朗読劇『TAMERS』初挑戦の中島健が語る、「異種格闘技型朗読劇」の醍醐味
中島健
2021年9月4日(土)、5日(日)に東京・有楽町のよみうりホールにて開催される朗読劇『TAMERS』。近未来を舞台にしたサイバーサスペンスという本作は「異種格闘技型」と銘打たれ、様々なジャンルで活躍する出演者が集結した魅力作となっている。
その中の1人であり、最後に明かされた司令官・富樫ヨシヤを演じるのは、元Popteenの「神7」と言われたメンズモデルを経て『HIGH&LOW』シリーズなどで活躍中の若手俳優・中島健。ランウェイ、舞台、映像とオールラウンドに活躍する彼のさらなる挑戦となる朗読劇に対する想いを聞いた、オフィシャルインタビューが届いたので紹介する。
不安が7:楽しみ3!
ーー実は役者さんですけどモデルさんも映像出演も舞台もやっていらっしゃるオールラウンダーの中島さん。今までどんなタイプのキャラクターを演じられてきましたか?
「若気の至り」的なキャラクターやクール目な役が多かったかもしれないですね(笑)。映画『HIGH & LOW THE WORST』では一年生のトップに立って三年生に噛み付いていく、がむしゃらな感じの役、映画『貴族降臨PRINCE OF LEGEND』では「コールの魔術師」もやりました。ただ本作はドラマと映画でキャラクターがまるで違うという面白いもので、ドラマではゴリゴリの職人キャラ・ゴロウを演じていたり、と色々やってきましたね。共通して言えるのは、心が汚れている感じのキャラクターがあまりないことかも。もともと顔が強いっていうのもあって、それに合ってるのかな。「漢(おとこ)」という感じの、男気が強い役が多いです。
中島健
ーー本作の出演が決まった時、どう思われましたか?
率直に「あぁ、新しいことやるんだ、怖いな」って思いましたね。怖さというか、不安かな。でも楽しみだし、初めての朗読劇なので「どこまでできるのかな」っていう、色々な気持ちが入り混じりました。不安が7:楽しみ3っていう感じ(笑)。コロナ禍にYouTubeで少し観させてもらったくらいで、劇場で実際に観たことは実はなかったんですよ、朗読劇って。アニメ原作を声優さんが演じられている朗読劇を動画で見て、映像でのお芝居とは捉え方も、発声の仕方も色々と全然違うな、っていうのはすごく感じていました。
ーー本作は近未来が舞台のサイバーサスペンスという事ですが、過去と未来ではどちらがお好きですか?
個人的には過去の方が好きです。日本の昔、室町幕府の終わりから江戸時代とかが大好きなんですよ! 江戸時代って始まってから418年。戦乱の時代が続いて、それも受け継がれている上での江戸時代の末期ってたった150年くらい前まで実在してたんだよなって解釈すると興奮するというか、感動するんです。今生きてるよりも昔に「当時これが”今起きている出来事”だったんだ」って思うとね。ちなみに「傾奇者」って言われていた前田慶次が僕は一番好きです。『花の慶次』は漫画を全巻持ってて「かっこいいなこの生き方」って思っています。歴女ならぬ「歴男」ですね僕(笑)。
「異種格闘技」を体感中!
ーー共演者の皆さんの印象は?
コロナ禍の公演ということで、本読みはオンライン開催で、立ち稽古から初めてリアルでご一緒してるんです、今回。上村(祐翔)さんには、稽古の楽屋で自分からお話しさせてもらったんですけど、オンライン本読みの時に「すごいな…」って思ったんですよね。「もう一言目から凄い…声優さんって…!」って。稽古場でも世界観が独特で素敵だなって思ったので、楽屋で「今回やるにあたってどういうところ意識してますか?」とか質問させてもらったんです。そうしたら、あの空気感のまま優しく答えてくださったので、“思った通り優しい方なんだな”って嬉しくなりました。
シソンヌさんは取材の時にしっかりお話させてもらったんですけど、芸人さんらしく明るく面白く。年齢も少し離れてることもあって、優しく包み込んでくださるなって感じました。僕、今まで『THE突破ファイル』で色々な芸人さんと映像でご一緒する事は結構あったんです。シソンヌのお二人には思わず「楽屋で「スイッチオフ」の時の芸人さんてめちゃめちゃ怖いですね」ってお話をさせてもらって(笑)。芸人さんはスイッチが入ったらもう凄いじゃないですか、熱気と面白さと。でも今までオフの時の楽屋の芸人さんは静かな方が多いし、喋られないイメージがあったんですよね。前回の稽古で初めてお会いしたんですけど、シソンヌさん、同じ楽屋にいてもコンビのお二人同士も喋らない。でも「これ空気悪いのかな…⁉」って心配になったんですけど、そういうわけじゃなくて! 舞台上では違うんですよね。僕はお二人に「仲良くなりたいです!」ってはっきりお伝えしてみました(笑)。
ーー今回演じられる富樫ヨシヤはどんな役ですか?
仕事を全うしなければならないというところに追われている印象です。クールなんですけど「嫌なやつ」にはなりたくない。自分で決めないで人に決めさせる「ずるさ」みたいなものが少しあるキャラクターなんですけど、現実世界にもどこの企業にもこういう上司いると思うんです。リアルな現実世界と空想の役柄の人物をよく照らし合わせるんですけど、富樫は言ってみれば、部下や後輩からはあまり好まれない、いわゆる「クドい上司」。でも良心を持っていて、しっかりしてるしめちゃくちゃ頑張ってるし、冷静な判断もできる。
説明が難しいんですけど「たまにはサボれよ」とか「今日ぐらい良くないですか?」「今日は早上がりしましょうよ」って言われても「いや、だめだ」って言っちゃう人、いるじゃないですか(笑)。ああいうイメージです。怖がられるだけの対象じゃないんですけどね。
醍醐味と難しさの間で
ーー1回目の稽古をしてみての感想は?
「動けない」「向き合えない」「“間”もそんなに使えない」をすごく感じてます。その中で“テンポ感”を大事にしなきゃいけない。初めて経験することが多くて、正直まだまだ手応えを感じる手前ですね。まずしっかり作っていかなきゃいけないなって感じました。ピンマイクもないし、カメラで撮られているわけでもないので、会話している声量じゃダメじゃないですか。それを実感して、醍醐味と感じつつも、難しさを感じてます。
中島健
ーー今回本読みや一部の稽古をオンラインで行われているとのことですが、難しさはありますか?
コロナ禍ならではの難しさはない気がします。稽古場や撮影現場は「自分がやってきたことを披露する場」だと思うので、コロナ禍になってから進行ややり方は変わりましたけど、新しいやり方のひとつとして僕は“あり”だと思ってます。オンラインで読んでいると、たまに回線の問題がある事はあるけど(笑)、それくらい。悩むところはないかな。
ーー朗読劇ならではだなと思う特徴ってありますか?
目の前にマイクがある事、台本を持つ事、動けない事(笑)! 全部初めての体験で、そしてそれこそが朗読劇の醍醐味なので、難しさと同時に面白さを感じています。
お客さんの耳に声やキャラクターを残したいと思っています。
ーー今回全編生演奏と共に行われる朗読劇だと伺いました。
そうなんです。ただ、僕あまりに読むことに集中しすぎちゃってて。あまり気にしてなかったって言ったら失礼なんですけど、「それどころじゃない状態」だったんだなと振り返ると思います(笑)。耳ではもちろん聴こえてます。生演奏自体を普段聴く機会があんまりないので、そういう意味では初めての経験、ここでもさせてもらってますね。
ーー緊急事態宣言の中コロナ禍でのエンターテインメントに関して思うことがあれば教えてください。
エンターテインメントはコロナと「共存」していかないといけないんだよなと思っています。結局いつ収束するかも分からないですし、インフルエンザとかと一緒でこの時期危ないよ、っていうウイルスなのかもしれないし、そうではないかもしれないし。難しいですけどね。うまいこと共存していきたいなと僕は思います。
中島健
ーーファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
朗読劇、今回初めての挑戦となるんですが、稽古段階では試行錯誤を繰り返してドキドキしています。
本番を観にきてくださるお客さんには「完璧な富樫」をお届けしたいなと思っています。楽しみにしていてください!
もし「全然ダメだな、あいつ」と思われたらTwitterにバンバン書いてください(笑)! 次への糧にしますので。…やばい、1回目公演の後にどんなコメントが並ぶか、怖くなってきたな(笑)。
劇場でお待ちしています!
公演情報
2021年9月5日(日)①11:30開場/12:30開演 ②15:30開場/16:30開演
会場:有楽町よみうりホール(東京都)
脚本・演出:伊藤靖朗
音楽監督:土屋雄作
: 前売・当日ともに7,000円(税込)
FANY:https://yoshimoto.funity.jp/kglist/?kw=TAMERS
※出演者は変更する場合がございますので予めご了承ください。
※未就学児のご入場はご遠慮下さい。
※車椅子をご利用の方は、ご購入前に「FANY予約問合せダイヤル」 までお問合せください。
電話番号:0570-550-100(10時~19時/年中無休)