ヨーロッパ企画、伝説の傑作『サマータイムマシン・ブルース』再演&続編上演を電撃発表
ヨーロッパ企画カウントダウン2017→2018 in KBSホール『電撃リクエスト2018』次回公演の内容公開の瞬間。 [撮影]吉永美和子
映画化もされた名作の13年ぶりの再演&その15年後の物語を2本立てで。
2018年で結成20周年を迎える、京都の人気コメディ劇団「ヨーロッパ企画」。2017年の大晦日から2018年の元旦にかけて開催したカウントダウンイベントの最後に、2018年の本公演の情報を突如解禁。名実ともに彼らの代表作といえる『サマータイムマシン・ブルース(以下STMB)』と、その続編『サマータイムマシン・ワンスモア』の2本立てとなることが発表され、イベント会場からは悲鳴と歓声が入り混じったような声が上がった。
ヨーロッパ企画『サマータイムマシン・ブルース』(2005年再演より) [撮影]原田直樹
『STMB』は、2001年に第8回本公演で上演。大学のSF研究会の部室に突然現れたタイムマシンを使って、部員たちが「今日」と「昨日」の間でタイムスリップを繰り返す……という内容だ。タイムラグによるすれ違いから生まれる笑いや、様々な伏線がどんどん回収されていく巧みな構成が大きな評判となり、2005年には本広克行監督・瑛太主演での映画化も実現。一ローカル劇団だったヨロ企の知名度を、全国レベルにまで押し上げるきっかけとなった出世作だ。
ただし登場人物が全員大学生という劇中の設定と、劇団員たちの実年齢のバランスが崩れてきたこともあり、2005年の再演を最後に劇団での上演を封印。このまま伝説になるかと思われたが、劇団20周年のお祭りイヤーにふさわしい演目ということで、13年ぶりの復活上演が叶うことになった。また同時上演される『サマータイムマシン・ワンスモア』は、『STMB』の時代から15年後という設定で、現在の劇団員たちの年齢に合わせた新作コメディになるという。
カウントダウンイベントでは、ヨロ企メンバーたちがM-1予選に挑戦した時の漫才ネタを披露する場面も。 [撮影]吉永美和子
詳しいツアー日程やゲスト出演者は、後日劇団HPなどで告知予定。ヨロ企らしいグダグダな笑いと同時に、青春の甘酸っぱさやほろ苦さもほのかに感じさせる傑作の復活と、そこから生まれる新たなる世界を、『STMB』を観たことがある人もない人も、ぜひ目撃してほしい。
■作・演出:上田誠
■出演:石田剛太、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、土佐和成、中川晴樹、永野宗典、西村直子、本多力、ほか