新ロイヤル大衆舎×KAAT『王将』-三部作- 開幕 舞台写真&長塚圭史のコメントが到着
(左から)福田転球、常盤貴子 撮影:細野晋司
2021年5月15日(土)KAAT神奈川芸術劇場 アトリウム特設劇場にて、新ロイヤル大衆舎×KAAT『王将』-三部作-が開幕、舞台写真と構成台本・演出を手掛けた長塚圭史からの初日コメントが到着した。
本作は、関西将棋界のレジェンド・坂田三吉の激動の一代記を描いたもので、2021年4月1日にKAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任した長塚の第一弾公演となる。2017年、福田転球、大堀こういち、長塚圭史、山内圭哉の4名によって結成された新ロイヤル大衆舎(長塚圭史演出・山内圭哉音楽)により、わずか80席足らずの下北沢の小劇場「楽園」にて上演し、大いに話題を呼んだ。1947年に新国劇で上演され大ヒットし、1950年に第二部、第三部として続編二作が執筆された本作は、演劇にとどまらず、数々の映画や歌謡曲として人気を博し、今も人々に親しまれ続けている。今回『王将』三部作をリクリエイションし、KAAT1階の広場(アトリウム)に設営する特設劇場にて一挙に上演する。
新ロイヤル大衆舎とKAATが協同する今回の『王将』では、初演時、迫真の演技で三吉を演じ、自身の代表作となった福田をはじめ、女房・小春を演じる常盤貴子や、長女・玉江を演じる江口のりこなどの豪華俳優陣が、山内の手がける音楽とともに骨太な人間ドラマを生き生きと創り上げる。
長塚は、芸術監督就任にあたりシーズン制を導入し、春から夏をプレシーズン、秋からをメインシーズンと位置づけている。今回『王将』をプレシーズンの第一弾に選んだのは、「劇場をより多くのお客様が訪れる場所にしたい」「今まで演劇に触れていなかった方たちにも利用される劇場づくりをしたい」という、開かれた劇場を目指す大きな目的がある。
劇場の玄関であるアトリウムに特設劇場を設営して上演することで、「劇場は、閉ざされ、限られた観客とともにあるのではなく、地域社会の中に存在する開かれたものである」という想いを体現することを目指している。
長塚圭史[構成台本+演出 出演]初日コメント
とうとう幕が開きました。劇場を「ひらく」試みのひとつでもあるアトリウムに特設劇場開場!素晴らしい空間が出来上がりました。
この特設劇場には楽屋がありません。ゆえに芝居が始まる前、お客様から見える場所に役者が待機しています。距離が近く、所謂素の状態が見えていますが、日常から共に飛躍して世界をつくる作用があるように感じています。やっぱりお客様のイマジネーションは凄い。私たちと共に明治から大正、昭和までのさまざまな場面を創り出してくれました。
コロナ禍の中、舞台を進めることに様々な制約があります。『王将』で描かれる、濃厚で人間味溢れるやりとりに心が温まるとお客様から言っていただき、同じことを私も思いました。私たちが欲している人間性が強く刺激されているのだと思うのです。
それにしても布一枚の向こうに劇世界があるのはやっぱりカッコいい。劇場の様子だけでも覗いて欲しくなります。
【第一部舞台写真】
(左から)大堀こういち、福田転球、常盤貴子、山内圭哉 撮影:細野晋司
(左から)福田転球、常盤貴子、山内圭哉 撮影:細野晋司
(左から) 常盤貴子、福田転球 撮影:細野晋司
(前)福田転球、(後)常盤貴子 撮影:細野晋司
(左から) 福田転球、江口のりこ、⾧塚圭史、大堀こういち 撮影:細野晋司
(左から) 江口のりこ、福田転球、⾧塚圭史、大堀こういち 撮影:細野晋司
(中段中央) 福田転球 (上段中央) 山内圭哉 (上段一番右) 大堀こういち 撮影:細野晋司
(左から)高木稟、福田転球、荒谷清水 撮影:細野晋司
(左から) 福田転球、江口のりこ 撮影:細野晋司
福田転球 撮影:細野晋司
(左から) 森田涼花、福田転球 撮影:細野晋司
(左から) 森田涼花、福田転球 撮影:細野晋司
(左から) 江口のりこ、福田転球 撮影:細野晋司
(左から) 福田転球、江口のりこ、山内圭哉 撮影:細野晋司