『新テニミュ』、やっぱり大人も青春しています!~ミュージカル『新テニスの王子様』Revolution Live 2022 村上幸平、和泉宗兵、進藤 学、岸 祐二インタビュー
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ーーではこれまでの2作で体感した『テニミュ』の世界はいかがでしたか?
和泉:「『テニミュ』を観ると元気が出る」ってみなさんおっしゃるじゃないですか。それが劇場に入って「こういうことなんだ」って実感できました。お客様が舞台を観て元気になった姿を見て、僕らもまた元気をもらえる。『新テニミュ』の初演はまさにコロナ禍の一番最初の厳しい時期でお客様の入りもどうだろうって不安もあったんですけど、開場し、楽屋のモニターでたくさんのお客様が座席に座る様子が見えたときに、ものすごく感動したんですよ。本番が始まってからも客席でみなさんがものすごく喜んでくれてるなっていう空気もわかりましたし、1幕が終わって休憩に入った瞬間、声を出しちゃいけない中でも静かに抑えきれないざわめきがものすごくて、みんなが興奮して心がわーってなってるその盛り上がりがね、やはりモニター越しに感じられた。あれに、ものすごい感動してしまって。カーテンコールで歌ったりしてるときなんかもお客さんが手拍子をしながらとてもキラキラしてて……いわゆるカーテンコールで拍手をいただくっていうことだけじゃない“なにか”、僕らと客席との間に生まれるグルーヴ感、そこだけにしかないお互いのエネルギーみたいなのをすっごい感じましたね。それが本当に他の舞台ともちょっと違う感覚で、「ああこれが『テニミュ』か」って。
和泉宗兵
ーーわかります。不思議となにか清々しいモノが吹き抜けるんですよね。
進藤:役者同士のことで言うと、他の現場と改めて違うなと感じたのは袖の空気感というか……本番中のね。やっぱり大人たちが集まる現場ってもっとドライで、それこそ自分の出番が終わったら次の出番まで楽屋に戻っていたりそれぞれがそれぞれのルーティンで自分の時間を過ごすのが普通ですけど、ここはそうじゃない。自分がハケても結構熱い眼差しで仲間のことをずーっと袖から見守っているようなとても暖かな空気感があったりして。そういうのを体感すると、「懐かしいな」「こういうこと昔してたな、自分も」みたいな気持ちが蘇りましたね。
和泉:忘れてしまってた?
進藤:そう! いつの間にか……失くしてはいないけれど、どこかに置いてきて忘れてしまっていたような、かけがえのない大切なものをまた取り戻すことができた感覚。そういう意味では、確かに自分は大切なものを失いかけていたんでしょうね。それをまた取り戻しました。みんなが本当に仲間として一緒に成長しようという気持ちのあるカンパニー、チームとしてのああいう気持ち、すごくいいなと思った。
ーー年齢を超えて同じマインドになれた。素敵です。
進藤:そうですよね。
和泉:岸さんの出番のときなんかもうすごかったです、袖が。みんな観に行ってて。
岸:ほんと? 僕は覚えてないけど。
岸 祐二
和泉:観てましたよ。みんな。
岸:そうか。観てくれてたなら嬉しいね。やっぱり僕はミュージカル俳優としてここまでやってきたことを『新テニミュ』に渡すというか、僕の存在が作品のクオリティーを上げられるとするならば、そこを伝えるために入れてもらったんだろうなと思うので……出演者はもちろん、お客様にそれを伝えなきゃっていうことがまず最初のテーマでしたよ。