藤巻亮太、『Mt.FUJIMAKI 2022』3年ぶりの現地開催を前に主催者としての想いを語る
――すでにタイムテーブルが発表されています。初日は藤巻さんから始まって、奥田民生さんがヘッドライナー。2日目は藤巻さんが最後のステージを務めるという構成です。
僕に関しては、初日は弾き語りをして、2日目はバンドアクトで、トリを務めさせてもらおうと思っています。あの場所の空気を想像すると、とても気持ちのいいところなので、初日の弾き語りは「こういう場所で聴けたら気持ちいいだろうな」という曲を歌えたらいいなと思いますし、2日目のバンドアクトはやっぱり、みんなで盛り上がって、「2日間終わりました!」というような、大団円を迎えられるようなステージにできたらなと思っていますね。あとはもう、それぞれのアーティストの方々が、たとえば竹原ピストルさんが弾き語りをしてくださったりとか、それぞれのスタイルでやってくださいます。僕としては「Mt.FUJIMAKIバンド」というハウスバンドでお迎えして、その中で歌ってくださるアーティストもいらっしゃって、1日目は奥田民生さんと岸谷香さん、中島美嘉さん、2日目は真心ブラザーズさんです。そこで、それぞれの世界観を楽しんでもらえたらなと思います。……僕、「楽しんでもらえたら」としか言ってないですね(笑)。
――いいんです(笑)。それ以外ないんです。
そうなんですよ。あと、なんかありますかね(笑)。
――アーティストの方々を一人一人紹介してもらおうかなとも思ったんですけど、説明不要な方ばかりですし。
そうなんですよ。「はじめまして」の方もいますし、自分がずっと聴いてきた方もいますし。どちらにしろ、自分が「いいな」と思って、心からリスペクトしているみなさんですね。
――はじめましてで言うと、たぶんSaucy Dogは初共演ですよね。
まだお会いできてないですけど、すごく楽しみですね。僕もスリーピースバンドでデビューしているので、歌声とか、楽曲のポップさとか、新しい風が吹いているなということを感じます。20代で、勢いがあって、自分のロックでポップスをやっていくという佇まいには、すごく刺激を受けますね。
――あと、Salyu(×salyu)さんとは以前から近いところにいましたし。MONGOL800は、ちょっと意外に思う感じもありますが。
彼らはちょっと先輩ですね。キヨサクさんとは他のフェスで何回かお会いしたことがあって、キヨサクさんのラジオに呼んでもらったことがあるんです。それが縁で、お互いに沖縄のルーツと山梨のルーツみたいな話をしながら、意気投合した部分があって、「ぜひとも地元・山梨に来てくださいませんか?」というつながりからのオファーです。
ご一緒できるだけでも幸せですし、曲たちを一緒に演奏することで、その日に、この場所でしか聴けない響きになったらいいなと思います。
――一人ひとりにいろんなつながりがあるんですね。小山田壮平さんとは、たぶんandymoriの頃に接点はあったでしょうし。
小山田くんとは、フェスでの共演はあるんですけど、そこまでちゃんと話したことはなくて。でもandymoriの「1984」とか、大好きですし、すごく好きなアーティストです。結局みなさん、スリーピースバンドなんです。橋本絵莉子さんにしてもね。
――そうですね(笑)。やっぱり共通項を感じるんですかね。
チャットモンチーもすごく好きなアーティストですから。そして中島美嘉さんは、「真冬のハーモニー」という曲を一緒にやらせてもらいましたし、岸谷さんは大先輩ではあるんですけど、去年も一緒にやらせていただいて。真心さんは、30周年のライブの時にも声をかけていただいたりとか、この間も佐賀県唐津市のフェスでご一緒させていただいたり。そして民生さんとは最近、何かと共演をさせてもらっていて、いろんな縁がみなさんありますね。そうした大先輩の方々とは、ご一緒できるだけでも幸せですし、曲たちを一緒に演奏することで、その日にしか聴けない……音楽ってそういうものでしょうけど、10月1日と2日にこの場所でしか聴けない響きになったらいいなと思いますね。
――たとえばですけど、民生さんに「この曲をやってくれませんか」とか、言ったりしますか。
そうですね。民生さんとは、ギブソンのYouTubeチャンネルでの共演が大きな縁になっているんです。ユニコーンは僕の原点にあるバンドで、ギターをはじめるきっかけになったのも民生さんで。いろんな話をしていく中で、「粉雪」を一緒に歌わせていただいたんですけど、やっぱり感激するわけですよ。そしたら「あれ、もう覚えたからやろう」って、浜崎貴司さんの『GACHI』というイベントでも一緒にやってくださったりして。山中湖は「粉雪」が生まれた場所でもありますし、そんな場所で、もしよかったら、また民生さんと一緒に「粉雪」が歌えたらいいなという思いはあります。
――それはぜひ聴きたいです。
それぞれのアーティストの、弾き語りであったり、バンドでいらっしゃる方は、その世界観をやっていただくことを僕も楽しみにしていますけど、ご一緒させていただける方々には、自分からもリクエストしたいなと思います。「ここでこれが聴けて良かったな」というセットリストを目指そうと思ってますね。
――あとは、そうですね、毎回恒例の、山中湖中学校のビッグバンド・BLUE LAKE BEATによるオープニング演奏もありますし。
それはやっぱり、地元でやっている意味として、ぜひ聴いていただきたいですね。中学生たちの素敵な演奏を楽しんでもらいたいです。
――藤巻さん、今年のフェスのテーマ曲とか、そういう新曲の予定はないですか。おねだりしてみますけれども(笑)。
どうでしょう(笑)。テーマ曲ではないですけど、今年はどんな曲をやろうかなと考えた時に、藤巻の現在地を知ってもらうような曲を1曲ぐらい演奏したいなとは思っています。新しい曲という意味では。弾き語りでやるのか、バンドセットでやるのか、まだセットリストは決めていないですけど。
老若男女問わず楽しめるフェスだと思っているので、安心して来てほしい。あとはお天気が良くなることを祈りながら、楽しみに待つしかないですね。
――楽しみです。新曲といえば、「マイナビ農林水産ジョブアス」のCM曲になっている「千変万化」が、7月末にCMバージョンとして公開されましたね。
そうなんです。自分の実家で桃とぶどうを作っていることもあって、農林水産業を応援したいという気持ちはずっとあったので、そういうCMに曲を作らせてもらってうれしかったです。わりとアップテンポなナンバーで、自分にとっても新しい佇まいの曲になったので、「千変万化」をやってもいいかもしれないですね。でも、もっといっぱいあるので、何がいいかなと考えているところです。
――何が出てもこちらは楽しむ気満々なので。期待しています。
8月、9月と準備を進めて、どんなステージにしようかな?と、セットリストを考えているので、楽しみにしていてほしいですね。そして、それぞれのアーティストのステージがどんなふうになるのかな?と、楽しみに待っていていただけたらと思います。
――一つ付け加えると、過去に行かせていただいた実感から言うと、大人の観客が多いので、落ち着いた雰囲気というか、フェス慣れしていない人もゆっくり楽しめる場所だと思いましたね。雄大な環境も含めて。
家族連れの方もいらっしゃいますね。小学生以下は入場無料(保護者同伴の場合)ですし、家族でゆったりという方もけっこう多いので。前の方に行って盛り上がるスペースもあるんですけど、うしろの方でゆっくりと、ビールでも飲みながら見ているのが最高だなというロケーションなので。そういう意味では、老若男女問わず楽しめるフェスだと思っているので、安心して来てほしいです。あとはお天気が良くなることを祈りながら、楽しみに待つしかないですね。僕は自分のことを晴れ男だと思っているので、大丈夫じゃないかなと思っています。
取材・文=宮本英夫 撮影=大橋祐希
イベント情報
【開 催 日】2022年10月1日(土)、2日(日) 雨天決行・荒天中止
【会 場】山中湖交流プラザ きらら (山梨県南都留郡山中湖村平野479-2)
【出 演】
10月2日(日) 真心ブラザーズ、MONGOL800、Salyu(×salyu)、小山田壮平(band set)、Saucy Dog、藤巻亮太(band set)
【特別協賛】サントリー天然水
【協賛】桔梗屋、石井スポーツ甲府店 アウトドアキャンプスタイル2022 in 山中湖、国際鍼灸専門学校
【後援】山中湖観光協会、J-WAVE、TBSラジオ
【協力】はくばく、ヴァンフォーレ甲府、SPEEDSTAR RECORDS
【企画制作】FRM、サンライズプロモーション東京
【お問合せ】サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日12:00~15:00)
【オフィシャルサイト】http://www.mtfujimaki.com/