戸塚祥太(A.B.C-Z)が内博貴に掴みかかる 舞台『フォーティンブラス』メインビジュアルが解禁
舞台『フォーティンブラス』
2022年6月3日(金)から東京・自由劇場ほか大阪、愛知で上演される中屋敷法仁演出、戸塚祥太(A.B.C-Z)主演舞台『フォーティンブラス』のメインビジュアルが解禁となった。
昨夏上演され好評を博した本作。“フォーティンブラス”とは、長い『ハムレット』の物語の中で2回だけ登場する“脇役”。それを演じる脇役俳優にスポットライトを当て、演じる俳優視点で横内謙介が1990年に書き下ろした作品だ。劇団善人会議(現、扉座)で初演された後、多くの俳優たちによって幾度となく演じ継がれ、世界中に数あるシェイクスピア書き換え戯曲の中でも、群を抜いて注目を集めてきた日本の名作と言われている。
今回公開となったビジュアルは、フォーティンブラスを演じる若手俳優役の戸塚が、ハムレット演じる傍若無人なスター俳優役の内に掴みかかる、熱い視線が印象的なビジュアル。
どんな人間でも、人は生きていく上で、時には主役になることはあっても、ほとんどの場面は脇役を演じ続けざるを得ない。ましてや俳優は、ほとんど主役になれることなどは無く、ただ主役を夢見ながら生き続けているしかない。その悲哀を、フォーティンブラスを演じる脇役俳優たちの、楽屋や劇場でのやりとりやその想いを通して描いた傑作戯曲。
舞台『フォーティンブラス』は、6月3日(金)~9日(木)東京・自由劇場ののち、6月18日(土)~20日(月)大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、6月28日(火)~30日(木)愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて上演。
ストーリー
お馴染みの名作『ハムレット』が華やかに上演されている、とある古ぼけた劇場。その楽屋で、売れない役者・羽沢武年が、上演中だというのにヒマしている。彼の役は、ノルウェーの若き王子、フォーティンブラス。
役名は勇ましいが、最初の出番は、芝居が始まって約2時間15分後。それもただ舞台を通り過ぎるだけ。二番目の出番は全ての物語が決着を見た後。のこのこ登場し、最後のまとめをするだけの、いわば「刺身のツマ」。
その上ハムレット役の大スターは、横暴で、陰険で、勝手に芝居を変えるわ、若い女優に手を出そうとするわとタチの悪いことこの上ない。武年ばかりでなく、オズリック役で恵子の恋人である岸川和馬やオフィーリアに抜擢されたバラエティタレント刈谷ひろみさえも、そんな大スターに嫌気が差し、楽屋には一触即発の不穏な 空気が流れている。
そんなある夜、芝居のはねた劇場に、突然不気味な亡霊が姿を現す。亡霊は、自らを「フォーティンブラスの父」だと名乗り、そして武年に向かって言った。
“我が息子フォーティンブラスよ。さあ、今こそその汚れ亡き高潔な血を熱くたぎらせ剣を抜け。
そしてその剣に、ハムレットへの復讐を誓うのだ!!”
その言葉にとまどいながらも武年は、亡霊にハムレットへの、そして大スターへの復讐を誓うのだった。
しかし劇場付きの老女優、松村玉代は、亡霊の姿を見て驚いた。この男は、「フォーティンブラスの父」なんかじゃない。昔、玉代が一緒に芝居をしていた俳優の岸川和春……すなわち、オズリック役の岸川和馬の死んだ父親の亡霊だ……しかし何故今頃、和馬の父が亡霊となって、思い出の詰まったこの劇場に……??
果たして武年の復讐の行方は?
そして亡霊が寄せる、この舞台に対する想いとは