『新春浅草歌舞伎2023』より『連獅子』と『絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場』を衛星劇場にてテレビ初放送
CS放送「衛星劇場」では、毎日平日午後4時から歌舞伎を放送している。今回、8月は『新春浅草歌舞伎2023』より『連獅子』(2023年1月)と、『絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場』(2021年4月)をテレビ初放送することがわかった。そのほか、『男女道成寺』も放送する。
『連獅子』
『新春浅草歌舞伎2023』『連獅子』 /(C)松竹株式会社
河竹黙阿弥作の能の『石橋』をもとにした松羽目物で、厳しくも温かい親獅子と必死についていくけなげな仔獅子を舞で演じる。前半は狂言師の右近と左近が石橋の景色を連れ舞で表現した後、霊獣の獅子が我が子をわざと谷底へ突き落とし、這い上がってきた子だけを育てるという故事を見せ、後半は親獅子と仔獅子の精が現れ、牡丹の花に戯れながら豪快な毛振りで舞い納める。狂言師右近後に親獅子の精に松也、狂言師左近後に仔獅子の精に「莟玉」の名前では初お目見得の中村莟玉が勤めた、2023年新春を寿ぐに相応しい狂言をテレビ初放送でおくる。
『男女道成寺』
『新春浅草歌舞伎2023』『男女道成寺』 /(C)松竹株式会社
桜が満開の道成寺に舞を奉納しにやってきた花子と桜子の二人の白拍子が同じ金の烏帽子を被り二人で厳かに舞う件が眼目だが、桜子はふとした仕草から途中でなんと男だと見破られてしまう。男とばれてしまってからの巳之助が演じる桜子実は狂言師左近は身も改め軽妙に踊り、新悟の花子も恋する女心を踊りで見せる。次第に二人の形相が変わり本性を表していく…。満開の桜のなか、男女の踊り比べ、そして長唄と常磐津の掛け合いなど音曲も華やかな歌舞伎舞踊を楽しもう。
『絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場』
『絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場』 /(C)松竹株式会社
主君小田春永を本能寺で討ち果たした武智光秀。しかし息子の謀反を快く思わない母皐月が尼ヶ崎の庵室へ籠ると、そこへ光秀の妻操が、息子十次郎、その許嫁の初菊を伴って訪れます。一方、宿敵久吉を追って庵室に現れた光秀は、久吉が潜んでいると思われる一間に竹槍を繰り出すが…。
『絵本太功記』は織田信長を討った明智光秀の「本能寺の変」を素材に描かれた時代物の傑作であり、光秀が最期を遂げるまでの13日間を一日一段という形で構成している。「尼ケ崎閑居の場」は原作の十段目に当たり、光秀とその家族に焦点を当てた戦乱に生きる親子の情愛と悲壮感が胸を打つ人気の場面。芝翫の武智光秀、菊之助の武智十次郎、梅枝の初菊、彌十郎の佐藤正清、扇雀の真柴久吉、東蔵の皐月、魁春の操という顔合わせの2021年4月歌舞伎座の舞台をテレビ初放送する。
放送情報
放送局:衛星劇場
出演:尾上松也、中村莟玉、中村種之助、中村歌昇
放送局:衛星劇場
出演:坂東巳之助、坂東新悟
放送日:2023年8月2日(水)午後4:45~/10日(木)午後4:00~ 他
放送局:衛星劇場
出演:中村芝翫、尾上菊之助、中村梅枝、坂東彌十郎、中村扇雀、中村東蔵、中村魁春
衛星劇場では、平日夕方4時から歌舞伎を毎日放送中