新国デジタルシアターにて、演劇公演『反応工程』・オペラ公演『ドン・パスクワーレ』公演映像の無料配信がスタート

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2022.7.12


2022年7月より「新国デジタルシアター」(新国立劇場ウェブサイト内)にて演劇『反応工程』とオペラ『ドン・パスクワーレ』公演映像の無料配信がスタートした。

2022年7月1日(金)より配信開始となった演劇『反応工程』は、劇作家・宮本研が自身の経験をもとに、終戦前夜の軍需工場で生きる人々を通じて国家と個のせめぎあいを鮮やかに描いた作品。小川絵梨子が芸術監督就任の際に掲げた支柱の一つ、「演劇システムの実験と開拓」として、全キャストをオ ーディションで選考し、作り手が新しい俳優と、俳優が新しい演出家と、劇場が新しい作り手たちと出会い、作品を立ち上げていくフルオーディション企画の第2弾として上演された。演出には、俳優としても演出家としても新国立劇場で多くの作品に携わってきた千葉哲也を迎え、2018年10月末より12月中旬まで6週間に及ぶオーディションを開催。多数の応募者の中から、14人の俳優が出演する作品となった。今回の配信では、演出を手がけた千葉の撮り下ろしインタビュー映像とともにおくる。配信は、9月1日(木)12:00まで。

『反応工程』 撮影:宮川舞子

『反応工程』 撮影:宮川舞子

2022年7月8日(金)より配信開始されたオペラ『ドン・パスクワーレ』は、ベルカント・オペラの巨匠として名高いドニゼッティの傑作オペラ。華やかな声の饗宴にのせて、大金持ちの老人ドン・パスクワーレが甥エルネストの恋人ノリーナと医師のマラテスタに一泡ふかされるドタバタ劇が繰り広げられる。ヴィツィオーリによる演出は、舞台ファンの心をくすぐるイリュージョンのような舞台転換、精緻な舞台美術、絵画のような衣裳、そして4人の主要な登場人物を実に魅力的に描き出したもの。スカンディウッツィ、ピッツーティ、ミロノフ、トロシャンら珠玉のキャストが織りなす芸達者な演技と歌唱が客席を大いに沸かせた。こちらの配信は、9月8日(木)12:00まで。

『ドン・パスクワーレ』 撮影:寺司正彦

『ドン・パスクワーレ』 撮影:寺司正彦

「新国デジタルシアター」(新国立劇場ウェブサイト内)は新国立劇場が2021年11月に開設した、主催公演等の映像配信を行うプラットフォーム。コロナ禍で多くの公演が中止を余儀なくされる中、より多く、幅広い世代に向け、時や場所を選ばずに新国立劇場の舞台芸術を届けるため開設された。配信作品は今後も随時追加される。

作品情報

演劇『反応工程』

◆配信期間:2022年7月1日(金)12時~9月1日(木)12 時
◆配信メディア:新国立劇場ウェブサイト内 新国デジタルシアター https://www.nntt.jac.go.jp/stream/
◆配信内容
2020/2021 シーズン演劇
収録日:2021年7 月19 日上演
日本語上演

【作】宮本 研 【演 出】千葉哲也
【美 術】伊藤雅子 【照 明】中川隆一 【音 響】藤平美保子 【衣 裳】中村洋一 【ヘアメイク】高村マドカ 【アクション】渥美 博 【方言指導】下川江那 【演出助手】渡邊千穂 【舞台監督】齋藤英明、 清水浩志
【出 演】天野はな、 有福正志、 神農直隆、 河原翔太、 久保田響介、 清水 優、 神保良介、 高橋ひろし、 田尻咲良、 内藤栄一、 奈良原大泰、 平尾 仁、 八頭司悠友、 若杉宏二
 
■あらすじ
太平洋戦争の敗色濃い1945 年8 月、 九州中部にある軍需指定工場。 戦前は染料を製造するためだった工場も、 今ではロケット砲の推進薬を作り出す"反応工程"の現場となっている。 田宮、 林、 影山らの動員学徒も配属され、 日夜、 古株の工員らと共に汗を流している。 勝利を信じる田宮だったが、 勤労課の職員である太宰に戦争の本質を説かれ、 禁書となっている本を渡される。 そんな中、 影山に召集命令が下り……。

オペラ『ドン・パスクワーレ』

◆配信期間:2022年7月8日(金)12時~9月8日(木)12時
◆配信メディア:新国立劇場ウェブサイト内 新国デジタルシアター https://www.nntt.jac.go.jp/stream/
◆配信内容
2019/2020 シーズンオペラ
収録日:2019 年11 月9 日上演
イタリア語上演/日本語及び英語字幕付き

【作 曲】ガエターノ・ドニゼッティ
【指 揮】コッラード・ロヴァーリス 【演 出】ステファノ・ヴィツィオーリ
【美 術】スザンナ・ロッシ・ヨスト 【衣 裳】ロベルタ・グイディ・ディ・バーニョ 【照 明】フランコ・マッリ 【演出助手】ロレンツォ・ネンチーニ
【ドン・パスクワーレ】ロベルト・スカンディウッツィ
【マラテスタ】ビアジオ・ピッツーティ
【エルネスト】マキシム・ミロノフ
【ノリーナ】ハスミック・トロシャン
【公証人】千葉裕一
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団 【合 唱】新国立劇場合唱団 
 
■あらすじ
大金持ちの老人ドン・パスクワーレは、 跡継ぎである甥のエルネストが縁談を断るため、 自分が結婚して子供を作ると宣言する。 エルネストは若い未亡人ノリーナと愛し合っているのだ。 医者でエルネストの友人マラテスタは、 若い二人のために一計を案じる。 自分の妹と偽り、 ノリーナをパスクワーレに紹介。 清純な娘を演じるノリーナにパスクワーレは一目惚れし、 結婚契約書に署名するが、 その途端ノリーナはわがままで贅沢三昧の悪妻に豹変。 パスクワーレは困り果ててしまい……。  
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