圧倒的グルーヴでフロアを沸かす5人組アイドル・フィロソフィーのダンス、人気アニメエンディング主題歌となった新体制初のシングルリリースで勢いにのる今に迫る
フィロソフィーのダンス
FUNK・SOUL・DISCOのグルーヴに、歌詞には哲学のエッセンス、そしてコミカルで個性的なダンスを武器に活動する、五人組アイドル"フィロソフィーのダンス"。昨年メンバー自身が審査員となった新メンバーオーディションを経て、木葭のの、香山ななこの2名が加入。5月31日には新体制二作目の音源作品となる6thシングル「シュークリーム・ファンク」をリリース。本作品は2023年4月クールTVアニメ『マッシュル-MASHLE-』のエンディングテーマで、主人公マッシュの大好物であるシュークリームをモチーフにした至極のFUNKナンバーとなっている。新体制初のバンドセットワンマンツアー、シングルリリースと勢いに乗る彼女たちの今に迫ってみた。
――新体制初となるバンドセットでのツアー『Brand New Dance TOUR』を終えたばかりのフィロソフィーのダンス。ツアーでは、新曲「シュークリーム・ファンク」も初披露しました。ライブ映えする、バリバリのダンスナンバーですが、ライブで歌っての感想はいかがでしたか?
奥津マリリ:「シュークリーム・ファンク」はまだライブで数回しか披露していないにも関わらず、場を温めてくれる力があるというか、誰もが踊り出しちゃったくなっちゃう曲に仕上がっていますし。ダンスも見どころがたくさんあって、一緒に踊れるところもあるんです。今回のツアーでも、すごく大事な曲になっていました。
――シングル収録のインストver.を聴いても、めちゃくちゃカッコ良くて。バンドセットによく映える曲だと思いました。
奥津:はい。すごいファンクでカッコいい曲になってて。オケだけ聴いたら、「シュークリームが好き」ってことを歌ってる曲だとは思わないですよね?(笑)
日向ハル:音源で聴いても最高ですけど、ライブで聴くともっと最高ですよ! ライブでやってみて改めて、「ライブにこんな映えるんだ!」って気付いて、毎回すごく楽しいです。振り付けは今回、えりなっちさんに初めてお願いしたんですけど、今までの振り付けとはだいぶ違って。私たちらしいコミカルさも残しつつ、すごくキャッチーで、ダンスをやってない人でも振りコピしやすいところが多くて。シュークリームにちなんでクリームを作っていたり、間奏で全員が踊るダンスタイムがあったり、みなさんに楽しんでいただけたと思います。ダンスの構成も複雑で、ポジションチェンジが一番多い曲で。5人がずっとぐるぐる動いてるので、目が2つじゃ足りないくらい見応えがあると思います(笑)。
佐藤まりあ:あとスピード感のある曲なので結構、体力を消耗するし、汗の量も違うし、気合いが必要な1曲なんです(笑)。しかも、私たちのトレードマークである、ガニ股ダンスをサビでひたすらやってて。踊ってて大変ですけど、聴いて楽しい見て可愛い、いいとこ取りな1曲だなと思います。
木葭 のの
香山 ななこ
――木葭さんと香山さんは初のバンドセットツアーですが。ツアーを振り返っての感想はいかがですか?
木葭のの:私たちにとっては、初ステージの日比谷野音(22年11月)以来のバンドセットだったのですが。音源と生の違いっていうのをすごく感じました。パフォーマンスしていても、生の音がすごく楽しくて。ライブを観に来ていたお父さんも「やっぱ、バンドセットっていいな!」って言ってました(笑)。
――あはは。娘のステージングに関しては、なにかお褒めの言葉はありましたか?
木葭:えっと……でも、一番言ってたのが、「バンドいいな」でしたね(笑)。お父さんも昔ギターをやっていたので、「上手かったなぁ」って、ずっと言ってました。
――香山さんはいかがですか?
香山ななこ:バンドだと曲の雰囲気もだいぶ変わるし、盛り上がり度もかなり変わるし。後ろを向いた時、バンドメンバーと目が合うのも心強くて。「やっぱ、バンドセットって最高だな!」と思いました。
――プレッシャーは無かったですか?
香山:プレッシャーはあまりなくて、とにかく楽しい気持ちで挑むことができました。
奥津 マリリ
――5人になって半年が経ちますが、現在のフィロソフィーのダンスの状態はいかがですか?
奥津:いま、油乗ってますよぉ(笑)。この半年の期間で、新体制お披露目ワンマンとか、リリースイベントとかを経験して、5人でのライブ力が上がったし。5人で出来ることやワンマンライブでの武器も増えましたし。色んなことに挑戦しやすくなったから。今回のツアーで、フィロソフィーのダンス第2章の土台が出来たみたいな感覚があって。ここから、どんどんどんどん成長していく為の土台が出来たと思うので。いまが一番面白い時だと思います。
――具体的にはどうなんですかね? 新メンバーの2人も個性が出せるようになってきたのか、5人での結束力がより強固になったのか?
日向:5人で、ひとつのスタートラインに立てたという感覚が強かったですね。いままではやっぱり新メンバーに教えることもたくさんあったし、「大丈夫かな? 出来るかな?」って心配しながらリハーサルを見ていたり。「2人の魅力を活かすためにどうしたらいいか?」って話し合いもしていたり、育てる期間の半年だったと思うんですけど。リリイベとか、ライブとかで場数を踏んで。今回のツアーを3ヵ所やって、ぐんぐんと階段を駆け上がっていってくれて。東京公演のファイナルで5人がやっと横並びになって、スタート地点に立てたなっていう感覚になれたので。この夏も勢いを落とさず、第2章の一番強い状態でフェスとかに戦いに行きたいなと思ってます。フィロソフィーのダンスを知って下さってる人たちには、ツアーで第2章の強さを見せれたと思うので。今度は外に対してのアプローチの部分で、まだ色々探していける余白がたくさんあると思うし。自分にしか出来ないこと、特技やキャラを新メンちゃんにも存分に出してもらって。どんどん新しいお客さんを引っ張ってきたいです。
――YouTubeに公開されているオーディションの映像と見比べた時、2人とも顔つきだけ見てもすごく凛々しくなったし、たくましくなりましたよね?
佐藤:そうなんです。不安な様子が無くなってきて楽しんでくれるようになったし自由奔放でいてくれるので何が飛び出すのか分からない面白さもあって、すごく楽しいですよ。無茶ぶりしても、ちゃんと面白く返してくれるので、さすがだなと思ってます(笑)。
奥津:2人は日々着々と成長していくから、私たちもそれを見て「負けてらんない」みたいな気持ちにもなります。今回のツアーでも、ののとななこそれぞれのソロダンスのシーンがあったり、ののとななこ、まりあのコーラスの3人のシーンがあったり、“日向、奥津の歌の魅せどころ”みたいなシーンがあったり。ライブの構成として、1人ずつにしっかりフォーカスが当たる場面があったので。2人のことを心配してる場合じゃなくて、自分がちゃんとやらなきゃいけないってところで、改めて責任感も出たし。2人が日々、驚きと新鮮さを与えてくれてたので。辛いという気持ちは全然なくて、楽しいの方が強かったんです。
――木葭さんは加入して半年、自身の変化やグループとしての成長をどう感じていますか?
木葭:私は結構、なんでも不安に感じちゃうタイプで。楽しいより、最初の頃は目の前のことを必死にやってたり、「ちゃんと出来てるかな?」って不安とか焦りの方が大きかったんですが。今回のツアーは、リハーサルとかもやっぱりみんなすごい面白いし、楽しいし。このメンバーが、自分のネガティブさもとっぱらってくれて、本当に楽しみながら頑張ることができて。自分の中でまた一歩前に進めたなと思えて、すごく嬉しいんです。
――自分の性格的なところも、ちょっと変わってきたなって思う?
木葭:思います。もともとネガティブな性格なんですけど。今までは無駄にネガティブだったというか。「そこまで気にしなくていいんじゃない?」っていう、あまりよくないネガティブさだったかなと気づきました。そういう良くないところを結構、とっぱらうことが出来て。
日向 ハル
佐藤 まりあ
――「あれは無駄なネガティブだった」って振り返れるところが、まず成長ですよね。無駄ティブね。
日向:あはは、いいですね。辞書に足しておきましょう。
奥津:無駄な考え方ってことね(笑)。
木葭:ふふふ。ツアーファイナルのライブ配信の映像を見て思ったのが、「私、笑ってるじゃん」って事で。前は緊張してるのが自分で見ても分かったんですけど、最近は「笑顔増えたな」って思うことが多くて。メンバーのおかげで無駄ティブが捨てられて……。
日向:あはははは、上手い!(笑)
木葭:自信を少しずつ持てるようになってきたのが、表情にも繋がっているんだなと思いました。
――素晴らしいです。香山さんは半年での変化、いかがですか?
香山:私はずっとアイドルになりたかったし、アイドルじゃない人生をあんまり楽しめていなくて。こうして夢が叶って、アイドルとして活動して、心から楽しく生活出来るようになって。ライブすることも楽しいし、歌って踊って生活できることが本当に嬉しくて。アイドルになれて良かったなって思います。
――2人の話を聞いてると、すごく真面目さが伝わって来ますが。フィロソフィーのダンスってどちらかというと、ファニーなグループじゃないですか?(笑)そこのハードルは無かったですか?
香山:面白いグループだから、楽屋でもすごい楽しいし、ずっと笑ってて。それが「うるさっ!」とかはならないです(笑)。
日向:ちなみに楽屋で一番よく喋ってるのは、ななこなんです! 実は内に秘めてる部分はファニーです。
奥津:そう、ちゃんと血を受け継いでる(笑)。
木葭:私は上手く出来ないことがあっても、それを責めたりするんじゃなくて。愛を持って指導してくれるので、すごく頑張れてます。
日向:伝わってて良かったです。頼りにしてます!