3時のヒロイン、福田麻貴＆かなで「公演を生で観てみたい！」～PRアンバサダーを務める、ハリウッド版『ラ・ラ・ランド　ザ・ステージ』への意気込みとは

2017年のアカデミー賞で6冠を達成した大ヒット映画『LA LA LAND』の世界をオーケストラの生演奏と迫力ある演出で楽しむステージ・エンターテインメント『LA LA LAND Live in Concert : A Celebration of Hollywood  ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ初来日公演』が2022年8月18日（木）から21日（日）まで、東京国際フォーラムホールAで開かれる。同公演のオフィシャルPRアンバサダーには、歌やダンスを盛り込んだネタが人気の「3時のヒロイン」の就任が決定。初来日公演を盛り上げたい！　と意気込む福田麻貴、かなでの2人に意気込みを聞いた。

ーー公演は映画『LA LA LAND』の世界を、映像や生演奏などに合わせて楽しめるエンターテインメントです。ロサンゼルス・ハリウッドでは映画の公開に合わせて1度だけ開催されたものですが、映像などはご覧になりましたか？

福田：はい。今回、PRアンバサダーの依頼をいただき、資料映像を観ました。すごく遠いところから撮られた映像で、人間が米粒くらいの大きさだったのですが、それでもものすごい迫力だったので、「生で観てみたい！」と思いました。

かなで：私も映像を観て、これは生で観たらすごいぞと思いました。

ーーPRアンバサダーを務められるのは初めてですね。

福田：気合いを入れて今日は（主演の）エマ・ストーンが演じるミアをイメージした（イエローの）衣装になっています。選んでいただいたということは、芸能界に数多いる芸能人の中で私たちが一番、「LA LA LAND」をPRするのにふさわしいということですよね。3人ともダンスが好きなので、しっかり観て、ダンスを完全コピーしてどこかで踊るタイミングがあったらうれしいです。

かなで：私の衣装はミアの友だちの赤と青（のドレス）を混ぜて、この色（紫）になったようです。PRアンバサダーに選んでいただいたので、生で観られますよね？　まず生で観たいです。私が感動している様子で、舞台のすばらしさを伝えたいですね。

ーーお2人は、映画の大ファンと聞きました。映画で好きな曲やシーンなどはありますか。

福田：映画が公開された時には、映画館でも観ましたし、自宅ではDVDで何度も観ました。主人公2人は夢を追いかける役なのですが、芸人としてまだ食べられない時に観たので、共感する部分が多くありました。夢を追うのか、生活を大事にするのか。現実的な物語だけど、ロマンチックな演出もあって。特にラストシーンが好きです。曲も映像も何回見返しても胸に来ます。変な話、ラストシーンだけ観ても、「泣ける！」と思います。

かなで：私も映画館でも、家でも何度も観ています。私は日常で悲劇のヒロインを演じがちなのですが、観ていて感情移入しやすい部分が多く、何度観ても同じところで泣いてしまいます。舞台にお客さんが来なくて、彼が来てくれる場面で「もういい！」とミアが突き放すところなど、何度観ても泣いてしまいます。自分（の日常）に同じ場面があったという訳じゃないんですけどね。好きな曲は、友だちがミアをパーティーに行こうと誘う場面で流れている「Someone In the Crowd」。洗濯物を干す時には、（映画で使用された曲を収録した）サウンドトラックをよく聴いています。

ーー福田さんは学生時代にダンスサークルに所属していました。かなでさんもクラシックバレエやヒップホップダンスなどの経験があり、知識が豊富です。おススメのダンスシーンについて教えてください。

福田：ミアが、パーティーの帰りに丘の上でライアン・ゴズリング演じるセブと踊るところです。タップダンスなど難しいステップが多くて、ダンスに集中してしまいそうな場面ですが、（恋の始まりを予感する）2人の気持ちが前に出ていて、めちゃくちゃオシャレ。流れる「A Lovely Night」も素敵で、ダイナミックですよね。

かなで：日常の中にダンスが入っていることが素敵だなと思います。歩いている時に、さりげなくステップを踏んでみたり。細かい部分に詰まっている、こだわりも観て欲しいと思います。

ーー今回の公演は、アメリカ以外で披露されるのは初めてです。東京公演では、東京21世紀管弦楽団（88名編成）の演奏に合わせ、16名のダンサーと、男女混成の合唱団約60名がライブでパフォーマンスします。約170名が登壇する舞台に期待することはどんなことですか。

福田：日本で観られるなんてすごいことですよね。素晴らしい音響の中で、「LA LA LAND」の世界を肌で感じられると思います。生の演奏、歌声を全身で浴びられる。心臓に響く体験になると思います。

かなで：映画の音楽を聴くとシーンが浮かぶのでそれを生で体験できるのは本当に楽しみですね。ダンスも目の前で観ることができますし。映画を目の前で観ているような感動があるのかなと思います。

ーー公演では、映画のオリジナル・コンポーザーを務めたジャスティン・ハーウィッツさんが指揮を務めることも決まっています。ハーウイッツさんは1985年生まれで、（98年生まれの）福田さんとは同世代ですね。何か聞いてみたいことはありますか？

福田：えっ、本当ですか。あのセンスは、どこから来ているのか……。音楽は台本を見ながら作ったと思うので、どういう世界を思い浮かべて作ったのか聞いてみたいです。

ーー「3時のヒロイン」のネタの中にも、ダンスや歌を盛り込まれていますね。踊りや歌うことが好きになったことは、自分の人生にどんな影響があったと思いますか。

福田：映画を観ている途中に、私も生活を楽しめるように「こんな生き方をしたい」「こんな趣味を持ちたい」など、（出演者から）影響を受けることがありました。映画を観る前はつまらなかった日が、（観終えた後は）同じ日なのに、全然違う日に変わってしまうような力があると思います。

かなで：身体が大きい女の子がポジティブに歌う『ヘアスプレー』からは元気をもらいました。私自身も舞台に立ちたいと思っていたことがあったので、自分の心情が重なる作品との出合いは、夢を持つきっかけにもなると感じます。

ーー最後に、PRアンバサダーとしてメッセージをお願いします。

福田：コロナ禍になって、生ほど突き動かされるものはないと実感しています。人間が放つエネルギーとか、生でしか経験できないことがある。私はライブに行くといつも、次の日から目にするものが変わって見えるので、自分を変える体験があると信じて来て欲しいなと思います。

かなで：ハリウッドで1度しかやっていないエンターテインメントが、日本に来てくれるなんてすごいこと。この夏、絶対に観た方が良いと思います！

取材・文＝翡翠　　　　撮影＝中田智章