女優・のんが様々な表情をみせる 藤代冥砂アパート写真展 『東中野 Presented by Robot Home』をレポート

レポート
アート
2017.6.23

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6月22日(木)より東中野の住宅街にある新築アパートで「藤代冥砂アパート写真展『東中野』主演 のん」が開催されている。本展は90年代に写真活動をスタートしファッションや音楽、広告など多様な分野で作品を展開するカメラマン藤代冥砂が女優の、のんをモデルに迎え彼女の魅力をカメラに納めた期間限定の写真展。来場予約を行った登録者に配信される「部屋の鍵」を使い、参加者がアパートの部屋を巡るという一風変わった展覧会だ。一般公開に先立ち開催された内覧会から展覧会の様子を紹介していきたい。

部屋ごとに表情を変える女優・のん

2家建てアパートの5部屋を使った本展覧会で、のんは部屋ごとに異なる表情を見せている。

101号室。舞台は会場であるアパートだ。まだ内装が完成していない様子で華やかな青いハイビスカス柄のドレスと無造作に置かれた無骨な工具の対比が映えている。展覧会のメインビジュアルである写真もこの部屋に飾られている。その向かいに飾られた大きな写真には本人のサインが入っている。日付は6月21日となっていた。

102号室。北新宿にあるという公園。青く鮮やかな衣装と強い日差しが印象的な写真が並ぶ。鮮やかな草木や滑り台、金網などにくっきりとした陰影が浮かび上がり夏の気配が感じられた。

103号室。映像の部屋。暗い部屋に浮かび上がる、憂いを含んだ表情だ。

202号室。表情を大写しにした3枚の大きな写真。「遠くを見つめる」「静かに目を閉じる」「目を開きこちらに視線を投げかける」、それぞれの表情が部屋を埋めていた。

203号室。東中野の喫茶ルーブル。フルーツがたくさん盛られたパフェ、いかにも喫茶店らしいスパゲティ。

反対側の壁は東中野の路上で撮られたモノクロームの写真。強い眼差し。


JR東中野駅からアパートへ 
モノクロームのロードムービー

103号室では藤代冥砂とのんが会話を交わしながらJR東中野駅から会場のアパートへ向かう様子を映像で観ることができる。始終リラックスした様子で会話が進む。日傘を差し食パンを頬張り歩く。被写体というよりも山や木、動物を撮っているみたい、と話していたのが印象的だった。

 

東中野を歩く

切り取られた景色に想いを馳せ、作品を堪能した後は今回の舞台である東中野を散策してみるのもいいだろう。作品内に登場した場所を訪れその場所を身を置くことで、なにか新しい発見があるかもしれない。また会場では、本展示会の写真が収められた36ページからなるZINE(ジン)も販売を予定している。

本展覧会は6月22日(木)〜6月29日(木)まで開催されているが、先着予約制となっており残念ながら受付はすでに終了しているとのこと。会期延長や、再度の展覧会開催を期待したい。

イベント情報
藤代冥砂 アパート写真展「東中野」主演 のん Presented by Robot Home

日時:2017年6月22日(木)〜6月29日(木)
会場:申込者のみに通知(都営大江戸線 東中野駅 徒歩11分)
時間:10:00〜17:00(入場は16:30まで)
料金:無料
https://www.robothome.co.jp/event/001/
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