ヨーロッパ企画の上田誠&本多力インタビュー~『ギョエー! 旧校舎の77不思議』がツアー上演中
左から本多力、上田誠
昨年の20周年ツアーでは2万4000人を動員したヨーロッパ企画。この夏、彼らが初めて挑むのは「オカルト青春コメディ」。とある高校の旧校舎を舞台に、77の不思議が繰り広げられる抱腹絶倒の『ギョエー! 旧校舎の77不思議』が、各地で上演されている。作・演出の上田誠、主演の本多力に、作品について話を聞いた。
◆初挑戦のオカルトコメディ
――『ギョエー! 旧校舎の77不思議』は本多劇場にて上演中(編注:取材日の8月20日現在)で、これから福岡、名古屋、大阪などの地方公演を経て、関内ホールでの横浜公演も控えています。仕上がりの感触はいかがですか?
上田 いままでと比べると、今回は異色作なんです。「オカルト青春コメディ」という企画で、青春モノは今までもやっていましたが、オカルトやホラーはあまり扱ったことがなかったんです。作品のなかで死者を扱うので、もしかしたら怒る人もいるかもしれないと思っていたんですが、その心配はありませんでした。あと、怖すぎて笑えないという心配もありましたけど、そもそも作品がそんなに怖くないとすぐに分かったので(笑)、その心配もありませんでしたね。
本多 作品のなかで77の不思議を全部やると聞いたときは、「ほんまにやるんかな? でも上田くんならやるやろうな」と思いました。ただ、1個の不思議につき2分かかったとして、上演時間が154分になるじゃないですか(笑)。そうならなくてよかったです。上演のときは、不思議の項目がカウントされますけど、稽古中は特に音効が出ることもなく進めていたので、知らないあいだに不思議が増えていった感じでした。
――稽古はどのように進めていったのですか?
本多 旧校舎であることと、77不思議を出すことという骨組みだけ与えられて、1ヵ月くらいの時間をかけてエチュードをして、最後の1週間くらいで台本にしていくのが基本のやり方です。でも今回は怪異現象がいっぱい起こるから、物量もスタッフさんのやることも多いので、いつもよりは台本が早かったです。
上田 俳優部、演出部、映像部とセクションがあって、制作上の進行のなかで俳優部が最後まで粘れるので、いつもはギリギリまで台詞に時間がかかるのですが、今回は映像との合わせ込みがたくさんあったので、台本も早めに上げました。あと、祷キララさんほか、若い役者さんに出ていただくにあたって、あまりに遅い台本だと申し訳ないので。
本多 仕上がったあとに改訂の台本が出て、祷さんのナレーションの部分がめっちゃ増えてました(笑)。でも、柔軟に対応していました。
『ギョエー! 旧校舎の77不思議』より(撮影:清水俊洋)
◆世代の異なる俳優たちとともに
――「オカルト青春コメディ」という企画ですが、そういう方向性はメンバーで話し合って決めるのですか?
上田 基本的には僕が考えてメンバーに相談するやり方です。でも、最近は意識的に分担するようにしています。役者は役者の作業があって、僕は僕で脚本と演出の裏方をやるというようなイメージです。だから77不思議のネタ出しを役者にお願いすることもありませんでした。俳優部は、各々その役を深めてもらう作業を優先してほしいので。
本多 今回、客演には若い役者さんが多かったですけど、先輩後輩の関係性ではないですね。和気あいあいとしつつ、一方通行ではない関係性であればいいなと思って接していました。
上田 客演に関して言うと、メンバーは同世代の役者ばかりなので、違う世代の方に出ていただくことが多いですね。今回は特に学校モノということもあり、生徒役に若い人たちと、教頭先生役に大先輩の納谷真大さんに来ていただきました。
――今回は本多さんが主演を務めていらっしゃいます。
上田 だいぶ前に「主演でお願いします」と話しました。
本多 めったにそんなこと聞かされないんですけど。だいたい、途中で変わるかもしれないので(笑)。主演の気持ちで稽古場に来たのに役が変わったら恥ずかしいので、あまり自分の役がどうとは考えないようにしていました。
『ギョエー! 旧校舎の77不思議』より(撮影:清水俊洋)
◆お化け屋敷に学ぶ「ゾクゾク感」
――それにしても、仕掛けの多い舞台ですね。
上田 全体の構成も、お化け屋敷を意識しました。演劇を観に行くときや、球場に野球見物に行くときと、お化け屋敷のドキドキ感って、ちょっと違うじゃないですか。独特の緊張感があるというか……。僕らも面識のある、お化け屋敷プロデューサーの五味弘文さんの影響もありました。
本多 4、5年前かな。みんなで五味さんのお化け屋敷に行ったよね。上田くん、あのとき目をつぶってへんかった?
上田 つぶってた(笑)。むちゃくちゃ怖いんだもん。
本多 この人、お化け屋敷で目をつぶるんやって思った(笑)。
左から本多力、上田誠
上田 恐怖って、その瞬間よりも待たされている時間のほうが怖いんですよ。五味さんはそこをすごく上手にコントロールしていて。待ち時間に中の叫び声を聞かせたり、何か起こりそうで何も起こらない廊下を作ったり。そういうところが、すごく勉強になりました。「いったい何が始まるの?」というゾクゾクするような感じを体感してもらいたいです。
本多 お客さんには、声を出して笑ってもらえたらうれしいです。僕らも励みになるので。あんまり大声で笑ったら迷惑かなと思っている方もいるかもしれませんけど、躊躇せずに笑ってほしいです。そんなに怖くないですし、お酒の一杯でも飲んで、気軽に来ていただければ(笑)。
撮影・取材・文/田中大介
公演情報
『ギョエー! 旧校舎の77不思議』横浜公演
©楳図かずお/小学館
■出演:石田剛太、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、土佐和成、中川晴樹、永野宗典、本多力/祷キララ、金丸慎太郎、亀島一徳、日下七海、納谷真大
※開場は開演の30分前
前売5,000円/当日5,500円(全席指定・未就学児入場不可)
13時開演の回のみ託児サービスがあります。
0歳、1歳のお子さまお一人につき2,000円、2歳以上のお子さまお一人につき1,000円の託児料をご負担ください。
お申し込み:イベント託児・マザーズ
0120-788-222(10:00~12:00・13:00~17:00 土日祝休み)
各公演日の一週間前まで受け付けますが、定員になり次第締め切らせていただきます。お早めにご予約ください。
■問い合わせ:tvkカウンター 045-663-9999 (平日10:00~15:00)
■公式HP:http://www.europe-kikaku.com/
<全国ツアー情報>
《栗東プレビュー公演》(終了)
■日程:2019年8月3日(土)
■会場:栗東芸術文化会館さきら 中ホール
■お問い合わせ:077-551-1455(栗東芸術文化会館さきら)
《京都公演》(終了)
■日程:2019年8月9日(金)~12日(月・祝)
■会場:京都府立文化芸術会館
■お問い合わせ:06-6357-4400(サウンドクリエーター)
《東京公演》(終了)
■日程:2019年8月15日(木)~25日(日)
■会場:本多劇場
■お問い合わせ:0570-00-3337(サンライズプロモーション東京)
《広島公演》
■日程:2019年8月29日(木)
■会場:アステールプラザ 中ホール
■お問い合わせ:082-253-1010(TSS事業部)
《福岡公演》
■日程:2019年8月31日(土)・9月1日(日)
■会場:西鉄ホール
■お問い合わせ:092-711-8002(ヨーロッパ企画福岡公演事務局)
《名古屋公演》
■日程:2019年9月4日(水)
■会場:名古屋市東文化小劇場
■お問い合わせ:052-320-9100(サンデーフォークプロモーション)
《大阪公演》
■日程:2019年9月11日(水)~18日(水)
■会場:ABCホール
■お問い合わせ:06-6357-4400(サウンドクリエーター)
《高知公演》
■日程:2019年9月21日(土)
■会場:高知市春野文化ホール ピアステージ
■お問い合わせ:088-824-5321(高知県立県民文化ホール)
《松山公演》
■日程:2019年9月23日(月・祝)
■会場:松山市民会館 中ホール
■お問い合わせ:089-933-0322(テレビ愛媛 事業開発部)
《横浜公演》
■日程:2019年9月28日(土)
■会場:関内ホール
■お問い合わせ:045-663-9999(tvkカウンター)
《札幌公演》
■日程:2019年10月5日(土)
■会場:道新ホール
■お問い合わせ:0570-00-3871(道新プレイガイド)