戸次重幸・益岡徹が役者の限界に挑戦している、舞台『A・NUMBER』が開幕 舞台写真&出演者コメント公開

ニュース
舞台
2022.10.7
舞台『A・NUMBER』舞台写真  (C)岡 千里

舞台『A・NUMBER』舞台写真  (C)岡 千里

画像を全て表示(3件)


2022年10月7日(金)東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA にて、演出・上村聡史、出演・戸次重幸、益岡徹による舞台『A・NUMBER』(ア・ナンバー)が開幕し、出演者コメント&舞台写真が到着した。

本作は、イギリスの劇作家キャリル・チャーチルが手掛け、2002年にロンドン・ロイヤルコート・シアターで初演された話題作。マイケル・ガンボン、ダニエル・クレイグ、サム・シェパードら、数々の名優が演じ、2022年にローレンス・オリヴィエ賞のリバイバル部門にノミネートされるなど、初演から20年経ったいまも注目を浴び続けている。

 (C)岡 千里

 (C)岡 千里

クローン技術が進み、人間のクローンをつくることは技術的には可能ながら、法的にはグレーゾーンにあたるという近未来を舞台に、自分がクローンであることを知った息子を戸次重幸が、亡くなった実の息子を取り戻したくて医療機関に息子のクローンをつくり出してもらったという父を益岡徹が演じる。医療機関が勝手につくった複数のクローンがいるという現実や、自分がクローンであることに葛藤する息子、何かを隠している様子の父、さらに実の息子は生きていた――。同じ遺伝子を持ちながらも異なる環境で育ち、雰囲気や考え方が全く違う3人の息子たちと父との会話を通じて、親子という関係、自らの存在や価値と改めて向き合うような作品となってる。

 (C)岡 千里

 (C)岡 千里

〈私は誰なのか。不条理なものと未来的なもの、普段、親しんでいるものが、突然、砕けちる時、人は何を思うのか〉――人間の尊厳と価値観を鋭く描きだし、約70分のなかに濃密な時間が流れる本作を体感してみてはいかがだろうか。

本公演は、10月16日(日)まで同所で上演。その後、名古屋、仙台、札幌、兵庫でも行われる。さらに、10月14日(金)18:00にライブ配信の実施も決定した。

【あらすじ】
クローン技術が進み、人間のクローンをつくることは技術的には可能になったが、法的にはグレーゾーンにあたる、そんな近未来。ある日、自分がクローンであることに気づいた35歳のバーナード(B2)は、父・ソルターに自分をつくった理由を問いかける。ソルターは、亡くなった実の息子を取り戻したくて医療機関に息子のクローンをつくりだしてもらったと言うが、実は医療機関ではソルターには秘密で、ひとりではなく複数のクローンをつくっていたらしい。しかも、実の息子バーナード(B1)は生きていた。


戸次重幸 コメント

私が演じる3人の息子たちは、遺伝子が同じでも性格が違って、益岡さん演じる父親とそれぞれが異なる親子関係になっています。僕自身、ある息子を演じているときに、父親だと思って接しているからこそ、声が大きくなるし、涙も出る。そういった部分がこの作品の魅力だと思います。益岡さん以外の人がソルターを演じることが想像できないぐらい、2人で一緒になって1シーン1シーンを作ってきた自信と自負があります。あと、膨大なセリフ量、かつ難解な芝居である『A・NUMBER』で、48歳の戸次重幸と66歳の益岡徹さんが役者の限界に挑戦していることも見どころかもしれません。お客様にとっても少し難しい内容かもしれませんが、何とか都合をつけて2回以上観て頂きたいです(笑)。それだけの価値がありますし、噛めば噛むほど味の出る、見れば見るほど理解が深まる作品になっています。紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA は客席と舞台の距離も近いので、舞台を肌で感じに来てください。

益岡徹 コメント

どんな舞台でも初日は独特な気持ちになるもので、わくわくとか、お客さんの前で初めて演じることへの“おののき”みたいなものは付き物だと思うんですけれども、登場人物が2人で、どのシーンも2人で構成されていることもあり、緊密かつ濃密な稽古期間でした。最初は、もっと深淵なところに劇のポジションがあると思っていたんですが、意外に身近な人間が起こしてしまうこと、例えば判断ミスや愚かなところ、すぐお金のことを考えてしまうとか、そういった面白さも徐々に感じています。会話劇ならではの動きではない感情のダイナミズムがある作品ですし、戸次さんが演じる3人の息子たちが全く違うところにも作劇的な面白さがあります。親や遺伝子は一緒でも環境やいろんなことが違うとこんなにも人間は変われる自由があるということも感じますし、仮に最新技術で作られたクローンであっても、人間の可能性、環境によって自分を変えられる、飛び越えることができるんだなっていう、そういった広くて大きい節理を感じる部分もある作品です。

公演情報

『A・NUMBER』
 
【作】キャリル・チャーチル
【翻訳】浦辺千鶴
【演出】上村聡史
【出演】戸次重幸、益岡徹
 
■東京公演
【日程】2022年10月7日(金)~16日(日)※全16ステージ(予定)
【会場】紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
 
【東京公演主催】サンライズプロモーション東京
【問い合わせ】サンライズプロモーション東京:0570-00-3337(平日 12:00~15:00)
【料金】全席指定:7,500円(税込)/U25 :3,500円(税込)
 
■名古屋公演
【日程】2022年10月21日(金)
【会場】青少年文化センター(アートピア)
【名古屋公演主催】メ~テレ/サンライズプロモーション東京
【問い合わせ】サンライズプロモーション東京:0570-00-3337(平日 12:00~15:00)
料金】全席指定:7,500円(税込)※未就学児入場不可
 
■仙台公演
【日程】2022年10月23日(日)
【会場】電力ホール
【仙台公演主催】仙台放送/サンライズプロモーション東京/キョードー東北
【問い合わせ】キョードー東北 022-217-7788(平日 13:00~16:00/土曜日 10:00~12:00)
料金】全席指定:7,500円(税込)/U25 :5,500円(税込)※未就学児入場不可
 
■札幌公演
【日程】2022年10月26日(水)
【会場】共済ホール
【札幌公演主催】サンライズプロモーション東京/道新文化事業社
【問い合わせ】道新プレイガイド 0570-00-3871(10:00~17:00 日曜定休)
料金】全席指定:8,000円(税込)/U25 :3,500円(税込)※未就学児入場不可
 
■兵庫公演
【日程】2022年10月29日(土)
【会場】兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【問い合わせ】芸術文化センターオフィス 0798-68-0255(10:00~17:00 月曜休み※祝日の場合翌日)
料金】A席:5,000円(税込)/B席:3,000円(税込)※未就学児入場不可
 
■ライブ配信
リアルタイム配信日:10月14日(金)18:00 公演
アーカイブ配信:10月14日(金)22:15~16日(日)23:59
※配信開始時間は変更となる場合がございます。
料金:3,000円(税込)
 
【公式サイト】https://anumber2022.srptokyo.com/
【Twitter】@anumber2022
【企画制作】サンライズプロモーション東京
シェア / 保存先を選択