松本幸四郎&中村勘九郎、コメントとイメージ写真が到着 歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」第二部『安政奇聞佃夜嵐』
2022年8月5日(金)に初日を迎える歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』。第二部にて上演される『安政奇聞佃夜嵐(あんせいきぶんつくだのよあらし)』より、物語の主人公となる青木と神谷を演じる松本幸四郎、中村勘九郎の二人から意気込みコメント&2ショット写真が到着した。
本作は明治の初めに実在した脱獄事件をもとに、大正3(1914)年に古河新水(十二世守田勘弥)が、時代設定を世情不安定な安政期に改め、書き下ろした世話物。人足寄場(監獄)で苦役の日々を過ごす青木と神谷の二人が隅田川を渡る脱獄を計画するところから物語は始まる。青木を演じるのは松本幸四郎、神谷を演じるのは中村勘九郎。物語の序盤、二人が隅田川を泳いで脱獄する場面は、青木と神谷による面白味あふれるやりとりが大人気の名場面。浪布を使った歌舞伎ならではの演出もみどころだ。
公開された2ショット写真にて、幸四郎と勘九郎の二人が立っているのは物語の舞台、隅田川をイメージした浪布の前。ふたりは、「島抜けの場面の、泳げる青木と泳げない神谷の関係性をどう見せるか。『〇〇島からの脱出!』みたいな壮大な感じではないけど(笑)。やっぱりこの二人ならではの息であったり、お客様がそこで安心する、共感する意味での反応を貰える芝居にしたい。上演をあまりいろんな方でやられていない作品だからこそ、これは二人でしかできないだろというところを目指したいですね」(幸四郎)、「幸四郎さんと僕には『かわいらしさ』があると思うんですよね(笑)。悪いやつなんだけど、どこか憎めないチャーミングさが出せたらいいなと。僕が演じる神谷は水がだめなんですが、川を渡る場面で幸四郎さん演じる青木が神谷を『安心させる』とト書きがあるので、今回は青木がいったいどう安心させてくれるのか楽しみにしてます(笑)」(勘九郎)と意気込みを語っている。
『安政奇聞佃夜嵐』あらすじ
安政 5(1858)年の初冬、人足寄場で苦役の日々を過ごす青木貞次郎と神谷玄蔵。元は甲州の侍であった青木は、武田信玄の埋蔵金を巡り殺された両親の仇を捜しています。その思いを知る神谷は青木を焚きつけ、島抜けを計画。二人は佃島から隅田川を渡り、泳ぎが苦手な神谷も青木に助けられ、ともに脱獄を果たすのでした。路銀調達のため悪事を重ねる二人でしたが、神谷と別れ故郷甲州へと向かった青木は笛吹川の渡し場で渡し守の義兵衛一家と出会い…。
公演情報
会場:歌舞伎座
手塚治虫の漫画が歌舞伎に!
手塚治虫 原作
日下部太郎 脚本
新作歌舞伎
一、新選組(しんせんぐみ)
鎌切大作:中村福之助
近藤勇:中村勘九郎
土方歳三:中村七之助
仏南無之介:中村橋之助
沖田総司:中村虎之介
娘八重:中村鶴松
庄内半蔵:片岡亀蔵
芹沢鴨:坂東彌十郎
坂本龍馬:中村扇雀
三世河竹新七 作
二、闇梅百物語(やみのうめひゃくものがたり)
傘一本足:中村種之助
河童:中村虎之介
小骸骨/読売:中村勘太郎
小骸骨/読売:中村長三郎
籬姫:中村鶴松
新造:片岡千之助
狸:中村橋之助
小姓白梅/雪女郎:中村七之助
【第二部】午後3時~
古河新水 原作
巖谷槇一 脚色
今井豊茂 補綴・演出
一、安政奇聞佃夜嵐(あんせいきぶんつくだのよあらし)
佃島寄場島抜けより甲州金鉱洞穴まで
神谷玄蔵:中村勘九郎
おさよ:中村米吉
木鼠清次:中村隼人
上州屋倅半次郎:中村玉太郎
三好野亀次郎:市川猿弥
元締宇野与兵衛:澤村由次郎
飯屋女房お米:市村萬次郎
おさよの父義兵衛:坂東彌十郎
村富子 作
二、澤瀉十種の内 浮世風呂(うきよぶろ)
なめくじ:市川團子
【第三部】午後6時15分~
十返舎一九 原作より
杉原邦生 構成
戸部和久 脚本
市川猿之助 脚本・演出
東海道中膝栗毛
弥次喜多流離譚(やじきたリターンズ)
本水にて大滝の立廻りならびに宙乗り相勤め申し候
総長シー子:坂東新悟
子分ジャック:大谷廣太郎
芳沢綾人:中村隼人
旗持ちトラ:市川男寅
親衛隊長タカミ:中村鷹之資
旗持ちオタマ:中村玉太郎
伊月梵太郎/娘オリビア:市川染五郎
五代政之助/娘お夏:市川團子
下剃虎奴:市川青虎
家族商店店長寿知喜:市川寿猿
特攻隊長ムネ:澤村宗之助
海賊王ジョニー・テープ:松本錦吾
緑婆奈々夫人:市川笑三郎
天照大神:市川笑也
父次右衛門:市川猿弥
釜掛之丞:片岡亀蔵
ザブエル:市川門之助
副支配人つる紫:市川高麗蔵
喜多八:市川猿之助