Zilqy 『サマソニ』O.A.出演目前! 日本発Global All-Female Metal Bandに訊く、これまでの歩みとこれからの野望
Zilqy
「日本発Global All-Female Metal Band」を掲げ、2025年末、ロックシーンに登場したZilqy(ジルキー)。
世界に羽ばたいていけるバンドをやりたいと考えたToki(Gt/ex. Aldious)がMiho(Ba / ex. LOVEBITES)に声を掛け、そこにポップスシーンからバイリンガルシンガー・Annaと、数々のセッション経験があるKano(Dr)が合流。バックグラウンドが異なる4人のメンバーが揃うと早速、2025年11月5日、1st EP『Vacant Throne』をリリース。そして、12月10日の始動ライブ『Start The Fire』以来、追加公演を含め計5本が全てソールドアウトしたツアー『Rise to Liberation』をはじめ、精力的にライブ活動を続け、着実に認知度を上げてきた。
「ポスト・メロディック・ニューメタル」。自分たちのサウンドをそう定義する彼女たちだが、今後はより一層、メタルシーンだけにとどまらない活動をしていこうと考えているそうで、その新たな第一歩となるのが8月16日、Pacific Stageのオープニングアクトとして出演する『SUMMER SONIC 2026』だ。
今回のインタビューでは、これまでの活動を振り返ってもらいつつ、『SUMMER SONIC 2026』の意気込みとともに10月7日にリリースする1stフルアルバム『Birth of Riot』からの先行配信第1弾となる「World’s End」の聴きどころをメンバー4人に訊いた。
『SUMMER SONIC 2026』出演後、Zilqyは先行配信第2弾、第3弾とリリースする。そして、10月11日からは1stフルアルバムをひっさげ、全国ツアー『Birth of Riot』を開催。ツアーファイナルとなる12月16日のZepp Shinjuku公演まで活動を加速させていく。
――昨年11月の結成から9ヵ月。1st EP『Vacant Throne』のリリースから自身のツアー『Rise to Liberation』まで、精力的に活動を続けてきましたが、今現在、どんな手応えを感じていますか?
Toki:昨年12月の始動ライブ『Start The Fire』以来、ライブをやるごとにメンバー4人の結びつきが深まって、バンドとしていい感じでグルーヴするようになってきたことをはじめ、ステージに立つたび、本当にちょっとずつではなくて、ぐーんといいライブができるようになってきているという実感があります。個人的にはZilqyを始めてから、7弦ギターやダウンチューニングにチャレンジしながら、モダンメタルのフレーズをけっこう弾くようになったということもあって。自画自賛するみたいでちょっと恥ずかしいんですけど、ギタリストとして、今、すごく成長していると自分でも感じているんです。
――バンドとしても、プレイヤーとしても大きな手応えを感じている、と。せっかくだから、おひとりずつ手応えを聞かせていただけますか?
Kano:お客さんも段々ノリがわかってきて、最近はめちゃくちゃ盛り上がるライブになってるのがうれしいです。
――Kanoさんもいろいろな挑戦があったんじゃないですか?
Kano:ドラムのアレンジを考えさせてもらうことも含め、そうですね。その意味では、自分の色をめちゃくちゃ出せるバンドです。
――ツインペダルは以前から使っていたんですか?
Kano:最近、使い始めました。
――それもZilqyに入ってからの挑戦の一つだった、と?
Kano:約3年くらい前から使い始めてるのでまだ練習中って感じですけど、ツインペダルの細かいフレーズもバンドサウンドにけっこう落とし込んでやっています。
――練習中!? ツインペダルもKanoさんのドラムプレイの聴きどころの一つになっていると思いますよ。AnnaさんとMihoさんはいかがですか?
Anna:始動ライブから、歌詞は英語が多いということもあって、わざわざ海外から観に来てくれるお客さんも多くて。そんなふうに国境を越えるスケールで活動できていることにシビれるというか。日本発だけど、グローバルに届けられる音楽なんだということを、少しずつ実感しているところです。挑戦は私もめっちゃ多いです。バンドを組むのも初めてだし、作詞するのも初めてだし。始動ライブは、個人的には7年ぶりのライブだったんですけど、ツアーしたのも初めてでしたし、アルバムを作るのも初めてだし。もう、初めてだらけなんですけど、いろいろなことに初挑戦しながら、毎回、お客さんからの手応えを感じていて。これからもがんばっていきたいという気持ちにさせてもらっています。
Anna
■いつか直さなきゃと思いながら、生意気なところを許してくれるメンバーとスタッフにはマジ感謝です。(Anna)
――なるほど。今、バンドを組むのも初めてとおっしゃったんですけど、Zilqyはメタルがバックボーンにあるバンドじゃないですか。Annaさんは元々、ポップスシーンで活動していたことを考えると、バンドサウンドの音量、音圧に負けないようにしなきゃと思うこともあったんじゃないですか?
Anna:それが実は自分の性格上、割と生意気なところがありまして(笑)。たぶんそこがメタルのハードなサウンドとマッチしたのか、めちゃくちゃ気持ちよくやってます。だから、性格的には合ってたんだと思います(笑)。
――そうでしたか。でも、そういう性格は特にメタルバンドのボーカリストには必要なところかもしれないですね。
Anna:ありがとうございます。いつか直さなきゃと思いながら、生意気なところを許してくれるメンバーとスタッフにはマジ感謝です。
――では、最後にMihoさん、今現在の手応えを聞かせてください。
Miho:みんなが言ったとおり、ライブ1本ごとの成長だったり、新しい挑戦だったりもありつつ、私が感じているのは、やっぱりTokiと私のこれまでのキャリアがあって、それをきっかけに最初、Zilqyを知ってくれた方もけっこう多かったのかなと思ってるんですけど。それもあって、Zilqyの音楽性に対して、最初は賛否両論があったとは思うんですよ。ただ、前と同じことをやっても意味がないと思うから、それは狙い通りではあったんです。でも、そういう状況からライブを重ねるごとにZilqyで私たちがやりたい音楽がどんどんリスナーに伝わっていったという手応えはあって。たとえば、お客さんの盛り上がり方を見ても、そう思うし。出演するイベントもメタル系だけに限らず、これまで私が出たことがなかった、若手の男性バンドがたくさん出演するようなイベントやフェスも増えてきましたし。中でも『サマソニ(SUMMER SONIC 2026)』は大きいと思うんですけど、まだZilqyを知らない人たちにも自信を持って、届けていけるチャンスがたくさんあるというか、そういう期待を自分でもできるバンドなんだと思えるところまできたと思っています。もちろん、まだまだ成長していきたいですけど、始めた時よりもさらにバンドの可能性を感じているっていうのが今の手応えですね。
Miho:そうですね。ツアーで遠征をすると、一緒にいる時間も長くなって、サービスエリアで「えっ!? 絶対食べきれないようなエビフライ丼を頼むんだ!?」みたいな、知られざる一面も見られましたからね(笑)。
――エビフライ丼はどなたが頼んだんですか?(笑)
Kano:(無言で手を挙げる)
Miho:でも、一人ひとりの人間性も鳴らす音やリズムに出ると私は思っているので。リハーサルやライブをしているだけじゃ知ることができない一面を知ることも大事だと思います。
Toki
――このバンドはリーダーっていらっしゃるんですか?
Anna:強いて言うなら、Toki?
Toki:全然リーダーってわけではないですけど、最初にバンドをやりたいって言ったのが私です。それでMihoちゃんに「一緒にやらない?」と声を掛けたのがバンド結成のきっかけだったんです。そういう意味では、バンドの旗を挙げたのは私ですけど、リーダーっていう器でもないし。Zilqyは本当にメンバー全員がストイックで、みんなそれぞれに自分の色というものをしっかり持っているんです。だから、逆に私からすると、周りのみんながリーダーというか、本当に頼もしいメンバーなので、それぞれに思ったことを言いながら、ステップアップしてきたという感じです。
――なるほど。Tokiさんがおっしゃった、メンバーそれぞれの色というか、それぞれのキャラクターを教えてもらいたいと思ったんですけど、だったらリーダーに語ってもらうのがいいのかなと思って。
Anna:それ、この間、YouTubeの配信でみんなで話したよね。
Toki:Annaちゃんから見たメンバーの印象をね。
――そうでしたか。それは失礼しました。
Anna:まだアーカイブに残ってるから、同じことを言っていいのか、それともオブラートに包んだほうがいいのか。
――じゃあ、オブラートに包んだものをここでは語ってもらって、もっと知りたいとか、それだけじゃないだろうという方はYouTubeを見てもらいましょうか。
Anna:いいですね。じゃあ、まずTokiから。
――お願いします。
Anna:Tokiは聖母です。人の気持ちを常に一番に考えているんです。しかも、ブランケットのように人を包み込むあたたかい愛情を持っていて、それを周りの人にも広げていくことができるんです。私も成長したら、Tokiのようになりたいと思っています。Kanoちんはメンバーの中で一番年下っていうこともあって、妹っぽいところもちょっとあるんですけど、実は中身はめっちゃお兄ちゃん(笑)。サバサバした性格で、洞察力がものすごくある。メンバーの中で人を見極める能力に一番長けている。だから、メンバーみんなもKanoちんの意見をかなり頼りにしていると思います。最後にMihoちん。Mihoちんはメンバーの中で一番スター性があると私は思っていて、彼女にしか出せないオーラがあるんですよ。
――オーラですか。
Anna:はい。『ルパン三世』の峰不二子のように人を惹きつけるオーラとカリスマ性と性格を持っていて、誰もがMihoちんを好きになる。でも、その一方で中身は……ここから先はYouTubeをご覧ください。こんな感じでどうかな?
Toki:いいんじゃない?
Miho:もうちょっとオトしてもらっていい?(笑)
Anna:やっぱり言っていい? 見た目は峰不二子なんですけど、中身はちょっとだけ……これがみんながMihoちんに惹かれる本当の理由なんですけど、中身がちょっとおじさんなところがみんな大好きで。
――おじさん(笑)。
Anna:見た目は峰不二子で、中身がルパン三世なんです。
――さて、そんなAnnaさんは?
Miho:エイリアンですね。私たちには想像もつかないものをたくさん持ってきてくれるんです。
Toki:そんなことどこから思いつくんだろう?って。
Miho:それが素晴らしいものだったり、とんでもないものだったり、本当に興味が尽きない。彼女と一緒にバンドができて、本当によかったと思います。
Toki:行動をずっと観察してたい(笑)。どんな生活してるんだろう?っていつも思ってます。それに思ったことは何でも真っ直ぐ言ってくれるから、一緒にバンドをやっていて楽しいですよね。私は自分の意見を人に言うのが苦手だから、Annaちゃんのそういうところも尊敬しているんです。バンドって、やっぱりそういうことが大事だと思うんですよね。その一方では、アー写を見るとけっこうクールな感じですけど、会うといきなりハグしてくれるんですよ。愛に溢れているというか、一緒にいてすごく楽しいです。
Anna:Kanoちんは最初、私のハグにドン引きしてたよね(笑)。
Kano:最初は文化の違いを感じたけど、もう慣れました。
Anna:ね。だからこの間、ハグしながら足も巻きつけたら、みんなから木登りしてるみたいって言われました。
――どんなふうに絆が深まってきたのか今のお話からも伝わってきました。
Toki:めっちゃ家族みたいな感じになってきました。
■今回の『サマソニ』は私たちが世界に行ける第一歩なのかなという気がしていて。『サマソニ』でぶちカマして、本当に1人でも多くの人に私たちの存在を知ってもらいたい。(Toki)
――さて、Zilqyはここからさらなるステップアップを目指して、活動を進めていくわけですが、その取っ掛かりになるのがさっきMihoさんもおっしゃっていた8月16日(日)の『サマソニ』出演です。
Anna:はい。『サマソニ』って自分にとっては世界への扉という気がしていて。世界中の名だたる有名アーティストが演奏する場所でもありつつ、国内外問わずに新しいものを発見できる場として、私はもう何年も『サマソニ』には観客として行っていたんです。その『サマソニ』に自分たちがオープニングアクトとして、その日のスタートを飾ることができるっていうことで、気合はもうバッチバチに入りまくってます。自分たちにとっても、お客さんにとっても、楽しいライブを届けるために朝からぶち上げていこうと思ってます。
Miho:そうですね。今、Annaが新しいものを発見できる場と言ってましたけど、メタルファンだけに限らない、本当にいろいろな人たちにZilqyの音楽が届いて、好きになってもらえたらっていうか、見た人たちから「このバンド、いいね」と思ってもらえるようなパフォーマンスをしたいですね。
Kano:オープニングアクトなので、殴り込むというか、おらぁ!ってやって、「なんだこのバンド!?」っていうインパクトを残したいです。
Toki:Zilqyで『サマソニ』に出るという、私の夢の一つがデビューから1年足らずで叶うことがちょっと信じられないぐらいうれしくて。Zilqyでどういうことをやりたかったかと言ったら、その一番が世界に羽ばたいていけるバンドなんです。だから、歌詞も英語を多めにしたりとか、サウンドもヘヴィーにしたりしているんですけど。今回の『サマソニ』は私たちが世界に行ける第一歩なのかなという気がしていて、3人が言ったとおり『サマソニ』でぶちカマして、本当に1人でも多くの人に私たちの存在を知ってもらいたいです。「わっ、こんなバンドがいるんだ。女の子なのにかっこいい。応援したい」って思ってくれる人がもっともっと増えたらめっちゃうれしいです。
――セットリストはもう考えているんですか?
Anna:はい。もう、ほぼ決まってます。セットリストを決めるとき、Kanoちんがけっこうこだわりを持っていたような気がするけど。
Kano:これがZilqyだよねっていう曲は入れつつ、カマす感じの曲を多めに入れさせてもらいました。
Toki:けっこうインパクトがあると思います。
――たたみかける感じですか?
Toki:そうですね。20分の持ち時間で今のZilqyのすべてを吐き出す爆発セトリになってます。
――なるほどなるほど。オープニングアクトということで、出番は早い時間ですけど、みなさん朝は強いんですか?
Toki:私、めっちゃ強いです。毎日6時起きなんで、余裕です。
――Kanoさん、首を振ってましたけど(笑)。
Kano:私は朝は本当に苦手なので、『サマソニ』の何日か前から毎日、午前中にスタジオに入って個人的に朝練します。
Miho
――がんばってください。それも含め、最高のステージになることを期待していますが、『サマソニ』に先駆け、8月6日(木)に1stフルアルバム『Birth of Riot』からの先行配信第1弾として「World’s End」をリリースしましたが、第1弾にこの曲を選んだのはどんな理由からだったんですか?
Toki:Zilqyの初ライブからずっと演奏している曲なんです。その時は、今回配信したものとはちょっと違う形だったんですけど、それからずっと演奏してきたので、Zilqyのライブに来てくれた方なら聴いたことがあると思います。そんなふうにお客さんと一緒にライブで育ててきた曲を、ようやく完成させたぜという気持ちとともに、まずは聴いてもらいたかったんです。
――この曲には、《We cannot back down against vacant throne》《All bow, the queen has come》という歌詞があって、聴きようによってはZilqyのテーマソングなんじゃないかという気がしたんですけど、1st EPをレコーディングした時には、まだなかったんですか?
Anna:はい、なかったです。歌詞に気づいてくださってありがとうございます。そこが実は歌詞の肝で。その歌詞を書いたのは、始動ライブの1ヵ月前だったんですけど、歌詞のテーマをいろいろ考えながら、Zilqyで一番発信していきたいエモーションってどういうものなんだろう?って考えたとき、「World’s End」のような悲観的すぎず、だからって楽観的すぎないっていうフィーリングがZilqyには一番マッチするんだろうと思ったんです。始動ライブ直前に私たちが奏でたいと思っていたエモーションをぶつけた結果、そういう歌詞が出てきました。
――「World’s End」は、恐怖に支配された世界に立ち向かう人間の姿をテーマに歌詞を書かれたそうですが、恐怖に支配された世界というのは、肌で感じている今の世の中の雰囲気なんでしょうか?
Anna:昨今、世界情勢が荒れているというか、均衡を見つけられていないというか。今、世の中に不安がない時ってほとんどないと思うんですよ。でも、そんな世の中だけど、恐怖には陥りたくないよねっていう、ちょっとだけ前向きな曲であってほしいなという思いではありました。
――それがさっきおっしゃっていた悲観的すぎず、だからって楽観的すぎないというところなんですね。では、ここからはこの曲の、それぞれのプレイの聴きどころを聞かせてください。
Anna:Zilqyの曲の中で一番、内省的な歌い方をしています。特にサビは。サビって普段は、もっと届け、もっと広くっていうイメージで歌うんですけど、この曲だけ自問自答するような歌い方をしていて。そこに何か感じるものがあったらいいなと思っています。
――この曲に限らず、Annaさんのボーカルの魅力って、そういう内省的な歌い方もできるところじゃないかと、EPの5曲と「World’s End」を聴きながら思っていました。
Anna:ありがとうございます。
――楽器隊のみなさんも聴きどころを聞かせてください。
Toki:冒頭のギターリフをはじめ、ギターが前に出ている曲だと思うので、爆音で聴いてほしいですね。曲の展開もいっぱいあって、速いフレーズを弾いたり、最後は「World’s End」って感じでドーンとへヴィーになったりするんですけど、そういうプレイもこれまで私のギタープレイを聴いてきた人からしたら、すごく新鮮かもしれないって思います。でも、本当に全パートがかっこいいので、ギターを聴いてくださいと言うよりは、みんなのプレイを聴いて、この世界観に浸ってほしいです。
――それは確かに。もちろん楽曲として、全員のプレイを聴いてもらいたいという前提で質問させてもらったつもりだったのですが、質問の仕方を変えますね。MihoさんとKanoさんは「World’s End」という曲に対して、どんなふうにアプローチしましたか?
Miho:リフを弾いていて楽しいです(笑)。やっぱりライブで育てていった曲なので、それは出ていると思います。レコーディングでは、もちろん音だけ聴いて演奏してますけど、Kanoが叩いている姿を思い浮かべながら、Kanoのドラムに合わせて弾けた曲かなと思っています。
――1番のAメロの直後の《This is what you pay for. Do you see it now?》と歌っているセクションの裏で、倍音で鳴っているベースがすごくかっこいいですね。
Miho:ハイポジションの音を使って、ダブルストップをやっているんですけど、敢えてミュートしきらないみたいな。言われてみれば、確かにそんなことをやってました。
――すごくかっこいいのにそのセクション、1回しか出てこないっていう。もう1回ぐらい聴きたかったです(笑)。
Miho:緊張しながらやってます。
Kano
■Zilqyではこじゃれたフレーズを叩きがちなんですけど、「World’s End」のドラムは超シンプルかつ超ストレートに、なんか戦車みたいな気持ちで叩いています。(Kano)
――そして、Kanoさんのドラム、すごいですね。
Kano:ありがとうございます。Zilqyではこじゃれたフレーズを叩きがちなんですけど、「World’s End」のドラムは超シンプルかつ超ストレートに、なんか戦車みたいな気持ちで叩いています。
――えっ、この曲のドラム、シンプルでストレートなんですか!?
Kano:そうなんです。だから、ドラムに限って言えば、Zilqyの中で一番簡単な曲だから、ぜひコピーしてみてほしいです。
――さまざまなビートを使い分けながら、パートごとに全然違うフレーズを叩いていますけど、Kanoさん的にはシンプルだと?
Kano:そうですね。最後のブレイクダウン的なパートも含め、シンプルでわかりやすいかなって思います。
――2番のAメロのドラムは1番のAメロの繰り返しではなく、タム回しに変わっています。
Kano:そうですね。元々は普通の、ドコドンタンドコみたいなタム回しだったんですけど、さっきも言ったようにこの曲の自分のテーマは戦車だったので、両手でダンダン・ダンダンダンみたいなパワー系に変えたんですよ。
――戦車っていうたとえはすごくわかりやすい。
Kano:よかった(笑)。
――ツインペダルも踏みまくっていて、めちゃめちゃかっこいい。とても練習中とは思えないです。
Kano:この曲、ライブでもめちゃくちゃ暴れられるんです。すごく楽しい曲ですね。
――なるほど。そんなドラムも含め、「World’s End」はZilqyのヘヴィーなサウンドをアピールする曲と考えてもいいですか?
Miho:はい。ギターも立ちつつ、暴れながら、落とすところもある起伏に富んだ楽しい曲だと思います。
――そんな「World’s End」も収録される1stフルアルバム『Birth of Riot』を現在制作中だそうですね?
Toki:はい。まさに今、取り組んでいる真っ最中です。
――さらに音楽性の間口を広げた作品になっているそうですね?
Toki:1st EPはミドルテンポの曲が多かったという印象が私はあって。もちろん、ミドルテンポの曲でも盛り上がるんですけど、私、速い曲がめちゃくちゃ好きで。ライブでわーって気持ちがアガるんです。今回のアルバムは、そういうライブでぶちかませる速い曲が多いっていうのもあるし、逆に聴かせる曲もあるし。
――バラードですか?
Toki:Zilqyなりのバラードですね。それを考えると、EPの5曲から、かなりがっと広がっていると思います。だからこそ、演奏している私たちも大変で。ギターも6弦と7弦両方使っているし、プレイも曲ごとに変えているし。誰が聴いても絶対に刺さる曲があるんじゃないかというバリエーションは増えたと思います。
――Annaさんが書く歌詞も日本語が増えたみたいな変化というか、広がりがあるんですか?
Anna:割合で言うと、英語のほうがまだ多いんですけど、1曲、日本語メインの歌詞に挑戦しました。世界を目指しながらも、やっぱり日本のリスナーにもちゃんと届いてほしいという思いから、今回、初めての試みだったんですけど、そこは期待してほしいです。そうそう、スペイン語にも挑戦しているんですよ。ちょっとだけですけど。
――すごいな。そして、「World’s End」に続いて、アルバムからの先行配信リリースが第2弾、第3弾と続いていくそうですが、第2弾、第3弾は、「World’s End」とはまた全然違う曲になるんでしょうか?
Miho:さっき言っていたKanoの戦車感が前面に出たような曲を、みなさんに早く聴かせたいです。
Anna:今までのZilqyからはあまり想像できないような曲を予定しています。みなさんの反応が今からめっちゃ楽しみです。
■Zilqyの世界観に、これまで以上に没入してもらえるようなライブになると思います。楽しんでもらえる要素は、さらに増えると思います。(Miho)
――楽しみにしています。1stフルアルバムのリリース後は、アルバムのリリースツアー『Zilqy Tour 2026 Birth of Riot』の開催が決まっていますね。
Miho:はい。前回のツアーは横浜と東名阪だったんですけど、今度のツアーは、北は仙台から南は福岡までと、もうちょっと幅広く回ります。大阪に加えて、神戸だったり千葉の柏だったり、公演数も増やしたので、前回以上に多くの人に会いに来てもらいたいです。
――音楽性の間口が広がったアルバムのリリースツアーということから、ライブの印象もこれまでとは変わってくるんじゃないかと思うのですが。
Miho:そうですね。アルバム1枚分曲も増えるので、今度のツアーからセットリストも練っていけると思うし、最初の頃できなかったこともできるようになっていると思うので、そういうこともどんどんやっていきたいと思っています。
――ライブの見せ方は、どんなふうに変わりそうですか?
Miho:これまではライブ中にチューニングを変える回数をできるだけ減らすために、どうしてもセットリストが決まってしまっていたんですけど、同じチューニングの曲が増えたことで、いろいろなセットリストが試せるようになったし、曲と曲をSEで繋いでみるとか、それはKanoのアイデアなんですけど、そんなふうにZilqyの世界観に、これまで以上に没入してもらえるようなライブになると思います。その上で、暴れるところはもっと暴れてほしいし、歌えるとこは一緒に歌ってほしいし。お客さんに楽しんでもらえる要素は、さらに増えると思います。
――Annaさんはボーカリストとして、どんなツアーにしたいと考えていますか?
Anna:前回のツアーを完走してから私たち、対バンイベントにも複数出させていただいて、他のアーティストからすごい刺激を受けるような機会に恵まれたんです。そこで他のアーティストの、特にザ・メタルと言えるようなバンドのパフォーマンスを観て、そのアグレッシブさにすごくインパクトを受けながら、自分なりのアグレッシブさとは何か?というところを、フィーリングとして研究してきたんです。今度のツアーではそれをもっとパフォーマンスとして出せるようになりたいと思っています。『サマソニ』と、その翌週、また別の対バンイベントがあるんですけど、それを経たことで、私自身がまだ会ったことのない新しいAnnaに出会えるんじゃないかって自分でも楽しみなんです。なので、ツアーでは全然違うライブができるんじゃないかと自分でも期待しています。
――ツアーファイナルとなるZepp Shinjuku公演は、Zilqyとしてこれまでで一番大きなキャパのワンマンライブですね。
Miho:初ライブからちょうど1年。正直、大きな挑戦だとは思っています。なので、『サマソニ』からアルバムまで、Zilqyの活動をできるだけたくさんの人に届けて、Zepp Shinjukuで多くの方と時間を共有できるようにがんばっていきます。『サマソニ』、8月22日の対バンイベント、アルバムリリース、リリースツアーという活動の結果が、ツアーファイナルで見せられるのかなと思っているので、そこに向けて、もっと“おらぁ!”ってやっていかないとなって思ってます。
――大きな挑戦とおっしゃっていましたが、成長した姿を見せられるという自信はあるのではないでしょうか?
Miho:それはもちろんです。ここまでかなり成長してきたという自負もあるし、これからツアーファイナルまで4か月。その間、ツアーもあって、その他にもいろいろなイベントがあって、さらに成長して、もっとそこにふさわしい姿を見せられるんじゃないかと思っています。
Toki:絶対見せられると思ってます。ソールドアウトさせるって大きな挑戦だと思うんですけど、私は目標が大きければ大きいほど燃えるタイプなんですよ。全力を尽くして、最高のメンバーと駆け抜けていく姿をぜひ観に来てほしいです。
取材・文=山口智男 撮影=Victor Nomoto - Metacraft
リリース情報
1stフルアルバム『Birth of Riot』
2026年10月7日(水)発売
・LPサイズジャケット仕様
・24P ブックレット付き
https://www.maverick-stores.com/zilqy/
<CD収録曲> ※完全限定盤/一般流通盤 共通
全10曲収録予定