演出家・俳優のたはらひろやが主宰する劇団 ±0、オンライン配信限定公演『私という名の存在』を上演
社会に浮き彫りになっている問題・事柄を中心に描く劇団 ±0(プラスマイナスゼロ)が、2020年12月18日(金)~12月20日(日)に、オンライン配信限定公演『私という名の存在』を上演する。なお、本公演は「杉並区新しい芸術鑑賞様式助成事業」の一環として実施される。
劇団±0は、2017年、旗揚げ公演『記憶の果て』を皮切りに年2~3本のペースで新作を発表。社会で浮き彫りになっている事柄を抽象的に表現していく作風で、自分たちが気づかない、無視しているような「黒い部分」「後ろめたい部分」などを押し出し、それらを役者の言葉と身体を駆使して、より“リアルなもの”に近づけていく芝居が特徴となる。2017年10月短編演劇祭in浅草花やしきに参加している。
■作・演出 たはらひろやのコメント
今回の作品は5月のゴールデンウィーク時に上演する予定でした。
とある劇場さんが一緒にやりましょうと声をかけてくれて立ち上がった作品でした。
そこから息をするように書いた今作。
ただ、コロナの感染者増の影響で、上演が叶わなかった作品です。
私はコロナ禍で常に『自分の存在とは』『自分の居場所って』なんてことを考えていました。
そんな中書いたのが前回7月に上演した『一人芝居三部作/私と私の距離』です。
2020年は素敵な俳優さんたちが次々とこの世から旅立っていきました。
その中で漠然と考えていた事『死の存在』について。
コロナ禍で急増する自殺者の数。
当人たちにしかわからない理由。
考えても考えても分からないその理由。
そして個人の感情が言葉として飛び交う世界に生きてる自分たち。
人の気持ちに寄り添って生きていきなさいと言われた子供時代、寄り添いすぎると辛くて辛くて自分の気持ちをどこにフォーカスしていけばいいのか分からなくなっていく感覚がどこかにあります。
この作品を作ってみて、私がこれからも向き合うであろう、向き合い続けるであろう、『私という名の存在』。
そして作品を通して『死の存在』や『死生観』についてもう一歩深いところに行けたらいいなと思っています。
掴めそうで掴めないこのもどかしい気持ちを、映像を通して皆様と共有出来たら嬉しいです。
±0としての公演は暫く行う予定がないのでお時間あれば見てください!
最後までキャストと共に全力投球で作っていきます。
よろしくお願いいたします!
「拝啓15の君へ」
「過去の私は今何をしていますか?」
「あの時の私は、私らしく生きていますか?」
さえりは手紙を書いて…
この手紙を残して…この世界からいなくなりました。
この手紙を書いて彼女が伝えようとしたこととは…。
公演情報
プロデューサー:永渕哲三