純烈 小田井涼平の卒業発表からダチョウ倶楽部とのコラボ、その裏に隠された不思議な縁
――メンバーの誰かが強運なんですかね。
酒井:僕らはライダーや戦隊にはなれた。これ以上にハネたい、売れたいという思いで純烈を作ったのに、なぜそこに後上という素人を入れたのか。当時、「なんでライダーや戦隊で固めないんですか?」ってよく聞かれたんです。でもこの世界、努力は当たり前、才能あるのは当たり前。そのなかで、最終的に最重要なのは“運”なんですね。
――ほほぉー! それでそれで?
酒井:それで「誰か運のいい人いませんか?」ってみんなに聞いて回った訳。そうしたら、会社にいた1人の子が「僕の後輩で車にパーン引かれて、車はペチャンコになったのに3日で退院した訳わからん奴がいますよ」っていうから「そいつ連れてきてくれ」って。ギャル男みたいな風貌で来たのがコイツです。
後上:ふふふっ(苦笑)。
酒井:その風貌を見て、この2人(小田井、白川)が「嘘やろ。ほんまに入れんの?」って凍りつくという(笑)。それで「2人は入れたくないって。僕らが狙ってるおばちゃんたちも一番嫌いなタイプだから、まず日焼けサロン通いを止めてください。持っている先が尖ってる靴とかジャラジャラのアクセサリーは捨ててユニクロ的なファッションにしてください」というところからスタートしました。
――運で選ばれた。
後上:みたいです(笑)。そうじゃないと自分である必然性はまったくないですから。でも、僕の運だけではないです。リーダーとかも“人運”はすごくいいんで。各々発揮するところが違う、なにかしらの運を持ってるんじゃないのかなと思います。
酒井:そうだね。その人運の連鎖が、純烈はいまも続いてるんですよ。それにずっと助けられてますね。苦しいときも、芸能界の先輩方がいろいろいじりながらも僕らを助けてくれた。だからこそ、僕らも歯を食いしばって復活できた訳ですから。いつか僕らも誰かを助けられるグループになれたらと思っていた訳です。
酒井 一圭
――自分たちが芸能界の先輩方に助けられたからこそ。
酒井:そう。そうやって芸能界ってできてるんだなとも思ったから、今回のダチョウさんのこともね、最初に「純烈に加入したい」といったとき、僕がポジティブな反応をしたことに対してまずお礼をいいたいという話で、雑誌社さんを通じて対談の申し込みがあったんです。対談してみたら、ジモンさんも肥後さんも「ダチョウ倶楽部としてこれからいくぞ」という前向きな感じやったんですよ。それで、僕はそこでさっき話してたことを思い出して。僕のほうから「もし肥後さんとジモンさんが今後もポジティブな感じで活動する感じやったら、純烈と一緒にコラボとかどうですか?」って聞いたんです。
――酒井さんからの提案だったんですか?
酒井:ええ。そうしたら、肥後さんが「ダチョウ倶楽部はデビュー以来たけし軍団でも断るようなキツい仕事も全部引き受けてきて。誘われた仕事は1回も断ったことがないので、純烈のリーダーさんがそうおっしゃってくれるなら僕らはやります」とおっしゃってくれたんです。そのときにね、肥後さんとジモンさんが「光が見えてきたよ」って2人で小声で話してて。
――うわー、なんか泣けちゃいますね。
酒井:そう! そこから純烈&ダチョウ倶楽部につながっていったんです。だからね、すべて縁なんです。今回も、小田井さん卒業という面白いものをぽちゃーんと池に投げたら、なにかが起こると思ってたし。これからもきっと起こるんですよ。それで、いいことがあると、くるぞくるぞーって悪いニュースがくる。でもそこは、2018年の1回目の『紅白』に出た嬉しさと、あの直後のスキャンダル発覚による謝罪会見の体験があるから、もう免疫ができてる。だから怖いものはないです(笑)。
小田井 涼平
――そして、そんな純烈は9月14日に最新シングル「君を奪い去りたい」【Gタイプ/Eタイプ/Fタイプ】をリリース。今作は全曲お別れソングでしたが、これは小田井さん卒業にちなんで、ですか?
酒井:うん、まさに!
白川:「君を奪い去りたい」と「いつまでも忘れないから」(Eタイプ収録)はみんなで歌ってますけど、「愛言葉」(Fタイプ収録)は小田井さんがメインボーカルですからね。
酒井:これも小田井さんの卒業がなければこうはなってなかったですから。EタイプとFタイプは小田井さんのシメの作品という感じです。そこにイレギュラーでダチョウさんが現れて、Gタイプまでいっちゃった感じです。
小田井:作家の先生方としては、僕の卒業というよりも、ファンの気持ちで書いてらっしゃるんだと思いますけどね。リスナーのみなさんに向けてのお別れソングではなく、僕を応援してきてくれたファンの方に的を絞って書かれてる気がして。だから、今作に関してはみんなに届けたいというよりも、ファンの方に届けたい、刺さってほしいと僕は思ってます。
――「愛言葉」は合言葉であり、みなさんへの“ありがとう”を伝える愛言葉であり。
小田井:いろんな意味がこもっていますよね。僕らからの愛、みなさんからの愛、いろんなことをかけての言葉ですね。
――純烈&ダチョウ倶楽部の歌唱が収録されたGタイプでは、「プロポーズ」に加えて、新しく猿岩石の「白い雲のように」をカバーされていました。なぜこの曲をやろうと?
酒井:竜兵さんといえば有吉(弘行)さんだからです。これから出演していくフェスは純烈ファンだけじゃなく、たくさんの人がいる。実は、フェスに出てほしいというのも込み込みで、僕はコラボの話をもちかけてたんです。
後上 翔太
――それは、純烈ファンのマダムだけではなく、フェスに出て、多くの人々に笑ってもらうことでダチョウ倶楽部さんを励ましたいという酒井さんなりの作戦ですね?
酒井:そうです。それで、フェスに出たとき。「プロポーズ」は『紅白』で歌った曲だけど若い人は誰も知らない。でも「白い雲のように」だったらみんな分かってくれるし、竜兵さんと有吉さんのつながりも分かってくれる。これからフェスに出ていって。「じゃあみんなで歌おうか。“ヤァー”」を一緒にやって、この曲を歌うというのが、笑いを通して、音楽を通して一番のエールの交換になるかなと思ったんですよね。
――若い世代の純烈ファンが増えそうですね。
白川:若いファンって、まったく想像がつかないんですよね。
酒井:おばちゃんとかおばあちゃんに慣れすぎて。
白川 裕二郎
――はははっ。さて、このあとの純烈は?
酒井:小田井さんが12月31日に純烈を離れるので、その最後のステージが『紅白』になるように、連続出場に向けて1日1日頑張る。
小田井:発表したのにその年だけ出られないというのも、逆に純烈らしくておもろいなと思ったりしますけどね。どっちに転がってもおいしいなって思うんですよ。まあ僕は、100%今年出られた方が嬉しいですけど。
酒井:小田井さん、純烈入って15年ですから。我々としては絶対今年も『紅白』は出ないと。
――新メンバーはどんな方ですか? しゃべれる範囲で雰囲気だけでも教えてもらえたら嬉しいのですが(※取材は発表前に実施)。
酒井:俺と後上よりもカッコいい。
後上:うん、間違いないね。
酒井:白川と同じぐらい。あくまでも俺目線だけどね。
取材・文=東條祥恵 撮影=菊池貴裕
リリース情報
配信シングル「プロポーズ」
2022年8月10日配信
シングル「君を奪い去りたい」Gタイプ
2022年9月14日発売
CRCN-8518 定価:¥1,350 (税抜価格 ¥1,227)
作詩・作曲:幸 耕平 編曲:萩田光雄
作詩:藤井フミヤ 作曲:藤井尚之 編曲:石井為人
作詩・作曲:幸 耕平 編曲:萩田光雄
5.白い雲のように(オリジナル・カラオケ)
6.プロポーズ(オリジナル・カラオケ)
シングル「君を奪い去りたい」Eタイプ
2022年9月14日発売
CRCN-8503 定価:¥1,350 (税抜価格 ¥1,227)
作詩・作曲:幸 耕平 編曲:萩田光雄
2.いつまでも忘れないから
作詩:松井五郎 作曲:幸 耕平 編曲:坂本昌之
3.君を奪い去りたい(オリジナル・カラオケ)
4.いつまでも忘れないから(オリジナル・カラオケ)
シングル「君を奪い去りたい」Fタイプ
2022年9月14日発売
CRCN-8504 定価:¥1,350 (税抜価格 ¥1,227)
作詩・作曲:幸 耕平 編曲:萩田光雄
2.愛言葉(歌:小田井涼平)
作詩:松井五郎 作曲:幸 耕平 編曲:坂本昌之
3.君を奪い去りたい(オリジナル・カラオケ)
4.愛言葉(オリジナル・カラオケ)
上映情報
【キャスト】 白川裕二郎 小田井涼平 後上翔太 酒井一圭
ふせえり 長井短 本宮泰風 八代亜紀
【スタッフ】監督:佛田洋 脚本:久保裕章 アクション監督:竹田道弘
■解説
2021年9月、スーパー銭湯のアイドル・純烈がヒーローに変身するということで話題となった「スーパー戦闘 純烈ジャー」。2回以上観る「追い焚き」をいうワードが誕生するなど、ステージからスクリーンに場所を変え観客を熱狂させる純烈現象を全国各地で引き起こした。あれから1年――。4年連続紅白歌合戦出場を果たした彼らが再びスクリーン帰ってくる!
今作は純レッドの白川裕二郎がメインのストーリーとなり、赤の女神の座を巡る三角関係、巨大ロボの登場、そして歌謡界からのスペシャルゲスト・八代亜紀が女トラッカーとして出演するなど、前作を遥かに超える壮大なスケールで物語が展開する。笑って、泣いて、手に汗握る、皆が笑顔になれるエンターテインメント。そして、小田井涼平が卒業するためこの4人で最後の純烈ジャーとなるメモリアル作!
■ストーリー
表向きはスーパー銭湯のアイドル「純烈」。しかし、彼らは純烈ジャーとなり、温泉の平和を守るため人知れず悪と戦い、今日もまた怪事件の真相を追っていた。全国の温泉が何者かの手によって、次々と水風呂化されているのだ!犯行現場に向かった4人は、犯人グループを取り逃がしてしまうが、温泉を一瞬にして冷却してしまうペットボトル型容器を発見する。
一体何者が何の目的で・・・。真相について思考をめぐらす純烈。すると、突然白川の後ろから見たことのない赤い女性が姿を現す。彼女の名は恵美梨。なんと白川の新しい赤の女神であった。白川は前の赤の女神とは別れ、もっと若い女神と契りを結んでいたのだ!前の女神を捨て、若い女を選んだ罪深さを責める他のメンバーだったが、白川から「俺が彼女に捨てられたんだ…… 」という驚愕の事実を知らされる。
白川の女神を巡る三角関係と温泉水風呂事件。全く関係のない2つの事件がつながる時、未曽有の野望がうかびあがり、純烈ジャーに最大のピンチが訪れる。
【製作・配給】 東映ビデオ
【製作プロダクション】 特撮研究所
【コピーライト】 ©2022 東映ビデオ
【公式サイト】
公式 Twitter:@junretsuger
公式 HP: https://junretsuger.com/