A.B.C-Zの塚田僚一が天皇賞・春を大予想「キタサンブラック、堅いですね」に片桐仁ら驚愕、舞台『サクラパパオー』公開稽古
『サクラパパオー』黒川智花
A.B.C-Zの塚田僚一が単独初主演を務めるハートフルコメディ『サクラパパオー』が、4月26日 (水)より彩の国さいたま芸術劇場にて上演される。その開幕前日となる25日(火)、同劇場にて公開通し稽古と出演者の囲み会見が行われた。
本作はラッパ屋主宰の鈴木聡が脚本を、柿喰う客主宰の中屋敷法仁が演出を務め、24年ぶりに生まれ変わった作品。夜の競馬場で出会った人々との間で起こる一夜の出来事を描いている。
競馬デートをしに来た田原俊夫(塚田)と婚約者の岡部今日子(黒川智花)。そこに現れた謎の女ヘレン(中島亜梨沙)。田原がヘレンと浮気をしていると疑った今日子はその場を立ち去る。一方、ヘレンを知る中年男性・井崎修(伊藤正之)、さらに見るからにエリートそうな的場博美(片桐仁)が登場。的場は水商売のヘレンに貢ぎ、使いこんだ公費の800万円を明日までに用意するため、今夜のレースで取り返そうとしていた。
片桐仁
伊藤正之・中島亜梨沙
結婚直前の不安定な気持ちを、馬券売り場で偶然出会った菅原幸子(広岡由里子)につい相談する今日子。そこで幸子が競馬を初めたきっかけが亡くなった夫の影響だったと知る。そしてその夫の愛人がヘレンだったことも知り…。
広岡由里子
優柔不断なサラリーマン・横山一郎(市川しんぺー)や得体のしれない予想屋・柴田達(木村靖司)が加わり、8人の人生が夜の競馬場で交錯する…。
市川しんぺー・木村靖司
今日の大一番!と最終レースに柴田が賭ける一頭の馬がいた。それが「サクラパパオー」。ところがこの馬がパドックで暴れ始める。サクラパパオーが亡き夫、そして愛人の生まれ変わりだと確信する幸子とヘレン。そして最終レースで的場は800万円を手にすることができるのか、また田原は今日子の心を取り戻すことができるのか。
先日の稽古場取材でも触れたステージセットは、まるで大人のアミューズメントパークのようなキラキラ感たっぷり仕様となっていた。
永島敬三
その中をあちらこちらと動き回る登場人物たちの衣装にもご注目。レースでジョッキーたちがかぶる帽子の色、さらには勝負服のようなデザインとなっているせいか、彼らがますます実際の競走馬のように見えてくるのだ。傾斜のあるステージ上で、時にはバック転、側転、柵をヒラリと超えながら田原を演じる塚田。そして片桐ら個性豊かな役者たちが演じる登場人物たちは、実に魅力的。競馬場にいそうな人物をすべてそろえるとこの8人になるのかも!?
中島亜梨沙(セクシー!)
木村靖司
公開稽古後に行われた囲み会見では、初座長を務めることになった塚田に質問が集中する。「いちばん最初にお話をいただいたときは、プレッシャーや緊張感があったけれど、稽古を重ねるうちに一刻も早くみんなに観てもらいたい、この作品を届けたいという想いが強くなり、ドキドキワクワクが高まって。初日の前日ですが、緊張感は全くないです!」と嬉しそうに言い切る塚田。「やることは全部やったと?」と片桐が念を押すと「もうやった!」と自信満々。
一方の片桐は「めっちゃ緊張感ありますよ。舞台の最初に登場人物を紹介する場面がありますが、あれでだいぶ、気持が楽になりますね」と本音をチラリ。黒川も「座長がこうなので心強いですね」と笑顔。塚田について「稽古中もニコニコニコニコしている。お酒を飲んでも変わらないよね。とにかく陽気で」と片桐が振り返ると、塚田は恥ずかしそうに「(この現場は)お酒が好きな方が多くて、結構飲んで、そしてつぶれてしまって……迷惑をかけてしまいました。あんまりつぶれることってないんですが、この現場やチームがすっごく居心地よくって心が開放的になっちゃうんです」と失敗談を披露。
市川しんぺー
広岡由里子
座長=共演者との食事会でおごる、という話がよく出るが、塚田もその例外ではなく「お財布の紐もゆるゆるです」と苦笑しながら稽古中に共演者たちに食事代をおごった事に触れていた。「主演という形ではありますが、個性豊かなキャラクターで、全員が主役という感じ。ひっぱっていくというよりは、ひっぱってもらっているという感覚。唯一、座長としてできることが『お支払い』なのかな」というと、「なんなんだよ!非の打ちどころがないじゃないかよ!」と片桐が逆ギレしつつ突っ込んで笑いを誘っていた。
片桐さんのセクシーなお尻にも注目!?
共演者から見た塚田のイメージは、「最初は(TBSのスポーツ&エンターテイメント番組『SASUKE』の)『1stステージ、クリア!』のイメージしかなかったから。巻き戻して4回くらい観ましたよ。そんな子がやるこの役は、超いい加減な役。言っていることの2/3が嘘みたいなペラッペラで。ホンが書かれたのは90年代バブルの頃。トレンディドラマに出てくるような軽薄な役。それがこの高っかい声(←片桐の表現ママ)と裏表のないキャラで演じると、思っていたものと全然違う役になりますよ。ぜひそこは観に来てもらって確認してほしいですね」
黒川智花
黒川「初めて共演させていただきますが、バック転がすごいかっこよかったです」これに対して塚田は「芝居の間に入れるバック転は、パフォーマンスというよりは『喜ぶ』などの感情の表現なんです。普段と違っていてまた楽しいです」
中島亜梨沙
中島「金髪筋肉…ものすごくハイテンションな方なのかなと思っていたら、お稽古はものすごくマジメに取り組んでいて。最後に向けての追い込みは『差し馬』でした。ギューンと(完成度が)上がっていかれたので、可能性を秘めた方なんだな」
以前SPICEで取材した、大人の座談会でも話題に上ったが、稽古の休憩時間を日曜日ならレースの時間にあわせるというくらい、出演者がみな競馬の魅力にハマっていたというこの現場。それならば、と4月30日(日)に京都競馬場で行われるGIレース「天皇賞・春」の行方を聞くと、塚田は「キタサンブラックですね~。堅いですね!」と、まるでベテランのような口ぶり。これに対して「もうこんな言い方をするようになって!稽古前はまったく知らなかったのに」と驚く片桐。すると塚田は「前回、東京のレースに『ベストマッチョ』という馬がいて、もうその名前だけで応援したくなって(笑)運命を感じて『がんばれ!!』と応援したんですが…6着くらいで。芝居のセリフの中にもあるんですが『名前だけで買っちゃダメ』ですねー」と笑っていた。
お題「両手に花」
会見のシメでTVカメラに向かって「観に来てくださいねー」としばしの間、三人で手を振っていたが、最後の最後で「ベストマッチョ!」と口にした塚田に、「若手芸人か!!馬の名前なのにギャグになっちゃったよ!!」と即座にツッコむ片桐だった。
取材・文・撮影=こむらさき
■演出:中屋敷法仁
■出演:
塚田僚一(A.B.C-Z)
黒川智花
伊藤正之
広岡由里子
木村靖司
市川しんぺー
永島敬三
■会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
■問合せ:パルコステージ 03-3477-5858
(月~土 11:00~19:00/日・祝 11:00~15:00)
■日程:2017年5月10日 (水) ~2017年5月14日 (日)
■会場:東京国際フォーラム ホールC
■問合せ:パルコステージ 03-3477-5858
(月~土 11:00~19:00/日・祝 11:00~15:00)
■日程:2017年5月16日(火) 19:00開演
■会場:電力ホール
■主催=仙台放送/ぴあ
■問合せ=仙台放送 022-268-2174(平日9:30-17:30)
■日程:2017年5月19日(金) 16:00開演
■会場:穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホール
■主催=キョードー東海
■問合せ=キョードー東海 052-972-7466