Aぇ! group正門良規が2年ぶり舞台主演 古川琴音、田中亨、浅利陽介ら出演で『Touching the Void』が日本初演
2024年10月8日(火)~11月4日(月祝)まで東京・PARCO 劇場、11月10日(日)~17日(日)まで京都・京都劇場にて、パルコ・プロデュース2024『Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド ~虚空に触れて~』が上演されることが決定した。
本作は、主人公である登山家、ジョー・シンプソン本人が1988年に執筆した小説『Touching the Void』(邦題「死のクレバス」)をもとにスコットランドの劇作家・演出家であるデイヴィッド・グレッグが脚色し、2018年に舞台化された傑作。小説『Touching the Void』は、サイモン・イェーツとともに、ペルーのアンデス山脈にある標高約6,400mのシウラ・グランデ山に登頂した際に、実際に起こった壮絶な遭難事故の回想録で、ジョーがいかに困難を乗り越えて生還を果たしたかを描いたこの本は、登山家たちの間だけでなく多くの人々の心に響きベストセラーとなり、15年後の2003年には映画化(邦題『運命を分けたザイル』)、同年の英国アカデミー賞で最優秀英国作品賞を受賞している。
舞台版は、イギリスのブリストル・オールド・ヴィックシアターにて、当時芸術監督を務めていたトム・モリスによる演出で初演。たちまち人気を博し、連日はソールドアウト、新聞各紙でも大絶賛された。雪山をデフォルメしたシンプルな舞台セットにも関わらず、観客は座席に居ながらにして吹雪や寒さを想起させられ、2人の登山家の痛みや苦悩を追体験することになる。今回は日本人キャストによる日本語上演で初演。トム自身が来日し、オリジナル版の演出で日本人キャストとのクリエーションが実現する。
主人公、ジョー・シンプソンを演じるのは、今年念願のCDデビューを果たしたAぇ! groupの正門良規。デビュー後初、2年ぶりの舞台主演となる。また、2022年の『ヴィンセント・イン・ブリクストン』で海外戯曲は経験済みだが、海外演出家とのタッグは今回が初めて。さらに、ジョーの姉セーラを演じるのは、独特の存在感と定評のある演技力で出演作が絶えない今最も注目を集める若手女優の一人である古川琴音。ジョーと共にシウラ・グランデに挑んだサイモンを演じるのは、連続テレビ小説『スカーレット』への出演で脚光を浴び、昨今日本を代表する演出家作品への出演も多く、破竹の勢いで活躍中の田中亨。そして、ジョーとサイモンのテント番として二人の帰りを待つリチャードを演じるのは、幼少期より数々の作品に出演し個性派俳優として印象を残す浅利陽介が演じる。
あらすじ
私が知りたいのは、あんたらが行った理由。
山の崖なんかに登るようになったそもそもの理由。
それが分からない。なんでなの?
「ジョー(正門良規)が死んだ」と聞かされた姉のセーラ(古川琴音)は、ジョーの死を悼み、サイモン(田中亨)やリチャード(浅利陽介)、彼の登山仲間たちとパプに集っている。
1985 年ペルーのアンデス山脈の難関、標高約6,400m のシウラ・グランデ。若きイギリス人登山家のジョーとサイモンのペアは、ほぼ垂直にそびえ立つ西壁の登頂を前人未踏のルートで成功させた。ところが、下山途中で骨折したジョーは氷の崖から落ち、宙吊りになってしまう。ジョーはロープを登ることもできず、サイモンは彼を引き戻すこともできない。このままでは2人とも死んでしまう。快挙を成し遂げた彼らを待ち受けていたのは、大自然との対峙、そしてすさまじい葛藤と苦難だった……。
>(NEXT)キャストコメント