是枝裕和監督の韓国映画『ベイビー・ブローカー』ソン・ガンホが最優秀男優賞に輝く エキュメニカル審査員賞とあわせ2冠

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2022.5.29
ソン・ガンホ (C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED

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現地時間5月28日(土)夜、『第75回カンヌ国際映画祭』コンペティション部門の授賞式が行われ、是枝裕和監督の映画『ベイビー・ブローカー』主演ソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞したことがわかった。

『ベイビー・ブローカー』は、『そして父になる』や『万引き家族』などの是枝裕和監督が初めてメガホンをとった韓国映画。子供を育てられない人々が匿名で赤ちゃんを預ける “ベイビー・ボックス”を巡るオリジナルストーリーを描いた作品だ。『パラサイト 半地下の家族』などで知られるソン・ガンホ、『MASTER/マスター』などのカン・ドンウォン、『空気人形』などのペ・ドゥナ、シンガーソングライター“IU”としても知られるイ・ジウン、『梨泰院クラス』などのイ・ジュヨンらが出演している。

 
 

古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、赤ちゃんポストがある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が“赤ちゃんポスト”に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、決定的な証拠をつかもうと、静かに後を追っていく。

『ベイビー・ブローカー』は、カンヌ授賞式で、審査員長のヴァンサン・ランドンをはじめ、アスガー・ファルハディ、ジェフ・ニコルズ、レベッカ・ホール、ディーピカー・パードゥコーン、ノオミ・ラパス、ジャスミン・トリンカ、ラジ・リ、ヨアキム・トリアー監督らが選ぶ「最優秀男優賞」に選出。ソン・ガンホは、隣に着席していたカン・ドンウォン、是枝裕和監督らと熱い抱擁を交わした後、壇上へ上がり、「本当に有難うございます。光栄です。偉大なる芸術家、是枝裕和監督に深く感謝申し上げます。一緒に頑張ってくれた役者のカン・ドンウォンさん、イ・ジウンさん、イ・ジュヨンさん、ペ・ドゥナさんに深い感謝と、この光栄を分かち合いたいと思います。イ・ユジン代表、そしてCJの関係者の方にも本当に感謝しています。今、2階にいると思いますが、愛する家族と共に来ました。本当に大きなプレゼントになりました。とても嬉しいですし、このトロフィーの光栄と永遠なる愛を差し上げます。多くの映画ファンにこの栄光を差し上げます」と目を潤ませながら喜びのスピーチを行った。

カンヌ国際映画祭で、韓国人俳優が最優秀男優賞を受賞するのは初めて。是枝裕和監督作品がカンヌ国際映画祭で同賞を受賞するのは、2004年『誰も知らない』の柳楽優弥以来2度目のこと。なお、本作は「エキュメニカル審査員賞」(カンヌ国際映画祭の独立賞で、キリスト教関連の団体から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与えられる)を受賞しており、最優秀男優賞と合わせてカンヌ2冠に輝いている。

『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。

作品情報

映画『ベイビー・ブローカー』
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:ソン・ガンホ  カン・ドンウォン  ペ・ドゥナ イ・ジウン イ・ジュヨン
製作:CJ ENM   制作:ZIP CINEMA   制作協力:分福
提供:ギャガ、フジテレビジョン、AOI Pro.   
配給:ギャガ
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