池松壮亮主演×石井裕也監督作が閉幕作、アン・ホイ監督の素顔を映すドキュメンタリーが開幕作に決定 『第16回大阪アジアン映画祭』
『アジアの天使』 (C) 2021 The Asian Angel Film Partners
3月5日から14日にスクリーン上映、2月28日から3月20日にオンラインで開催される『第16回大阪アジアン映画祭』のオープニング・クロージング作品が発表された。
『大阪アジアン映画祭』は、毎年大阪で開催されている、アジア映画を主に上映する映画祭。2021年開催の『第16回大阪アジアン映画祭』では、オープニングを香港の映画監督アン・ホイの素顔を映すドキュメンタリー『映画をつづける』(原題:好好拍電影/英題:Keep Rolling)が飾る。アン・ホイ監督は、『桃さんのしあわせ』『⻩⾦時代』などで、香港電影⾦像奨最優秀監督賞に6度輝いた人物。ドキュメンタリー『映画をつづける』では、70 年におよぶ彼⼥の⼈生を、豊富な映像資料と、家族や映画界の錚々たる⾯々へのインタビューで振り返り、素顔を通して生きることの⼒を描き出すという。またインタビューでは、ツイ・ハーク(徐克)、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)、フルーツ・チャン(陳果)、ティエン・チュアンチュアン(田壮壮)、ジャ・ジャンクー(賈樟柯)など中華映画界の重鎮のほか、シルヴィア・チャン(張艾嘉)、アンディ・ラウ(劉徳華)などアン・ホイの作品の初期から出演し、彼⼥と親交の深い俳優が登場するとのこと。監督を務めるのは、ベテランの美術監督・衣装デザイナーとして、ツイ・ハーク、スタンリー・クワン(關錦鵬)、シルビア・チャン、パン・ホーチョン(彭浩翔)などの作品に参加してきたマン・リムチョン。アン・ホイ監督とは2002年から、『⻩⾦時代』を含めた3作でタッグを組んでおり、本作で監督デビューを果たしている。また、⾳楽は大友良英が担当する。
そして、クロージングは、日本映画『アジアの天使』に決定。メガホンをとったのは、『舟を編む』などの石井裕也監督。また、石井監督の『映画 夜空はいつでも最⾼密度の⻘⾊だ』に続いて池松壮亮が主演に起用されている。そのほか、オダギリジョーや、『⾦子⽂子と朴烈』『アワ・ボディ』のチェ・ヒソが共演。撮影監督のキム・ジョンソン(『ムサン日記〜⽩い⽝』)、音楽監督のパク・イニョン(『嘆きのピエタ』)など、95%以上のスタッフ・キャストが韓国チームで構成。さらに、オール韓国ロケで撮影に挑んでいるとのこと。
本作では、疎遠になっていた兄(オダギリジョー)を追ってソウルにわたった池松演じる⻘⽊剛、所属事務所の社⻑と関係を持ちながら仕事に恵まれず、兄や妹との関係に心を悩ませるチェ・ソル(チェ・ヒソ)ら、2つの家族がある奇跡を目の当たりにするまでが描かれるという。作品は、2021年内の全国公開に先がけ、同映画祭で世界初上映される。