SUPER BEAVER ソロインタビュー企画・第2弾 上杉研太「この4人でやってることが、俺のベースがどうとかよりも大事」

インタビュー
音楽
2017.9.12
SUPER BEAVER・上杉研太 撮影=高田梓

SUPER BEAVER・上杉研太 撮影=高田梓

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この1年間で目覚ましい躍進を遂げたSUPER BEAVER。その過熱ぶりは間もなくスタートするツアーもZepp Tokyoの2デイズも含み、即完売している事実からも明らかだ。にもかかわらず、当の本人たちに浮ついたり気負ったりする様子は無い。一人ひとりと向き合いながら、足元を踏みしめながら、それでいて大きな野心を胸に抱きながら進むバンド、SUPER BEAVER。今回はメンバー全員にソロインタビューを敢行し、それぞれの胸の内を語ってもらうことにした。第2弾は、ベーシストとしてバンドのグルーヴと推進力の中心を担う、上杉研太が語る。

――上杉くんの単独インタビューというのは、あまり見かけない気がしますが……。

こうやって単体で聞かれるのは、いまだかつてないと思います。

――緊張してますか?

大丈夫です(笑)。

――まずはビーバーにとって躍進の年になった2016年を振り返ってもらいたいなと。

たしかに躍進の年ではあるけど、2015年も2016年もずっと同じことをやってきたバンドだと思うんですよね。メジャーで失敗したときに、最後にライブをやった代官山UNITがそんなにパンパンでもなかったんですよ。それを無理矢理がんばって見栄を張っていたところがあって。だから自分たちでもう一度やり始めるときに、UNITよりもキャパを下げるのが怖かったんです。

――ええ、わかります。

でも、やっぱり自分たちの実力と見合ったところをしっかり埋めていかないと意味がないから、150~200人ぐらいのキャパからやり直していったんですよ。毎年大きくしていくっていう目標を決めて、それに見合った楽曲とかパフォーマンスを4人で考えてきた。2016年もその延長線上で、このタイミングでSUPER BEAVERを知ってくれた人は多いかもしれないですけど、僕たちからすると、目の前の目標に手が届いた、その先に手を伸ばしてみたら、ちょっと先に何かが見えた、じゃあ、あれを掴むにはどうしたらいいだろう?っていうことを、ずっとやってきただけなんです。

――やっぱりバンドって、何で自分たちの状況の変化を感じるかっていうと、ライブじゃないですか。いま目に見えて歓声の大きさとか期待感は増してるのは感じますよね?

増してますね。ちゃんとコール&レスポンスをできるようになってきたんですよ。そういうふうにやりたいと思って曲を作ってたんですけど、昔はできない時期もありましたから。男性のお客さんも増えましたし。そういうのは嬉しいです。

――ビーバーのライブってコール&レスポンス以外の部分もみんな歌ってて、あの雰囲気は独特だなあと思います。お客さん含めてSUPER BEAVERを中心にした集合体になってるというか。

それも少しずつなんですよね。

――そういうなかでリリースされる『真ん中のこと』。今作はリズムアプローチにこだわった1枚ということですけど、かなり制作の仕方も違いましたか?

作り方の話をすると、僕たちは楽曲のゼロ→イチにする部分はヤナギの発信があってから、みんなで広げていくっていう作業が主流なんです。でも今回はそのゼロの段階から4人で話し合って、それをヤナギが清書していったというか。だから、今までとは違うリズムの曲もありますけど、そこにゼロ→イチの段階から関わったっていうのが、圧倒的な違いではありましたね。

――作り方が変わったことで、バンドにどんな作用があったと思いますか?

うちらはメロディと歌詞が一番の強みだと思うんですよ。いつもメインカメラがそこを向いてる。だけど、今回のアルバムはカット割りがめっちゃ増えてるような気がするんですよね。みんながモニターで抜かれてるようなイメージというか。もちろん大事な部分は変わらないんですけど、今回は歌詞ができる前にゼロ→イチを考えたから、メロディや歌詞に左右されずに、いかにかっこいいオケを作るかっていう方向で考える部分も大きかったと思います。

――特に「正攻法」なんかは、まさに全員がセンターみたいな曲ですからね。

そうなんですよ。「正攻法」のサビで弾いてるフレーズは、いままでビーバーでやったことがなかったから、けっこう練習しました(笑)。今回は勉強もしたし、頭も使ったし。そうやって作ったからこそ、ビーバーなんだけど、新しいものができたんじゃないかなと思います。

――ベーシストとしてこだわった部分はありますか?

ベースが目立って聴こえるときに、他の楽器が何をしてるか、そっちを聴いてほしいです。

――え!?  なんか捻くれてないですか?

違いますよ(笑)。バンドだから誰かが目立ってるときは、誰かが抑えてるっていうことじゃないですか。それを踏まえてのバンドですから。だから自分が目立ってるところは「うわー、ベースがかっこいい」じゃなくて、いまベースがかっこよく聴こえるのは、ギターのカッティングをミュートしてるとか、ドラムと合わせてるとか、無音になってるとか、そういう部分を聴くともっと楽しめるんじゃないかなと思いますね。

――上杉くんのベースっていうのは、SUPER BEAVERのサウンドにどういうものをもたらしてると思いますか?

あえて言うとマイナスかな。

――マイナス……?

楽器隊がプラス過ぎると、“さわやか3組”みたいになっちゃうじゃないですか。だから、デニムをダメージデニムにしてオシャレにするような感じですよね。そういう役目でありたいなと思ってます。もちろんキレイなままで弾くこともあるんですけど。

――ああ、なるほど。ビーバーって、純粋にメロディだけをピックアップすると、ポップで聴きやすいものであるからこそ。

そうそう、アレンジでどこまでもキレイにはできるんですよ。

――それを、あえて荒々しくロックにする存在であると。

めっちゃ歪ませてもいいし、裸みたいな音を出したければ指で弾けばいい。それはベースひとつでできるので、その曲その曲ごとで感覚的にやらせてもらってるんです。

SUPER BEAVER 撮影=高田梓

SUPER BEAVER 撮影=高田梓

――完成したアルバムを聴いてみて、どんな手応えを感じてますか?

ロックアルバムになったなっていうのと、聴きどころがいっぱいあることに、いま自分でもハッと気づくようなアルバムですね。

――ちなみに、さっきビーバーは歌詞とかメロディがメインのバンドっていう話もありましたけど、それはベーシストとして物足りなくはないですか?

もはや自分はそういう目立ちたい欲が無くなってきてるんですよ。「メロディと歌詞だけじゃねえんだ。ベースも聴いてくれ」みたいな気持ちにならない。だって、俺がやらないと、ビーバーにはならないから。曲が良ければいいし、メロディが良ければいいし、歌詞が良ければいい。どちらかと言うと、この4人でやってることが、俺のベースがどうとかよりも大事なんじゃないですかね。

――いいバンドですね。そして、今作を引っさげたツアーが始まります。

僕たちの場合、むしろツアーを回りたいから(作品を)出す、みたいなところもありますからね。特に今回はそういう意味合いが強いと思います。対バンもひとつの歴史だと思うので、そういう人たちと全国のライブハウスをどんどん盛り上げていきたいし、次を匂わせたいですよね。ちょっとでも次の可能性を感じてもらえたらっていうのは思ってます。

――今回はミニアルバムを聴いた時点ですでにそれを感じますよ。音楽的に開けていく、この先のビーバーが楽しみな作品だと思っているので。

その期待は超えなきゃ、ですよね。ちゃんと準備をして、来てくださる方と来られなくても見守ってくださる方に、ちゃんと届けていきたいです。

――いま思うビーバーの次の可能性って何ですか?

やっぱり届けられる範囲とライブをできる会場は大きくしていきたいですよね。大きくしたところで、自分らがちゃんとできるのかを試したいし。山登りと一緒で、頂上まで登ったら、向こうに見えるあの山も登ってみたいっていうことを、自分たちの可能性がある限りは続けていく。一番怖いのは可能性がなくなることですから。色々なことにチャレンジしていきたいです。

――最初に言ってた、2016年が特別じゃなかったっていうことを、2017年、2018年も続けていくっていうことですね。

変に構えすぎずにやれたら、良い球を投げ続けられると思うんですよね。力みすぎずにやれたらなと思います。

――では、最後にみなさんに聞く質問ですけども、上杉くんにとってSUPER BEAVERとは?

日常と絶妙……ですかね。僕たちは誰かひとりがいなくなってもダメだし、そのバランスが絶妙なんですよ。日常っていうのは、やっぱりもうSUPER BEAVERしかやってないですからね。日々何をするにもSUPER BEAVERがあるうえで行動するので。

――今のビーバーの4人の関係性は、絶妙のひとことに尽きますか?

うん。なんて言うのかな、ある程度、4人それぞれのテリトリーがあったうえで一緒にやってるというか、国と国と国と国みたいな感じなんですよ。元々がクラスメイトみたいな関係性だったら、同じ国の住人だったと思うんですけど。みんな違う国なんだけど、それが合わさってなんちゃら連合になってるというか。

――SUPER BEAVER連合国(笑)。

そうそう。だから続ける努力もしなきゃいけないし、お互いに甘んじることなくやらなきゃいけないんですけど。本当にそういう絶妙なバランスだと思うんです。それがひとつになっちゃうから、バンドって面白いよねっていう感じですね。


取材・文=秦理絵 撮影=高田梓

SUPER BEAVER・上杉研太 撮影=高田梓

SUPER BEAVER・上杉研太 撮影=高田梓

リリース情報
ミニアルバム『真ん中のこと
発売中
『真ん中のこと』

『真ん中のこと』

初回限定盤 ¥2,150(tax out)  通常盤 ¥1,850(tax out)
品番:NOID-0021(初回盤)22(通常盤)
発売元:[NOiD] / murffin discs
販売元:Japan Music System

【CD 収録内容】
1,  ファンファーレ
2,  正攻法
3,  ひなた( カンテレ・フジテレビ系 SP ドラマ「でも、結婚したいっ! BL 漫画家のこじらせ婚活記」主題歌 / 岩手銀行 CM「登場」篇テーマソング )
4,  irony
5,  贈りもの
6,  それくらいのこと

【初回限定生産盤DVD 収録内容】
2017年4月30日(日) @日比谷野外大音楽堂
「都会のラクダSP~ラクダビルディング~」
SUPER BEAVERワンマンライブのダイジェストを収録!
1, 美しい日
2, ひなた
3, 生活(Acoustic Ver.)
4, 青い春
5, 27
6, 東京流星群

 

ツアー情報
SUPER BEAVER 『真ん中のこと』Release Tour 2017 ~ラクダの、中心~
9月15日(fri) 千葉LOOK【ワンマン】
9月16日(sat) F.A.D YOKOHAMA GUEST:SCANDAL
9月20日(wed) KYOTO MUSE GUEST:10-FEET
9月23日(sat) 高知X-Pt. GUEST:SiM
9月24日(sun) 松山Wstudio RED GUEST:SiM
9月26日(tue) 周南RISING HALL GUEST:夜の本気ダンス
9月27日(wed) 熊本B.9 V1 GUEST:夜の本気ダンス
9月29日(fri) 鹿児島CAPALVO HALL GUEST:HEY-SMITH
10月1日(sun) 岡山YEBISU YA PRO GUEST:HEY-SMITH
10月2日(mon) 神戸太陽と虎 GUEST:THE BACK HORN
10月6日(fri) 高崎club FLEEZ GUEST:coldrain
10月7日(sat) 長野CLUB JUNK BOX GUEST:BLUE ENCOUNT
10月9日(mon) 金沢EIGHT HALL GUEST:BLUE ENCOUNT
10月20日(fri) 水戸LIGHT HOUSE GUEST:ROTTENGRAFFTY
10月21日(sat) HEAVEN’S ROCK宇都宮 VJ-2 GUEST:ROTTENGRAFFTY
10月22日(sun) HEAVEN’S ROCK熊谷 VJ-1 GUEST:爆弾ジョニー
11月4日(sat) 広島CLUB QUATTRO【ワンマン】
11月5日(sun) 福岡DRUM LOGOS【ワンマン】
11月11日(sat) 新潟LOTS【ワンマン】
11月12日(sun) 仙台CLUB JUNK BOX【ワンマン】
11月14日(tue) 札幌cube garden【ワンマン】
11月18日(sat) 高松オリーブホール【ワンマン】
11月19日(sun) なんばHatch【ワンマン】
11月25日(sat) 名古屋DIAMOND HALL【ワンマン】
12月15日(fri) Zepp Tokyo【ワンマン】
12月16日(sat) Zepp Tokyo【ワンマン】
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