総勢36名のキャストが歌い踊る! ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2017 初日レポート
ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2017 (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2017(通称:ドリライ)が、5月26日より横浜アリーナにて幕を開けた。テニミュ3rdシーズンとしては2回目、現青学(せいがく)キャストとしては初となるドリライ。テニミュの楽曲の素晴らしさと、個々のキャラクターの魅力がつまった夢の祭典の模様をここにレポートする。
各キャラの魅力が凝縮した夢の約2時間45分
広大なアリーナ席を埋め尽くす無数のサイリウム。青、緑、水色、そして赤。今回の出演4校にちなんだ4色のサイリウムが、開演のときを待ちわびて、いそいそと揺れている。その中でファンファーレ代わりに轟く大音量のEDMサウンド。モニターに総勢36名の出演者のキャラクタービジュアルが次々と表示される。そのたびに沸き上がる歓声。さあ、一生忘れられない最高のショーの幕開けだ。
青学(せいがく) (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
花道から続くセンターステージに人影が飛び出す。真っ白なキャップを深くかぶりこんだ少年。そう、我らが越前リョーマ(阿久津仁愛(にちか))だ。続くように青学(せいがく)キャストがステージに駆け出す。上昇するボルテージ。
その熱気にガソリンを注ぐように、山吹、六角、氷帝とおなじみのメンバーが次々と現れる。彼らを歓迎するように色を変えるサイリウム。青、緑、水色、赤。一色に埋め尽くされた光のフィールドは、今日の彼らのための特別なセンターコートだ。そして、その場の空気を完全に掌握するように、最後に登場したのが跡部景吾(三浦宏規)。
いつものように自信たっぷりの表情で会場を見渡すと、華麗にスマッシュを決めた。歓声が一気に爆発する。ここから約2時間45分、ノンストップで走っていくぜ。そう選手宣誓するような爽快なオープニングだ。
山吹 (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
「3rdシーズン2回目の、そして俺たち青学(せいがく)にとって初めてのDream Live、楽しんでいってね」とリョーマが挨拶。「今日は何が始まるんだろう。楽しみだなあ」と声を弾ませる葵 剣太郎(矢代卓也)に、「俺たちが盛り上げるんだろ。ねえ、みんな!」と佐伯虎次郎(二葉 要)がスマートに呼びかけ。興奮気味のメンバーに「どいつもこいつも浮かれやがって」と毒づく跡部は、「今日は俺たち氷帝が全部かっさらっていくから覚悟しておけ」と勝利宣言。自信満々の跡部に「そうは問屋がおろさないぞ」と手塚国光(宇野結也)も宣戦布告。そのおかしな言葉のチョイスに周囲も「問屋?」とツッコミを入れるなど、賑やかなやりとりで笑いをさらっていった。
六角 (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
こんなふうに、普段のステージでは見られない各キャラの横顔を覗けるのも、ドリライの魅力のひとつ。たとえばリョーマVS亜久津 仁(川上将大)のツーショット。「おい、小僧、てめえには8代目からの借りがあるんだよ」と睨みつける亜久津に対し、「あんた、誰だっけ?」とリョーマは涼しい顔。これに対し、亜久津は「てめえ! そういえば最近俺の名前を騙っているらしいじゃねえか」と、まさかの“アクツ”ネタで応酬。意外なメタネタに、観客も大盛り上がりだった。
氷帝 (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
また、大石秀一郎(松村 優)&東方雅美(辻 凌志朗※1)&佐伯の副部長トリオ+氷帝の会計・滝萩之介(山崎晶吾※2)のトークも絶品だ。副部長と言えば、縁の下の力持ち。「副部長が持つべき要素をすべて兼ね備えている」と豪語する地味な東方に対し、縁の下にはあるまじきキラキラオーラを放つ佐伯。理想の副部長は果たして誰か。見ているだけで微笑ましい彼らの不毛な副部長トークも、このドリライでしか見られない貴重な一コマだ。
見どころ満載のステージに「目が足りない!」の悲鳴必至!
楽曲も強力だ。1stシーズンから歌い継がれた名曲も織り交ぜた新旧充実のセットリスト。それを36名のキャストがフルパワーで歌い続ける。ラケットをふるい、ステージを駆けめぐり、激しいステップを踏む。1曲披露するだけで、相当体力が奪われそうな手強いセットリストに、汗を飛び散らせながら真っ向勝負する。まるでそれは、もうひとつの試合風景を見ているようだった。
リョーマの線の細い少年の声。手塚の重心のしっかりとした太い声。亜久津の荒々しく昂ぶる声。そして跡部の品のある伸びやかな声。歌声にも、それぞれのキャラクターの魅力があふれている。さらにそこに樺地崇弘(八巻貴紀)のオペラ歌唱、木更津 亮(佐藤祐吾)のブレイクダンス、芥川慈郎(田村升吾)の海老反りジャンプなど、各キャラクターが持ち前の個性を活かして、いろんな特技を仕掛けてくるので、もう目がいくつあっても足りない! きっと観客の数だけ見えている景色が違う。楽しむポイントがある。それほど見どころ盛りだくさんの豪華なパフォーマンスだった。
初めてのドリライを終えた青学(せいがく)。彼らが次に向かうのは、王者・立海だ。7月14日(金)より「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs立海」がいよいよスタートする。最強の常勝軍団にどう立ち向かうのか。そんな布石を残しつつ、フィナーレとなったドリライ。ますます激しくなる彼らの死闘にこれからも注目していきたい。
ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2017 (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
※1 辻凌志朗の「辻」はしんにょうの点がひとつが正式表記
※2 山崎晶吾の「崎」はたちざきが正式表記
レポート・文=横川良明
(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
Blu-ray&DVDが9月22日にリリース決定
<予約特典>
①BD&DVD発売記念イベント 抽選応募券(開催地:関東近郊予定)
※予約者のみ応募抽選券をお渡しいたします。
※登壇者は後日発表させていただきます。
②ランダムフォトカード(5枚予定)
内訳)キャストのフォトカード×4枚 予定、 学校別の集合フォトカード1校分×1枚 予定
※どちらの特典も、ご予約後、商品をお買い上げの際にお渡しいたします。
<公演日程>
■東京公演:TOKYO DOME CITY HALL
2017年 7月14日(金)~23日(日)
■大阪公演:大阪メルパルクホール
2017年 8月3日(木)~13日(日)
■愛知公演:名古屋国際会議場 センチュリーホール
2017年 8月26日(土)~27日(日)
■福岡公演:福岡サンパレス ホテル&ホール
2017年 9月2日(土)~3日(日)
■宮城公演:多賀城市民会館 大ホール
2017年 9月9日(土)~10日(日)
■東京凱旋公演:TOKYO DOME CITY HALL
2017年9月22日(金)~10月1日(日)
■出演者
<青学(せいがく)>
越前リョーマ:阿久津仁愛
手塚国光:宇野結也
大石秀一郎:松村 優
不二周助:定本楓馬
菊丸英二:永田聖一朗
乾 貞治:加藤 将
河村 隆:鈴木雅也
桃城 武:吉村駿作
海堂 薫:牧島 輝
堀尾聡史:相馬眞太
加藤勝郎:奥井那我人
水野カツオ:畠山紫音
幸村精市:立石俊樹
真田弦一郎:田鶴翔吾
柳 蓮二:井澤巧麻
仁王雅治:後藤 大
柳生比呂士:大隅勇太
丸井ブン太:大薮 丘
ジャッカル桑原:川﨑優作
切原赤也:前田隆太朗
葵 剣太郎:矢代卓也
佐伯虎次郎:二葉 要
黒羽春風:陽向謙斗
天根ヒカル:坂垣怜次
樹 希彦:高木眞之介
木更津 亮:佐藤祐吾
首藤 聡:千葉冴太
■
料金:6,000円(全席指定/税込み)
ファミリーマート先行:2017年5月30日(火)12:00~6月5日(月)23:59
一般発売日:2017年6月18日(日) 10:00~