熱烈なファンを生み出したヴァンパイアたちが12年振りに復活! 『THE ALUCARD SHOW』松下優也&彩風咲奈インタビュー

インタビュー
舞台
2026.7.28
(左から)彩風咲奈、松下優也

(左から)彩風咲奈、松下優也

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2013年、原作・構成・演出の河原雅彦が「日本から世界に発信できるハイクオリティな作品を」という想いで生み出した新感覚のエンターテインメント・パフォーマンスショー『THE ALUCARD SHOW』。ヴァンパイアをモチーフに、謎のグループ「アルカード」とカリスマボーカリスト・ブラドに人生を狂わされていく人々を描いた本作は、スタイリッシュでミステリアスな世界観とハイレベルなダンスパフォーマンスで観客を魅了。“アルカドニア”と呼ばれる熱烈なファンも生み出し、2014年に早くも再演を果たした。そして2026年、12年振りにまさかの再々演が実現! 初演からブラドを演じてきた松下優也とマリア役で今回初参加となる彩風咲奈が、“新たな目覚め”に向けて抱負を語り合った。

ーー『THE ALUCARD SHOW』再々演というグッドニュースを聞いた時のお気持ちからうかがえますか?

松下:まずはまたやらせてもらえることがすごく嬉しかったですし、当時もとても実験的な感じがしていたけれど、やっぱり『THE ALUCARD SHOW』のような作品って12年経ってもまだそんなに生まれてないんだなっていうのを時間が証明してくれたというか……今の自分はあれからたくさんの舞台、いろんなミュージカルをやらせてもらってるし、12年前とはできることも変わったし、今回のオファーだって「いやいや、べつに自分じゃなくても……」って思ってたら、たぶん断っていたと思う。でもやっぱり『THE ALUCARD SHOW』みたいな作品にはこの12年間出会えていないし、アルカードのブラドをやれる人も、僕以外いないと思ったんです。自分もそれなりにいろんな人を見ているつもりではあるけど、アルカードの世界観に似合う“誰か”はまだいない。じゃあ僕が「この人がやったらいいじゃん」と思う人に出会うまでは、この作品、自分がやる価値があるんじゃないかなって思いました。

(左から)彩風咲奈、松下優也

(左から)彩風咲奈、松下優也

ーー『ファントム・オブ・パラダイス』や『ロッキー・ホラー・ショー』といったB級カルト映画の世界にも通じるような個性が本作の持ち味。確かになかなか出会えるタイプの舞台ではなく……

松下:アーティスト活動と役者の活動って全然違うんですけど、自分にとってはその真ん中に位置するような作品でしたね。ミュージカルではなくて、ショー。キャストも同世代の人たちと一緒にグループみたいな感じになれて仲良かったし、稽古とか本番以外でもよくみんなで遊びに行ったりしてましたよ。20代前半のあの頃、なんかちょっと青春っぽい雰囲気はすごくあったかも。今はもうこの年齢だし、前回からのキャストで言うと壮ちゃん(平間壮一)も同じく年を重ねて出演することになって、すごく楽しみですね。

ーーでも「一生青春」ですから。

松下:ハハハッ(笑)。それはそう。僕も壮ちゃんもあれからずっと舞台の世界、エンタメの世界で今もすごく頑張らせてもらっているところで、そういう自分たちがまたあの作品をやって、さらに今本当に勢いのある人たちにも入ってもらう。「12年後に作ったらさらにすごいものになるんじゃないか」っていう期待値みたいなのがスタッフさんの間にもすごくあるんだろうなというのはすでに感じているし、自分自身もそこに期待しています。

ーー彩風さんは本作へのオファーをどのように受け止めましたか?

彩風:「本当に面白そう!」って、まずはじめにに思いました。私は拝見したことがなかったんですけど、お話をうかがっただけでももうシンプルに「なんだか面白そう。そんな作品があったんだ!」っていうワクワクとした気持ちで、すごく興味をそそられました。

松下:『THE ALUCARD SHOW』を目撃し、体験した人たちにクオリティの高いものを見せるというその本質的な部分を含め、アルカードっていうグループもそうだし、やっぱり作品自体、(演出の)河原(雅彦)さんをはじめとしたクリエイターのみなさんがブランディングをしっかり作り込んでるっていう部分はもう本当に他の作品、他の舞台とは一線を画すものなので。

松下優也

松下優也

ーーブラドのカリスマ性はもちろん、アルカードのメンバーが一言も発することなくある種の匿名性を持った集団というところに徹底していたのも非常にカッコ良かったです。

松下:だから、今までもこういうインタビュー以外で「ブラド役の松下優也です」とか「オルロック役の平間壮一です」なんていうことすらほぼほぼ人前で言っていない。今ほどではなかったけど当時からSNSもありましたが、よくある役者が楽屋なんかで「今日何時公演です」とかっていうのも確か発信してなかったと思う。僕らはあまり語らない、みたいなところはかなり徹底してた気がします。

ーーそのストイックさも含めての「作品世界」の提供。

松下:それがよかったのかなと思っています。これは僕の個人的な考えなんですけど、自分は普段からカーテンコールとかもなるべくその役とその作品の世界観にのっとったものでありたいと思っているし、そのほうが好きなタイプ。そういう意味では『THE ALUCARD SHOW』はカーテンコールすらもない。周り全てからの作り込みがすごくしっかりされているのも好きなところですね。

ーーいかがですか? 『THE ALUCARD SHOW』の世界観、『THE ALUCARD SHOW』の魅力。

彩風:アルカードに対して「それは何なんだろう」「知りたい」「何なの?」っていう気持ちを抱くことそのものが本当に魅力的だなと思いますね。私自身もまだそこが見えてないからだと思うんですけど、言葉にできないものというか、そもそもブラドが誰なのかとか、明確に語られていないからこそ知りたいし、「また観たい」って思うだろうなというのは、台本を読んでいてもすごく感じています。

ーー物語の中で彩風さんが演じるマリアは国民的スター、歌姫であり、それゆえにブラドにエンターテイナー生命を脅かされる存在です。

彩風:今まで演じられた真琴つばささん、シルビア・グラブさんも、私にとってはすごくかっこいい女性の先輩なので、やはりこれまで演じられてきたキャラクターの印象も強くあるんです。舞台上での姿とか……。

(左から)彩風咲奈、松下優也

(左から)彩風咲奈、松下優也

ーー“ハンサムウーマン”なイメージなども。

彩風:そうですね。でも自分はたぶん全然違うので……今は役に対して「こういう感じ」とか、誰かをモデルにして「こういう人みたいにやりたい」というより、「自分がどうできるかな」っていう部分を模索していきたいなと思っています。

ーーおふたりは今作が初共演。今日が初対面ともお聞きしましたが、実際にお会いしての印象などもぜひ。

松下:会って数時間ですからね、まだわからないよ〜(笑)。

彩風:フフフッ(笑)。

松下:でもお酒は飲まれるんですよね?

彩風:はい。飲みます。好きです。隠してないです(笑)。

松下:僕もお酒好きなんですよ。稽古が始まったらぜひ飲みに行きましょう。

彩風:行きましょう。私は今日で松下さんのこと、より“未知な人”になりました。なんというか……話が面白いといいますか、雰囲気が不思議といいますか、人としてすごく面白い方なんだなって思いました。どんな方なの? って、改めて興味が湧いています。

松下:それはよかったです(笑)。

ーー彩風さんは宝塚歌劇団を退団されてからこの『THE ALUCARD SHOW』が3作目の舞台出演になります。環境が変わり、いわゆる外部の作品で舞台に立つようになった中での変化、発見、自分に対する新しい視点など、“今のご自身”についてどう分析されているのでしょうか。

彩風:本当に発見だらけです。宝塚でやってきたのは、男役を極めたというところまでなので、女優、俳優としての自分はまだ1年目。1作、2作、そして3作目とやっていく中で、同じ「舞台に立つ」ということでも、本当に男役と女性とではこんなにも違うものかって、如実に実感しています。でも、逆に自由になった部分もあります。女性として「ここは素直に演じていいんだ」とか、素直に歌っていいんだ、素直に踊っていいんだみたいなところ。表現に“飾り付け”をしなくてよくなった部分はかなりあると感じています。

彩風咲奈

彩風咲奈

ーーある種の開放感。より表現への自由度が広がっているんですね。

彩風:はい。

ーーでは、この作品に参加する上で、単純に楽しみにしていることはありますか?

彩風:楽しみは……私もダンスが大好きなんです! でも今まではシアターダンス系が多かったので、今回はまた全然違うジャンルのダンスを、みなさんと一緒に踊れるのがすごく楽しみです。

松下:12年振りに同じ役をやる経験なんてなかなかないのでもちろんそれは楽しみ。ただ、河原さんとはまだお話しできていないので、今作についてどういうふうに考えていて、どこをブラッシュアップしようとしてるのかとかは、結構気になってます。あの時の若さ、勢いのよさっていうのはもちろんすごくあったんだけど、実力や経験値は12年分ちゃんと付いたと思うし、やっぱり「今この作品を届けなきゃいけない」っていう芝居の部分もしっかり大事にしていきたいですね。

ーー今回、イープラス貸切公演も予定しております。最後に劇場に来てくださるアルカドニアたちへメッセージを!

松下:『THE ALUCARD SHOW』って、本当に一言で説明しづらいんですよ。演劇的な要素だったり、コンサート、ライブ的な要素もあるし、なんかちょっとお化け屋敷みたいに……怖くはないんだけど、ちょっと体験型みたいな要素もあるし、自分も思いっ切りその中の人間だから……どうお伝えしたらいいと思います?

ーーアルカドニアとしては一言、「観ればいいと思います」ですね。

松下:そうですよね。うん、「観ればいい」と思うよね。観たら絶対面白いんだから。ただ……たぶんアルカードたちはイープラスポーズはしないかもしれない(笑)。そもそもカーテンコールがないから。本当にね、ショーが終わったら「え、終わり??」っていうぐらい、パッと終わりますから。

ーーそれがまた気持ちいい。

松下:そうなんですよ〜(笑)。

彩風:私も早くそれを味わいたいなって、今話を聞いていて思います。貸切の日は最後にプラミちゃんだけがいたりとか? でも本当にどんな体験が待っているのかわからないところを、もうわからないまま来ていただいたらいいんじゃないかなと思います。私たちのパフォーマンスを思うままに楽しんでいただければ、と。

松下:うんうん。ぜひ楽しんでください。

(左から)彩風咲奈、松下優也

(左から)彩風咲奈、松下優也

 
■松下優也
ヘアメイク:ASUKA(a-pro.)
スタイリスト:村田友哉(SMB International.)

■彩風咲奈
ヘアメイク:岡田知子(TRON)
スタイリスト:田中雅美
 


取材・文=横澤由香       撮影=中田智章

公演情報

『THE ALUCARD SHOW』
 
原作・構成・演出 河原雅彦
 
出演
松下優也 平間壮一 SANTA 滝澤諒 赤名竜乃介 山野光 瀧澤翼
坂田聡 野口かおる 彩風咲奈
AYUMI.  decomayu  HIKARU  MAI KUREMOTO  NAGISA  ROZA
 
 
企画・製作 TBS / AMUSE CREATIVE STUDIO / AMUSE
 
【東京公演】
日程 2026年10月6日(火)〜22日(木)
会場 日本青年館ホール
“ALUCADONIA SPECIAL NIGHT”実施公演あり。詳細は公式サイト・SNSにて。
料金 S席12,500円 A席9,500円 (税込・全席指定・未就学児入場不可)
お問合せ スペース 03-3234-9999 (10:00~15:00※休業日を除く)
主催 TBS / AMUSE CREATIVE STUDIO / AMUSE
 
 
<e+貸切公演>
松下優也さん、彩風咲奈さんにイープラスポーズをしていただきました!貸切公演は10/17です

松下優也さん、彩風咲奈さんにイープラスポーズをしていただきました!貸切公演は10/17です


日程:2026年10月17日(土)
会場:日本青年館ホール
開演:17:30~ (開場 16:45~)

【手数料0円】座席選択販売
受付期間:2026/6/27(土)10:00~2026/10/17(土)17:30
貸切公演のは【こちら】から
 
【大阪公演】
日程 2026年10月29日(木)~11月1日(日) 
会場 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
“ALUCADONIA SPECIAL NIGHT”実施公演あり。詳細は公式サイト・SNSにて。
発売日 2026年8月8日(土) AM10:00~
料金 S席12,500円 (税込・全席指定・未就学児入場不可)
プレイガイド  イープラスほか
お問合せ サンライズプロモーション 0570-00-3337 (平日12:00~15:00)
主催 DEARFIELD /サンライズプロモーション
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