【花火大会特集】老若男女が楽しめる越前市の3日間 街中が熱気に包まれるサマーフェスティバル開催
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福井県武生市と今立町が合併し、越前市が誕生して早12年。合併を機に始まった越前市サマーフェスティバルは、子供から大人まで楽しめる夏の大イベントとして街中を熱気に包んでいる。今夏8月中旬に行われる当イベントを前に、越前市観光協会の飯田さんにお話を伺った。
ーーサマーフェスティバルが始まったきっかけ、およびこれまでの歴史をお知らせください。
越前市は2005年に福井県武生市と今立町が合併し、誕生した街です。『越前市サマーフェスティバル』は合併以降から開催されているイベントであり、今年で12回目。花火大会としては約半世紀の歴史があります。
ーーサマーフェスティバル自体は合計3日間行われているとお聞きしました。それぞれの日程のイベントを簡単にご説明いただけますでしょうか。
初日の8月13日は、約2,000人が街中を踊り歩く「ふるさと踊り」が行われます。特設ビアガーデンで食事をしたり、みんなで踊ったりと、武生駅前の大通りにたくさんの方々が集まり、街中が熱気に包まれる一日です。翌日14日は、ダンスとライブで盛り上がることを目的とした「わっしょい越前」。音楽ライブやヨサコイ、キャラクターショーなど、小さいお子様から大人の方々まで楽しんでいただける催しものを用意しています。そして最終日の15日は約1万発の花火が打ち上がる花火大会。村国山を背景に花火が打ち上がるため、山に反響して聞こえてくる花火音は迫力があります。花火の見どころは、オープニングの手筒花火や連続して打ち上がるスターマイン。加えて、今年は複数のミュージックスターマインとフィナーレの花火にも力を入れておりますので、見どころの多い花火大会になること間違いなしです。
ーー初めて訪れる方々に向けて、越前市の魅力を教えていただけますか。
越前市は古い歴史を誇る街。奈良時代には越前国の国府が置かれ、政治や文化、経済の中心地として栄えてきました。総社大神宮や国分寺など、国府ならではの社寺が現在も地域の人々に親しまれています。また、『源氏物語』の作者として知られる紫式部が平安時代の1年余りをこの地で暮らしたと言われています。紫式部は生涯にただ一度だけ都を離れたと言われているので、とても貴重な1年をお過ごしになったのだと想像できます。
ーーそのエピソードを伺うだけでも、歴史のある街であることがわかります。
現在の越前市の市街地は、伝統的な建物を活かした「蔵の辻」や石畳の道、昔ながらの町家など、心和む落ち着いた風情が漂う街並みです。また、郊外には豊かな田園風景が広がり、コウノトリが飛来する里山では、その飼育や繁殖にも取り組んでいます。
国の伝統的工芸品に指定されている「越前和紙」「越前打刃物」「越前箪笥」は、こうした恵まれた環境のもとで受け継がれてきました。400年の歴史を持つ郷土料理である「越前おろしそば」や、半世紀以上続く「たけふ菊人形」とそれを支える菊花栽培など、人の手で街の魅力を創り伝承していくために、街一丸となって取り組んでいます。
ーー「たけふ菊人形」とはなんでしょうか。
毎年10月から11月にかけて越前市で行われる菊人形展です。武生地域が江戸時代から菊づくりが盛んな地域であったという背景もあり、昭和27年に第一回目が開催されました。今では全国でも有名な菊人形展のひとつとなっています。今年のたけふ菊人形は「菊花絵巻 井伊直虎」をテーマに、10月5日から11月5日まで開催される予定です。会場に飾られる菊の総数はなんと2万株。様々な種類の菊が咲き誇り、会場いっぱいに広がる花の香りはまるで別世界にたどり着いたかのような雰囲気を味わえるでしょう。2年がかりで育てられた迫力のある千輪菊や福助、懸崖なども見どころのひとつ。愛好家の方々が丹精込めて育てた見事な菊は一見の価値ありです。また、今年から入場料が無料となりましたので、ぜひ足を運んでいただきたいです。
上から時計回りにたけふ駅前中華そば、越前おろしそば、ボルガライス
ーー観光には「食」も外せないと思います。越前のおすすめグルメを教えてください。
越前市を代表するグルメは3つあると言われています。一つ目が、おろした大根をあらかじめどっさり入れた独特のつゆと、色が黒くコシのしっかりとした麺が特徴の「越前おろしそば」。二つ目は、オムライスの上にカツを乗せ、さらにその上から特製のソースをかけた名物メニュー「ボルガライス」。名前の由来や発祥のお店も定かではありませんが、地元の人たちにとっては馴染みの味です。三つ目は「たけふ駅前中華そば」です。透き通った熱々のスープに麺がよく絡み、体の芯から温まります。ぜひご賞味ください。
ーーたくさんご紹介いただきありがとうございます。食や文化を楽しむだけでも、充実した日になりそうですね。
越前海岸やあわら温泉などといった観光地もありますので、越前にお越しの際にはいろいろな場所を巡っていただき、ゆったりとした時間をお過ごしください。お待ちしております。
インタビュー・文=ふくだゆみ
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