22/7 正しく可愛く初々しい、秋元康が手掛ける“デジタル声優アイドルグループ”ってなに?

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2017.9.15
22/7(ナナブンノニジュウニ)

22/7(ナナブンノニジュウニ)

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AKBグループ、坂道シリーズのプロデュースで知られる秋元康が、新プロジェクト“デジタル声優アイドルグループ”22/7(ナナブンノニジュウニ)に取り組んでいる。共に組んでいるのは数々の名作アニメを生み出しているAniplex、そしてSony Music Recordsだ。現在のアニメは、作品の出来はもちろんだが、そのオープニング/エンディング、そしてキャラソンやライブなど、サウンド面でも注目を集めており、声優たちが自ら歌い踊ることも当たり前になりつつある。22/7は、そんな現状を見据えたプロジェクトで、8人の有名クリエイターたちが生み出した8人のキャラクターを、オーディションで選抜された8人の新人声優が演じる。配役のない3人のメンバーもお披露目され、現在11人が明らかになっており、9月20日に正式デビューとアニメ化がアナウンスされたが、まだこの先の展開詳細が発表されていないグループ、22/7。今回SPICEでは、17歳/生徒会長・優等生の佐藤麗華を演じる帆風千春、17歳/アイドルの斎藤ニコルを演じる花川芽衣、16歳/オタクの滝川みうを演じる西條 和の3人の話を聞くことが出来た。まだ初々しく、まさに声優、そしてアイドルの卵というイメージなのだが、3人とも1万人超の中から選ばれたのも頷ける逸材であり、アイドルとしても正しく可愛い。そんな初々しさを感じて“推しメン”を決めて成長を見守っていただきたい。

アニメファン、アイドルファン、どちらの方からも愛される存在になりたい

――最初に自己紹介をお願いします。

西條:(ゆっくり、小さめの声で)はい。滝川みう役の西條 和(さいじょうなごみ)です。お願いします。

帆風:佐藤麗華役の帆風千春(ほかぜちはる)と申します。よろしくお願いいたします。

花川:斎藤ニコル役の花川芽衣(はなかわめい)と申します。よろしくお願いいたします。

――みなさんはキャラクタ-を担当している22/7(ナナブンノニジュウニ)メンバーのわけですが、自分が予想していたキャラクタ-の配役と違うなということはありましたか?

帆風:オ-ディション合格段階で暫定キャラクターが決まっていたんですけど、私はもともとその“暫定”がついていなかったので、配役されるとしても、どんな役が来るのかあまり予想が出来ていなくて。

――結局は“17歳/生徒会長・優等生”の佐藤麗華ちゃんというなかなかいい役になりましたね。

帆風:ふだんの自分とは正反対の設定かなと思っていて。

――そうなんですか?

帆風:そうなんです(笑)。もっとしっかりしたいという気持ちはあったので、佐藤麗華ちゃんという役をいただいて、その役に近づけるように、という気持ちがより高まりました。

――実際に学校で委員会の役員とかに立候補するようなことはありました?

帆風 まったく。誰かが手を上げるのを待っているタイプでした。

――それがふつうです(笑)。では西條さん、“16歳/オタク・無”キャラ、滝川みうちゃんという配役になっていますが……。

西條:はい。私はオーディションの時にいただいた暫定から変わって、違う子に決まったんです。滝川みうちゃんは前髪で顔を隠していたりとか、けっこう引っ込み思案そうな感じとか、そういうところは自分と似てるかなと思うので、共感しやすいキャラクターかなと思っています。

人が作業している動画が好きで。手元だけを映している動画の関連で、ひたすら石鹸を薄ーく切ったりする動画がいちばんいいなって。(西條 和)

――プロフィールに“趣味:石鹸を切っている動画を見ること”とありますが、これは?

西條:動画は最初、石鹸の袋を開けるところから始まって、はしっこからひたすら薄ーく切ったり、深ーくとか、その手元だけを映した動画があって……。

――それ、どこで見つけたんですか。“石鹸”で検索したんですか?

西條:もともと人が作業している動画が好きで。人の手元だけを映している動画をけっこう見ていて、その関連で出てきました。で、石鹸がいちばんいいなって。

――ちなみに暫定で与えられていたキャラっていうのは?

西條:丸山あかねちゃん(CV.白沢かなえ)です。

――“17歳/ク-ル”な設定ですね。オタクの滝川みうちゃんのほうが合っている気がします。アニメの中でオタクキャラって途中で豹変して才能を発揮したりするじゃないですか。

西條:………そうなんですか……?

――そういう秘められた何かをお持ちではないですか?

西條:私……細かい作業は好きです………。

――いざとなったらマシンを作り上げそうですね。では花川さん。

花川:はい。私はオ-ディションの時に暫定で斎藤ニコルちゃん役をいただいていて、そのままその役をいただけました。オ-ディションで斎藤ニコルちゃんに選んでいただいたことがすごく嬉しくて。もともとニコルちゃんになりたくてレッスンとかを頑張ってきたので、最終的に演じることができて良かったです。

――良かったですね。斎藤ニコルちゃんの設定は“17歳/アイドル”。王道ではないですか。アニメの中のアイドルって、学園の中にいると、実はちょっといじわるとかそういう設定もありますが。

花川:ニコルちゃんは“可愛いは正義”という自分のポリシ-を持っているんですけど、その中で“本当の自分はどうだっていい”っていうセリフがあります。だから、本当の自分は、みんなに見せてる自分じゃないってわかるので、そこの部分がどういうニコルちゃんなのかが、自分も楽しみです。

――そこは実際のアイドルさんでもたまに聞く話ですね。ちなみにこのオーディションに応募しようと思ったきっかけですが、アイドルの一形態としてか、それとも声優としてなのか、どちらが強かったですか? では西條さん。

西條:! ……わたしですか? 私はどっちでもなくて……。アイドルさんはけっこうダンスが好きだったので、歌番組とかでよく見てたんです。アニメは私、ほとんど見たことがなくて。声優さんのこともあんまり知らなくて。オーディションを受けるまでは特にやりたいこともなくて、性格ももともと暗いし、あんまり人と関わりたくないなって…………。

――大丈夫ですか?

西條:それでこのまま大人になったらヤバイなと思って、自分を変えるために、自分がいちばん苦手なことをしてみようかなと。

――それは思いきりましたね。合格してよかった。では帆風さん。

帆風:はい。私はもともと声優になりたくて。このオ-ディションを受ける以前にもオ-ディションを受けてきて、ダメで、というのを繰り返していました。最初の気持ちとしては、声優になるためのチャンスとして受けましたね。

――声優さんとして好きな方、尊敬している方はいますか?

帆風:ちょうど声優を目指し始めた時に、色んな方のボイスサンプルを聞いていて、これがプロの声優さんなんだ、ってすごく衝撃を受けたのが斎藤千和さんで。声の幅も広いですけれど、役の幅もすごく広い。お芝居がナチュラルなものからアニメの可愛いキャラまでこなされていて、今もすごく尊敬しています。

――ではやっと夢がかなったと。

帆風:はい。やっと第一歩という感じです。

なんか人の流れが恐ろしいなあって(笑)。 歩いているとすぐにぶつかりそうになって、恐ろしいです。(花川芽衣)

――では花川さん。

花川:はい。私は小さい頃からアイドルさんと声優さん、どっちも同じくらいなりたいという想いがあって、オ-ディションを受けたいと思っていました。でも、なかなか受ける勇気が出なくって。でも上京してテレビで同年代の人が活躍しているのを見て、“このままじゃダメだ”と思って、探したらこのオ-ディションがあって、見てみたら私にすごいピッタリで。アイドルにもなれるし、声優にもなれるっていうので運命的でした。

――青森出身だそうですが。東京はどうですか? 恐ろしい場所ではないですか?

花川:なんか人の流れが恐ろしいなあって(笑)。 歩いているとすぐにぶつかりそうになって、恐ろしいです。

――上京する時点でいちばん好きなアイドルや声優さんというと?

花川:声優さんは花澤香菜さんがすごく好きで、花澤さんの声を聞いて癒やされたりしていました。すごい憧れで。アイドルは小さい頃に『きらりん☆レボリュ-ション』を見ていたので久住小春さんが好きで、すごく憧れていました。

――これまでの活動として朗読劇公演をやられていますが、その時は今と同じ役だったんですか?

帆風:朗読劇は4、5、6月と3回やらせていただいたんですけれど、1回目の時点では配役が決まっていなくて、お話の内容もオリジナルのストーリーで全6話あって、特にそれぞれのキャラクターと関係があるわけではなくて。その6話あるストーリーのうち、1話を2人か3人ずつ掛け合いで朗読していく形でやりました。2回目の時にちょうど配役発表が終わって、配役が決まったメンバーだけが朗読劇のあとにお披露目という形で挨拶をさせていただいた感じです。

――なるほど。朗読劇って、難しくなかったですか?

帆風:3回公演とも同じ脚本なのですが、演出家の方には「演じる人が違うことで、また違う子になるはずだ」と言われていて。なので、“こういうキャラだ”と決められているよりも、自分がどう解釈して演じるかが大切にされていました。

――この3人の中でいちばん悩みやすいのはどなたでしょう?

帆風・花川・西條:え~(お互いに顔を見合わせる)。

帆風:それぞれにけっこう……メンバ-みんな悩みやすいです(笑)。

――トレーニングも含めて、アフレコはもう経験されましたか?

花川:レッスンではマイク前に立って映像を見ながらセリフを当てるレッスンをさせていただいています。

帆風:アニメとは少し違うかもしれませんが、7月22日に初ライブイベントがありまして、その時にキャラクターたちがライブを披露させていただきました。

――モーションキャプチャーはどなたが?

帆風:動きはその配役をいただいたキャストがそれぞれ担当しています。ライブイベントの時はダンスの動きをキャラクターにシンクロさせました。MC部分の声は、ブースの中に入って、初めてアフレコという形でやらせていただきました。

 

みんなの成長と比べて自分が全然成長できていないと思っていた時にこの楽曲をいただいて、前向きになれる楽曲だなとすごく思いました。(帆風千春)

――デビューシングルを聴かせていただいたのですが、デビュー曲なので、もっとアッパーな感じで来るのかなと思っていたんです。ところが「僕は存在していなかった」は控えめで、だけど主張している感じの曲ですね。歌をいただいた時の正直な感想をお聞かせください。

西條:最初の2行、<僕は自分を信じていない>の歌詞が、すごく自分に当てはまりすぎていて。歌詞全体がすごく自分自身のことを言われているようだったので、私はこれがデビュ-曲で良かったと思うし、この曲を歌えるってことはありがたいなって。

――最後には救いもありますね。

西條:歌詞も1番はすごい閉じこもっている感じで、そこから最後は前向きになっていく曲ですね。私はまだなんか、1番の歌詞のまま止まっている気がするので、この活動をしていくことでこの歌詞みたいにいつか前向きになれたらいいなって……。

――ぜひなってください! 帆風さんはいかがですか?

帆風:はい、初めていただいた時、歌詞を見て、最後のラストサビなんですけど、<どんな花も色があるように、僕には僕の色がある>という歌詞があって。私はこの曲をいただいた時にはまだ配役が決まっていなくって、レッスンを重ねて、みんなの成長とかを毎週見ていて、それに比べて自分が全然成長できていないと思う時があったりとか、もっとやれることがあるんじゃないかとか、すごく考えたことがあって。まわりと自分をすごく比べてしまうので……。みんなすごい成長していて、その時にこの楽曲をいただいたので、本当に心に来て、ただすごい感動してしまって。なんだか前向きになれる楽曲だなと私はすごく思いました。

――では花川さん。

花川:この曲を最初に聴いた時に、なんか全体的に私に当てはまるなって。

――みんな当てはまるんだ!

花川:それは他のメンバ-もそうだったので、グル-プみんなのことを現している曲なんだなって思いましたし、この曲を聴くとすごく元気が出るというか。なんだろう、背中を押してくれる曲だと、すごく感じました。

――曲はいわゆるアニメボイスではないですよね。これはそういう指定だったのでしょうか?

帆風:その時はキャラクターというより、自分たちの声、気持ち、も含めた自分たちで歌いました。

――個人でひとりカラオケされる声優さんやアイドルさんが多いみたいですが。

帆風:あっ(笑)。私、一人カラオケがすごい好きなんですよ。

花川:私、趣味には書いてないんですけど、実はカラオケに行くときはいつも一人で(笑)。

――西條さんは?

西條:私はカラオケには行かないです……(笑)。

―― 一緒に連れて行ってあげて!

帆風:(笑)行きます。

――お渡し会とかもやられてますけど、どうですか?

帆風:本当に真摯に一人ひとりに声をかけてくれる方が多くて、ちゃんと目を見て「楽しかったです」「こういうとこすごいよかったです」って、丁寧に言ってくださる方がすごく多かったので。

――来られていた方は何歳くらいが多かったですか?

花川:年代は本当さまざまです。

――すでに広い層に支持されているということですね。

帆風:そうありたいですね。

花川:だったら嬉しい。

――今後もお渡し会とか、握手会とか色々な形でファンの方と直接触れ合う機会が増えると思うので、みなさん頑張ってください。これはまだ先の話になると思いますが、声優として参加するアニメ作品はTVシリーズと劇場版、どっちがいいですか?

帆風:欲を言えばどちらも(笑)。代表みたいに言ってしまったけど、芽衣ちゃんは?

花川:私も欲を言うとどちらも(笑)。

西條:……できるならどっちも。

――ではグル-プとして将来の夢をお願いします。

花川:22/7はアニメファン、アイドルファン、どちらの方からも愛されるような存在になりたい、っていうのを夢に掲げています。

――個人としての目標は?

帆風:私は声優になりたくてこのオーディションを受けたので、いずれは22/7というグループで佐藤麗華ちゃんというキャラクタ-と共に歩んでいって、そこからはいろんなキャラクタ-を演じられるように、声優・帆風千春としても認めていただけるような存在になりたいです。

西條:私としては、みうちゃんがたくさんの人に愛されるキャラクタ-になってほしいなというのと、そのために自分が成長しないといけないし、この活動を通して心の底から楽しいなと思えるようになりたいです。

花川:私はアイドルとしても声優としても、さまざまなお仕事をもらえるような人間になりたいというのが目標です。

――立ちたい舞台とかありますか?

花川:22/7としては私の夢なんですけど、日本武道館でライブできたらすごい幸せだなって。

帆風:『アニメロサマ-ライブ』とか出たいです。今年は1日だけ観に行って、やっぱり出たいなと思いました 。

――ぜひモーションキャプチャーで動くキャラとリアルのみなさんの競演を観てみたいですね。楽しみにしています。今日はありがとうございました。

帆風・花川・西條:ありがとうございました!


取材・文:梅田勝司

22/7(ナナブンノニジュウニ)/中段左から西條和、花川芽衣、帆風千春

22/7(ナナブンノニジュウニ)/中段左から西條和、花川芽衣、帆風千春

 
 
リリース情報
デビューシングル「僕は存在していなかった」
2017年9月20日発売
<1万枚限定リリース>
○完全生産限定盤 Type-A (SRCL9520~1)
CD+DVD+トレカ(キャラクター全8種のうちランダムで1枚を封入)  ¥1,667(税抜) 
<CD>
1、僕は存在していなかった
2、地下鉄抵抗主義
3、11人が集まった理由
4、僕は存在していなかった -off vocal ver.-
5、地下鉄抵抗主義 -off vocal ver.-
6、11人が集まった理由 -off vocal ver.-
<DVD>
「僕は存在していなかった」ミュージックビデオ
★完全生産限定盤 Type-A封入特典★
「イベント参加券&スペシャルプレゼント応募券」1枚封入
※イベント&スペシャルプレゼントの応募方法など詳細は後日オフィシャルサイトにて発表させて頂きます。
○完全生産限定盤 Type-B (SRCL9522)
CD+トレカ(アーティスト全11種のうちランダムで1枚を封入) ¥1,204(税抜) 
<CD>
1、僕は存在していなかった
2、地下鉄抵抗主義
3、11人が集まった理由
4、僕は存在していなかった -off vocal ver.-
5、地下鉄抵抗主義 -off vocal ver.-
6、11人が集まった理由 -off vocal ver.-

 

イベント情報
22/7(ナナブンノニジュウニ)デビューシングル『僕は存在していなかった』発売記念イベント
日時:2017年9月21日(木) 18:00~
場所:http://www.sunshinecity.co.jp/fountain/
池袋サンシャインシティ アルパB1階 噴水広場
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