法村友井バレエ団が贈る“愛と活劇のドラマ”『海賊』に注目! 豪華絢爛な舞台をフレッシュなキャストで披露

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2019.10.10
(C)Fumio Obana(OfficeObana)

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ギリシアの若い娘メドーラと海賊の首領コンラッドの恋を軸に繰り広げる華やかなスペクタクル。古典バレエの名作の中でも近年人気が高いのが『海賊』だ。1856年にパリ・オペラ座で初演されたアダン作曲によるマジリエ版が成功を収め、以後巨匠プティパの改訂を経てロシアで受け継がれてきたが、現在世界各国で新版が続々と制作されている。20191027日(日)、大阪・フェスティバルホールで行われる法村友井バレエ団『海賊』も話題だ。

法村友井バレエ団は1937年に創立され、現在三代目の法村牧緒が団長を務める。法村牧緒は、ワガノワ記念ロシア・バレエ・アカデミー(旧ソ連邦国立レニングラード・バレエ学校)に日本人として初めて留学しワガノワ・メソッドを学んだロシア・バレエの第一人者だ。法村友井バレエ団が『海賊』を初演したのは2007年、マリインスキー劇場のセルゲーエフ版に準じるヴァジム・シローチンの振付だった。装置・衣裳はロシアのアンナ・コトロワのデザインで、Vozroizhenie社で製作・輸入し、豪華絢爛に舞台を彩った。このたび3回目の上演を迎える。

(C)Fumio Obana(OfficeObana)

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「エーゲ海を舞台に繰り広げられる愛と活劇のドラマ」で「全編、華やかなシーンで宝石のちりばめられたような作品」(リリースより)を上演するに際し大切なのは多士済々のダンサーたち。メドーラの新星・春木友里沙は、すらりと美しい容姿と安定感のあるテクニックの持ち主だ。コンラッド役のベテラン・今村泰典はパ・ド・ドゥにおけるサポートの上手さに定評がある。奴隷アリには西岡憲吾(福谷葉子バレエスタジオ)、奴隷商人ランケデムには今井大輔、メドーラの友人グリナーラには神木遙というホープを配し、海賊ビルバントにはマリインスキー劇場のドミトリー・プィハチョフを迎える。さらにトルコの提督セイード・パシャの井口雅之、キャラクターのソリストの堤本麻起子、坂田麻由美ら熟練の名手が舞台を締める。

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術監督・演出は法村牧緒。全体の構成やキャラクター・ダンスをロシア・バレエに通じた法村圭緒が担い、クラシック・バレエの美の極致「夢の庭園の場」は名花として活躍し現在指導者として重責を担う杉山聡美がまとめる。また江原功が法村友井バレエ団音楽監督に就任し大阪交響楽団を指揮する点にも注目したい。

法村友井バレエ団はクラシック・バレエの全幕物を大事に上演しつつ、近年は新たな創作に挑んだり、名作のリ・クリエイションを行ったりと新生面も打ち出す。そして先に触れたように指導者・踊り手に新世代が台頭し活気があって、老舗かつフレッシュなカンパニーである。バレエの醍醐味を堪能できること請け合いの『海賊』の開演が待ち遠しい。

文=高橋森彦

公演情報

法村友井バレエ団公演『海賊』

■日時:2019年10月27日(日)18:00
■会場:フェスティバルホール(大阪)

 
■出演:
メドーラ:春木友里沙
グリナーラ:神木遥
コンラッド:今村泰典
ランケデム:今井大輔
セイード・パシャ:井口雅之
アリ:西岡憲吾(福谷葉子バレエスタジオ)
ビルバント:ドミトリー・プィハチョフ(マリインスキー劇場バレエ団)

バッカナールの踊り:堤本麻起子
フォルバンの踊り:坂田麻由美
3人のオダリスク:井上麻緒 安田有利佳 中辻里佳子

【芸術監督・演出】法村牧緒
【指揮】江原功
【演奏】大阪交響楽団

【振付】法村圭緒
【振付補佐】森川起美子 宮本東代子 大力小百合 杉山聡美
【舞台監督】藤森秀彦
【照明】大野治 / 徳田芳美(有限会社 アート・オー)
【美術制作】日本ステージ 株式会社
【装置操作】日本ステージ 株式会社 有限会社 ウォーターマインド
【衣裳】野さより(サリート) 山川弘代(チャコット 株式会社)
【特殊効果】株式会社ギミック
【かつら】株式会社丸善
【写真】尾鼻文雄(有限会社無限)

■料金:BOX 席 ¥11,000 S 席 ¥8,500 A 席 ¥7,500 B 席 ¥6,500 【全席指定・税込】

 
■公式ホームページ: https://www.homuratomoi.com/

■問い合わせ:法村友井バレエ団 06-6771-6475
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