劇団☆新感線 ゲキ×シネ『髑髏城の七人』Season月 上弦の月、下弦の月が全国の映画館にて順次上映開始
アジア初の360°回転シアター「IHI ステージアラウンド東京」のこけら落とし公演として、2017年3月から1年3ヶ月にわたりロングラン上演された劇団☆新感線『髑髏城の七人』。ゲキ×シネとして既に上映されたSeason花・鳥・風に続き、いよいよSeason月《上弦の月》が2019年8月16日(金)から、《下弦の月》 が8月23日(金)から、上映される。
Season月は劇団☆新感線にとって初挑戦となる2つのチームが交互に上演を行うダブルチーム制を導入したことで話題となった作品だ。《上弦の月》《下弦の月》は前編や後編、続編ということではなく、同じ脚本と演出でキャストのみ入れ替えて上演された。《上弦の月》では、これが初舞台となった福士蒼汰、《下弦の月》では、声優としても俳優としても圧倒的な人気を博す宮野真守が主役を務めた。その他の出演者もこれから演劇界を背負っていくであろう若手注目株を中心にキャスティングされており、同じ作品でありながら全く異なる顔を持つ『髑髏城の七人』がそれぞれ楽しめる。
ゲキ×シネ公式サイト:http://www.geki-cine.jp/
■『髑髏城の七人』 Season月 物語
天正十年、本能寺の変から数日後の安土城。織田信長の居城であったこの城が炎に包まれる中、天守閣の一角に飾られていた異形の南蛮鎧“天魔の鎧”の前に、突如謎の男が現れる。この男こそ、のちの<天魔王(上弦:早乙女太一 下弦:鈴木拡樹)>だ。
時は流れ、天正十八年。豊臣秀吉の手により天下統一がなされる直前の、関東荒野。黒ずくめの甲冑を身に着けた一大武装集団・関東髑髏党の鉄機兵たちが、誰かを探しながら村々を荒らしまわっていた。すると彼らの前に、まさに追っていた<霧丸(上弦:平間壮一 下弦:松岡広大)>が現れる。髑髏党の根城である髑髏城の絵図面を持っていたために追われていた霧丸は、髑髏党を潰すために強い味方を連れて来たと宣言する。そこに現れたのは派手な身なりの傾奇者たち“関八州荒武者隊”だった。背中に大刀をくくりつけた頭目の<兵庫(上弦:須賀健太 下弦:木村了)>を筆頭に、勢いだけはある荒武者隊だがあっという間に鉄機兵に叩きのめされてしまう。仲間のはずだった<小田切渡京(上弦:粟根まこと 下弦:伊達暁)>にも裏切られ、捕まりそうになるが隙を見て逃げ出そうとする霧丸。だが、その前に傘を持った着流しの男が立ちふさがる。男は<捨之介(上弦:福士蒼汰 下弦:宮野真守)>と名乗った。「ここで逃げちゃいけねえ」と霧丸を諭す捨之介は兵庫らと共に髑髏党に反撃、なんとか追い払う事に成功。しかし傷だらけの霧丸の様子に気づいた捨之介は、ひとまず兵庫の案内で“無界の里”へ向かうことにする。
色里である“無界”は宿場も兼ねているため、旅人も大勢いてにぎやかな街だ。その中には、たった今到着した様子の牢人<狸穴二郎衛門(上弦:渡辺いっけい 下弦:千葉哲也)>の姿もある。そこに華やかな遊女たちを引き連れ、顔見世で登場したのはこの里一番と評判の<極楽太夫(上弦:高田聖子 下弦:羽野晶紀)>。歳の差をものともせず言い寄る兵庫を軽くいなしつつも、気風のいい極楽太夫は霧丸を匿ってやることにする。
その夜、霧丸はこっそり里を抜け出すが、すぐに髑髏党に囲まれてしまう。捨之介、さらには無界の里の主人である<無界屋蘭兵衛(上弦:三浦翔平 下弦:廣瀬智紀)>が助けに入るが、なんとそこに関東髑髏党党首の天魔王も姿を現す。実は捨之介、蘭兵衛とこの天魔王の三人はかつて信長のもとで共に時間を過ごした間柄だったのだ。しかし信長の持ち物だったはずの“天魔の鎧”を着込んでいる天魔王には、捨之介や蘭兵衛の刀も、その場に駆けつけた二郎衛門が撃った鉄砲もまったく効かない。だが、何かに気づいた天魔王たちはあっさりとその場を去っていく。
このままでは髑髏党二万人には歯が立たないと悟った捨之介は、無界の里を守るため、そして天魔王の企てを止めるためには秘策があるからと、蘭兵衛と霧丸には「三日待つように」と告げ、姿を消す。そして孤高の刀鍛冶<贋鉄斎(上弦:市川しんぺー 下弦:中村まこと)>の暮らす山奥の鍛冶場を訪ねた捨之介は、昔馴染みの贋鉄斎に無敵の鎧を叩き斬る“斬鎧剣(ざんがいけん)”を打ってほしいと頼みこむ。
しかし捨之介の帰りを待つことなく、蘭兵衛はある決意を持って天魔王が待つ髑髏城へとひとりで向かう。その後を追い、霧丸もまた同じく不気味にそびえたつ漆黒の城の中へと忍び込むのだった……。各自の思惑は果たしてどんな運命を呼び込むのか?そして荒れ果てた関東平野で再び出会うべくして出会ってしまった、捨之介、天魔王、蘭兵衛、この三人の宿命とは??
上映情報
※上映館により公開日が異なります。