞いの気持ちを込めて。私にできることはささやかな歌を歌うこと」と、2人による代表曲「to U」を披露し、圧倒な歌声がメッセージとともに会場に浸みわたっていった。そして再びCharaがステージへと戻ると、小林、Salyuとの3人の共演で、ジョン・レノンの名曲「imagine」を演奏。観客1,000人と一体となった。
この日は、活動休止からの再始動を果たしたヴォーカル・デュオ・CHEMISTRYも急きょサプライズで出演した。代表曲「PIECES OF A DREAM」、そして5年ぶりに制作に臨んだという新曲「ユメノツヅキ」を披露。突然の2人の登場に、会場から歓声が上がった。この日出演のアーティストたちは、これまでもそれぞれに想いを込め、それぞれの形で復興支援に関わってきたという。
この日のクライマックスには、ゴスペラーズが登場した。2011年東日本大震災復興支援チャリティーシングルを発売して以来、毎年チャリティーのアカペラコンサートを行ってきた彼らは、代表曲「ひとり」をアカペラで披露。続いて、復興支援のためのチャリティーシングル「BRIDGE」、そして「永遠に」と続けた。
『The Unforgettable Day 3.11』
この日のフィナーレとなるラストには、トップでオープニングを飾った岸谷が再び登場し、ゴスペラーズと初のアカペラ共演「ジュリアン」を届け、音楽の力、歌の力を感じさせてくれる圧倒的な歌唱でイベントの幕を閉じた。『The Unforgettable Day 3.11』の模様はWOWOWプレミアでも生中継され、「豊洲PIT」「いわきPIT」「釜石PIT」ではライブビューイングでも配信された。今もまだ復興活動が続くの中、音楽の力を通して、この日のことを忘れないでと訴える出演者たちのメッセージは、多くの人々に届けられたのではないだろうか。
東日本大震災 復興応援ライブ The Unforgettable Day 3.11
※終了
【日時】2017年3月11日(土)開場17:00 開演17:30
【会場】チームスマイル・仙台PIT
【出演】岸谷香/ゴスペラーズ/Chara/宮沢和史 [ゲスト]小林武史/Salyu [サプライズゲスト]CHEMISTRY
【MC】松尾潔(音楽プロデューサー)/大宮エリー(作家・演出家・画家)