ゾッとするほど美しい、百鬼オペラ「羅生門」本日開幕

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2017.9.9
「百鬼オペラ『羅生門』」より。左から満島ひかり、柄本佑。(撮影:渡部孝弘)

「百鬼オペラ『羅生門』」より。左から満島ひかり、柄本佑。(撮影:渡部孝弘)

「百鬼オペラ『羅生門』」が、本日9月8日に開幕した。

「芥川の脳内を百鬼夜行と辿る、奇想天外ツアー」と銘打った本作は、芥川龍之介の小説「羅生門」に、「藪の中」「蜘蛛の糸」「鼻」のエッセンスを加え、芥川の人生そのものを絡ませて1つの物語に仕上げた作品。脚本をてがみ座の長田育恵、演出・振付・美術・衣装を、ミュージカル「100万回生きたねこ」で知られるイスラエルのインバル・ピント&アブシャロム・ポラックが担当している。

仕事を失い、朽ちた門楼で雨宿りをする下人は、女の死体から髪を抜く老婆に出会う。下人が、その死体の女に見覚えがあると気づいた途端、女の目が突然開き……。下人を柄本佑、下人がかつて一目惚れした女性に満島ひかり、下人のかつての主人を吉沢亮が演じるほか、劇中劇となる「藪の中」では、多襄丸を柄本が、真砂を満島が、武弘を吉沢がそれぞれ演じ、1人2役を務めている。

死体の女が歌い出すシーンでの髪の毛の妖怪と百鬼によるダンス、青葉市子や中村大史ら6人のミュージシャンたちによる生演奏、インバル・ピント自らペイントを施した美術や衣装など、視覚的にも聴覚的にも盛りだくさんな作品となっている。「百鬼オペラ『羅生門』」は、9月25日まで東京・Bunkamura シアターコクーンにて上演されたのち、兵庫、静岡、愛知へと巡演する。

柄本佑コメント

場当たりにほぼ4日費やし、ようやく初日を迎えます。
具体的にこれからやっていかなければならない課題がちゃんと出てきたように思います。千穐楽まで、日々精進だと思っています。ぜひ、インバル・ピント&アブシャロム・ポラックの世界を楽しんで下さい。

満島ひかりコメント

インバルとアブシャロムの作るものが好きです。芥川龍之介さんの書いた世界に、たくさんの想像力や身体の力が新しい息吹を吹かせています。びゅんびゅん、そよそよ吹いています。現実のこんがらがった糸を解くように、舞台の上を楽しみたいです。

吉沢亮コメント

ゲネプロが終わった瞬間に、緊張が解けて何故か胃が痛くなりました。
素敵な衣装を着て、美しい照明があたり、とても贅沢な空間の中で芝居をさせて頂いているという実感がふつふつと湧いております。
精一杯頑張ります。
是非お楽しみに。

「百鬼オペラ『羅生門』」

2017年9月8日(金)~25日(月)
東京都 Bunkamura シアターコクーン

2017年10月6日(金)~9日(月・祝)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2017年10月14日(土)・15日(日)
静岡県 富士市文化会館 ロゼシアター 大ホール

2017年10月22日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

原作:芥川龍之介
脚本:長田育恵
作曲・音楽監督:阿部海太郎
作曲・編曲:青葉市子、中村大史
演出・振付・美術・衣装:インバル・ピント&アブシャロム・ポラック

出演:柄本佑、満島ひかり、吉沢亮、田口浩正、小松和重、銀粉蝶 / 江戸川萬時、川合ロン、木原浩太、大宮大奨 / 皆川まゆむ、鈴木美奈子、西山友貴、引間文佳
演奏:青葉市子、中村大史、権頭真由、木村仁哉、BUN Imai、角銅真実

ステージナタリー
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