皇室に献上された美術品が一堂に　特別展『皇室の彩（いろどり）　百年前の文化プロジェクト』が開催

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山口蓬春《三熊野の那智の御山》大正15年宮内庁三の丸尚蔵館蔵

東京藝術大学創立130周年記念特別展『皇室の彩（いろどり）百年前の文化プロジェクト』が、2017年10月28日（土）～11月26日（日）にかけて東京藝術大学大学美術館にて開催される。

大正から昭和最初期の頃、皇室の方々の御成婚や御即位などの御祝いのために、美術工芸家たちが技術の粋を尽くして献上品を制作した。中には、大勢の作家たちが関わった国家規模の文化プロジェクトもあったが、今日ではそれを知る者がほとんどいないのが現状だ。いったん献上されたそれら美術工芸品は、宮殿などに飾り置かれていたために、一般の人々の目に触れる機会が極めて限られてきたためである。

《瑞彩》のうち吉川霊華《梅薫る夕》大正13年宮内庁三の丸尚蔵館蔵

《瑞彩》のうち上村松園《雛祭》大正13年宮内庁三の丸尚蔵館蔵

本展は、宮内庁に現存する献上品とともに、その制作にまつわる作品や資料を紹介するもの。東京美術学校を継承する東京藝術大学の創立130周年を記念して、東京美術学校にゆかりある皇室に関わる名作の数々も合わせて展示される。皇室献上後、皇居外で初めて公開される作品を中心に、100年前の皇室が支えた文化プロジェクトの精華を楽しむことができる。