三上真史×大山真志にインタビュー!、「晦日明治座 納め・る祭」
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三上真史・大山真志
公演初日まであとわずか!Wマサシが2015年を締めくくる!
2015年12月29日(火)から31日(木)まで明治座にて、年明けは1月16日(土)に大阪・梅田芸術劇場メインホールにて、「晦日明治座 納め・る祭~あんまり歌うと攻められちゃうよ~」が上演される。本作は2部構成で、第一部はお芝居「将の器~泣くよウグイスHEY!HEY!HEY!」、第二部はオリジナルユニットによるショー「もののけでショー」となる。本番まであと数日!というある日、「将の器」でW主演を果たす坂上田村麻呂役の三上真史と阿弖流為(アテルイ)役の大山真志に話を伺ってきた。
――この舞台の出演が決まる前から阿弖流為や坂上田村麻呂をご存知とのことですが、キャラクターのイメージがある中で、今回の台本を読み進めてみたとき、その印象は変化しましたか?
大山:阿弖流為が「ええっ!?」って感じでした。
三上:食いしん坊で…。
大山:実際に阿弖流為がどういう人だったか残っていないので、今回ほとんど当て書きだったので「わ!こういう役なんだー…これが俺のイメージなんだ」ってすごい面白かったです。おにぎりが好きで、何も考えていないようで結構考えている。バカっぽく見えるけど、バカじゃない。
――田村麻呂の印象はいかがですか、三上さん。
三上:今回朝廷軍と蝦夷軍の二チームに大きく分かれているんですけど、その対比を描く上で真逆な、正反対な人物ですね。無表情で人を信じない、心を閉ざしているんですよね。感情も捨てて天皇の心のままに従う人物…でも、実は田村麻呂は戦をすることに反対している。それは歴史上の書物にも描かれているんですが、なるべく血を流すことなく平和な世を作りたいと考えているんです。いろいろな出来事があったゆえに感情を捨ててしまった訳で…ただ、こんなにも純粋な阿弖流為という人物と出会うことで、すべての物事が一気に揺らいでいく…という感じですかね。
三上真史
――阿弖流為、田村麻呂の人物像に共感できることはありますか??
三上:演出の板垣(恭一)さんもおっしゃっていたんですが、現代社会にすごくつながっている作品だと思います。今の時代って情報がものすごく多いじゃないですか。田村麻呂に至っては今でいうところのSNSで、その情報を知りすぎて自分が混乱して情報をシャットアウトしてしまった人で。
大山:携帯電話を捨てた人、みたいだよね。
三上:そう、携帯電話をすべて捨てるだけでなく、感情も捨てればいいんだ、自分の気持ちなんて関係ないや、って状態になっている…そう考えてみると今の世界とつながりますね。その点には共感できます。
※なお、田村麻呂は他人の心の声が聞こえてしまうため、「四寸瓊勾玉(しすにのまがたま)」という宝玉を使うことによって、聞こえてしまいすぎる周りの情報をシャットアウトする…携帯電話と逆の使い方をしています。
大山:俺は阿弖流為の素直さが好きですね。田村麻呂と出会うシーンで追加になったセリフがあるんです。「みんなで毎晩こうやっておいしいご飯とお酒が飲める、それが続く世界を作ろう」ということを阿弖流為が田村麻呂に言うんです。そんな世界、無理じゃないですか!?戦がたくさんあるような時代、今の時代であっても戦争はなくなっていないし。でもそういうことを素直に言えてしまう阿弖流為ってなんだかいいなあって。田村麻呂もそう願っているけど、そんな世界ありえないでしょ?無理でしょ?って思っている。そんな中、お前と俺で作ろうよと言えちゃう阿弖流為という人物が好きですね。
大山真志
――人間の器が大きいですよね?二人とも大将となる器をもっている。それぞれ少し形や中身が異なるが…
三上:「将の器」という名のお芝居ですしね。で、最後は二人の思いが一つになる。その結果、平安の都が生まれたという…
――ちなみに阿弖流為といえば「おにぎり」ですが、お二人は具は何がお好きですか?
大山:イクラかタラコなんだよなー。あ、ツナも好きです!
三上:俺は明太子ですね。
大山:魚卵系は鉄板ですね(笑)
――稽古中にお互いを観ていて、その役っぽい、と感じる瞬間ってありますか?
三上:俺は稽古場では田村麻呂のまんまいます。
大山:なりきっていますよねえ。
三上:俺は感情を出さない役なので、普段からそうしていないとそのキャラになれない…。いつもは真逆で、思ったこととか感情とかをガンガン出しちゃう奴なんで…。
大山:今回、しんどいでしょ?俺なら絶対無理だもん(笑)
三上:俺、Twitterも最近始めたばかりなのに、つぶやかなくなっちゃって。みんなから「おい、三上どうした?」って言われているんですが、もう自分の生活から変えていかないと…この芝居の間だけは。でもこれがそのうち普通になってきちゃうかもね。
大山:ダメですよーそれしんどいっすよ!!
三上:そのうち何事にも動じない三上になりそう。心の余裕をもって、感情を捨て悟りの域に入って。
三上真史
――さて、一方、大山さんですが…
大山:俺、このまんまっすよ(笑)ほんわかして、みんなと喋っているうちにそれが役作りみたいなことになってます。みんなと頻繁に飲みにいったりしてますね。今回は特に。自分が飲むのが好きだっていうのもあるんですが(笑)
――役作りで身体も作られました?
大山:いや、おのずと作られました(笑)いや、元に戻っちゃったというか。一時期体重を落としてましたから。
――ものすごくパンプアップされているように見えますが。
大山:大きい脂肪なだけです(笑)
――稽古場の様子をお聞かせください。蝦夷軍と朝廷軍でそれぞれ固まっていたりするんですか?
大山:なってますねー、今回は特に。僕たち二人、2場面しか会わないんです。しかも朝廷軍はチーム内でも派閥抗争があって。また、蝦夷軍は団結しないとならないので、やはり話し合いをマメにしますね。隣同士に座っていてもちょうどここ(二人の間)で分かれているという。
三上:これもまた役作りなのかな、と。
――いちばん好きなシーンってどこですか?ネタバレにならない程度で教えてください。
三上:俺はやっぱり歌うところかなあ。2幕冒頭の。
大山:俺は、郷手・颯天・光星の流人(るにん)が出てきて、その人たちが自己紹介する場面がむちゃくちゃ好きです。腹抱えて笑いました。
――通し稽古はもう何度かやっている?
三上:2度ほど。あと数日で本番ですからね。今日はこれから二部のショーの稽古です。
大山真志
――二部で登場するユニット「カスミ草」(三上、大山、井澤勇貴、二瓶拓也)では、何をされるんですか?
大山:これから作り上げるんです(笑)
三上:毎年簡単な台本はあるんですが「カスミ草」以外に関しては
一部の芝居に出てきた役で構成されているんです。だからその役に順じて作る人もいればそのキャラクターを全く違うものとして作る人もいるんです。
そんな中「カスミ草」は一部と無関係で「理想の上司」というテーマでやります。また新しい作り方に挑戦したいです。
三上:台本はありながら自分らでどう崩していくかが大変ですね。時間との闘いです。
大山:ラストスパート、あと3日ですしね。やはり一部のお芝居がしっかりしていないと二部のお祭り騒ぎが騒げなくなっちゃう。
――さらに大晦日はカウントダウンイベント「年越RUN舞(としこしらんぶ)で☆るンバ ~走ったり、踊ったり、しゃべったり~」もあって!三上さん、司会ですが、進行役は得意なんですよね?
三上:得意というか…「趣味の園芸」という番組でも司会をしてますしね。
大山:もう、「得意!」って言っていいと思いますよ!俺、マーシーさんより司会がうまい役者さん、観たことないし(笑)俺も司会をやったことあるんですけど、司会が上手な人は本当にすごいなーって思いますよ。
三上:真志は二部、全部のユニットに出ているし、それもすごいよ。正直、衣装替えをしなければならないのに、時間がないんですよ。歌い終わって「次のユニットです!」って呼ばれたときにそこにもういなければならないから、もうさ、脱ぎながらハケればいいんじゃない?(笑)
大山:公開で脱ぐって!生着替えって!!
三上:そうしてもらわないと間に合わないんだって(笑)
大山真志「ファンの方からいただいたTシャツなんです」
――年末ということで、今年一番うれしかったことを。
大山:この明治座でW主演を張らせていただけることが今年一番うれしかったことですね。2015年の最後をこの作品でしめくくることができる。そして年始1発目にこの舞台を演じることができることはうれしいことです。
三上:うわ、それ言われたらもう言うことない…
大山:僕、この年末明治座での主役初めてなんで!!スイマセン!!(笑)
三上:僕は、今年お米を作れたのが嬉しかったです。るひまさんの企画で「Meet米」というのを作らせていただいて、そのお米を使って今回お茶漬けを出すことになったんです。新潟出身なので一度はお米を作ってみたいと思ってたので嬉しかったですね。
――では、ラストの質問。来年頑張りたいことは?
大山:役によって痩せなければならないので…来年の作品に向けて、それまでに痩せます!
三上:俺は、いろいろなことに挑戦していきたい年ですね。表現の幅を広げたいというか。あとマサシとは逆で、筋トレしてパンプアップしたいと思います。その結果、半年後くらいに二人の体型が逆になっている…と。
大山:その体型を維持するのが、ホント大変なんだよね(笑)
三上真史・大山真志
【東京公演】2015年12月29日(火)~31日(木) 明治座
【大阪公演】2016年1月16日(土) 梅田芸術劇場メインホール
公式サイト:http://le-himawari.co.jp/galleries/view/00132/00353
カウントダウンイベント
「年越RUN舞(としこしらんぶ)で☆るンバ ~走ったり、踊ったり、しゃべったり~」