『あんスタ』語りが止まらない! 竹中凌平・谷水 力・松田 岳・橋本真一『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』-Witness of Miracle- 超ロングインタビュー

インタビュー
舞台
アニメ/ゲーム
2022.10.6

茨の第一声がオリジナルのシーンで受け入れてもらえるか

ーー松田さんにお聞きします。凪砂くんを演じるにあたって難しいところはどんなところでしょうか。

乱 凪砂役 松田 岳(以下、松田):凪砂くんは外から見られている姿と、彼自身とのギャップが意外とあるなと思います。他の人からは何にでも染まれるだとか、変化に躊躇がないというか、そういうイメージで見られている感じですね。うんうん、そうやって見られているよね、と僕も思っています。凪砂くんは感情があまり表情に大きく出ない人物ではありますが、繊細な心の動きももちろんあるんだろうなと思います。そういうところが難しいかなと思っています。

ーー凪砂くんに関して一番最近「理解した」点はどんなところでしょうか。

松田:凪砂くんのことをすごい人物だと思っていて尊敬もしているので、なかなか理解することは難しく、もっと掘り下げていく作業が必要です。そんな中でも凪砂くんって思考を言語化するのに時間がかかる人なんだなって思いました。
今作では周囲の話を聞いている場面が多く、凪砂くん単体のセリフはそこまで多くありません。他の人がしゃべった後に何かを言おうとして、伝わるかなって一瞬踏みとどまっている間に茨とかが話し始めるので、そうそう、それが言いたかったんだ……って再び腰を落ち着けるようなところもあるなって思います。

ーーほかの人が話しているときの凪砂くんにも注視したくなってしまいますね。次は橋本さんにおうかがいします。前回(『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』-Track to Miracle-(以下、「TtM」))、初めて茨を演じてみての感想をお聞きしたいです。

橋本:前回の脚本の構成上、原作以上に悪役、敵役であるという面がピックアップされていたという印象があります。舞台としてひとつの物語にする上で、あそこまで振り切って嫌われ役をできるっていうのは、他のアイドル作品ではなかなかないかもしれません。閣下(凪砂)も茨も、それまでの空気をがらっと変えるシーンが多かったので、そこに振り切れる気持ち良さや楽しさは役者としてはすごく感じましたね。

(左から)橋本真一、松田 岳

(左から)橋本真一、松田 岳

ーー「TtM」では、茨とジュンが電話をするシーンがすごく印象に残ってます。

橋本:あのシーンはすごく緊張しましたね。茨がメインでお話を進めていく第2幕より前、第1幕でいきなり彼の本性の部分が少し見られる場面です。原作にはないオリジナルのシーンでもあったので、作品ファンの方々にどう思われるのかなっていうドキドキ感がありました。

竹中:確かに。キャラクターとしての第一声は緊張するよなぁ。

橋本:お客さんからすると茨の初登場のシーンはここかなぁとか、このセリフかなぁとか想像していると思うんです。でもオリジナルのシーンが初出! 受け入れてもらえるだろうかという緊張感はありましたね。

ーーご自身と茨の似ている点、異なる点はありますか。

橋本:異なる点の方が多いかなと。はっきり物事を言うところや、自分の意思を貫く姿勢は特にすごいなと思います。高校生で自分の軸がもう出来上がっているなと。

谷水:そう、高校生なんだよね。茨も凪砂さんも!

橋本:自分のやりたいことや向かう先に対して、なりふり構わず突き進んでいきますよね。嫌われてもいいし、最低野郎でいい、むしろそっちの方が都合がいい。そう思えるくらい割り切って生きているのは感心しますね。共通する部分はあまり見当たらないけど……、でもちょっと頑固な部分があったりするところは似てるのかも。自分の信じたものに対しての頑固さは大人になってから発見しましたね。とにかく茨はメンタルが驚くくらい強い!

竹中:茨も凪砂も、高校生離れしたキャラクターだよね。人間としてすごく確立されてると思う。

谷水:自分たちが高校生の時は芸能活動もしていなかったし、もっと子供っぽかったと思います。そういう意味でも『Adam』はラスボス感があり、異次元な存在でもあり、立ちはだかる壁のような感じでもあります。『Trickstar』はリアルな高校生に近いような絡み方もたくさんありますね。

ーー『Adam』と比較すると、夢ノ咲学院の子たちはリアルな高校生っぽい描写が多いですよね。

竹中:そうですね……でもたまにいるけどね。

谷水:五奇人の方々とか。

松田:英智くんとかもそうかな。

松田 岳

松田 岳

竹中・谷水:大人だよね!

橋本:茨からすると弓弦もそっち側かな。裕太(伏見弓弦役 飯山裕太)が演じることによって余計そう思うのかもしれない。彼が演じる弓弦はすごく大人っぽくて落ち着いて物事を見る人です。圧も強いし説得力もあって、「うわっ、負ける!」って思わせてくれる。裕太がやることによって、より弓弦の良さが出てる感じがありますね。

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