『竹取物語』で「六甲おろし」を大合唱ーー丘みどりのデビュー20周年記念した新歌舞伎座初座長公演が開幕、オフィシャルレポート到着
撮影=髙村直希
丘みどりの初座長公演『新歌舞伎座初座長 デビュー20周年記念 丘みどり 特別公演』が、3月21日(金)に大阪・新歌舞伎座にて開幕した。オフィシャルレポートが到着したので紹介する。
第一部は舞台「輝く月の姫君」。『竹取物語』をベースとし、丘みどりが演じる光る竹から生まれた主人公かぐや姫と今野浩喜演じる帝との恋模様と別離の哀しみを描いた内容。
撮影=髙村直希
しかし今回の『竹取物語』は一味も二味も違う。ポップかつコメディーな要素で構成された本作は、ほぼすべて関西弁・モダンなセリフ回し・劇中でキャッチボールなど、古典小説を大胆にアレンジした内容となっている。
撮影=髙村直希
丘が大ファンだと公言する阪神タイガースの話題とパロディネタが随所に散りばめられ、なんと劇中歌として「六甲おろし」を大合唱。いまだかつて『竹取物語』で阪神・近本選手の名前がセリフに入ったことがあるだろうか。前代未聞のコメディタッチなテイストで仕上げられた、笑って楽しめるエンターテイメントになっている。1月の三越劇場「おちか奮闘記」のシリアスな演技から、今回のコミカルな演技もこなし、女優・丘みどりとしての幅の広さを見せつけた。
撮影=髙村直希
第二部は「みどりのケセラセラ」で元気よく登場すると、デビューシングル「おけさ渡り鳥」、セカンドシングルの「日御碕灯台」を歌唱。民謡コーナーの「南部俵積み唄」はロック調のアレンジを加え熱唱。シルバーの洋服に着替えると「六本木心中」、「ダンシング・ヒーロー」をカバー。丘は「今回お稽古期間が短く、振り付けを覚えるのが間に合うか心配でしたが無事踊れました……!」とコメント。激しく力強い歌唱とダンスで、客席は熱気に包まれた。
撮影=髙村直希
また、ソロコンサート『演魅』シリーズで毎度話題となっている幽玄組曲の新作を当公演で披露。今回のテーマは「月影の姫君」。第一部と同じ「かぐや姫」が題材だが笑顔溢れる第一部とは大きく趣向を変え、かぐや姫と帝の別離の哀しみを「帰れない者たちへ」、「紅い糸」、「飢餓海峡」の3曲と迫真の演技で見事に表現し観客を劇中の世界観に惹き込んだ。
終盤には20周年記念アルバム『JOURNEY』のリード曲でDJ KOO氏とコラボした「トリドリ夢見鳥 feat. DJ KOO」、20周年記念シングルとして2月にリリースした「夜香蘭」を歌唱。丘は「20周年という記念すべき年に新歌舞伎座で座長公演をさせていただき、今日初日にお集まりいただき誠にありがとうございました。デビューして10年は大変なことも多く歌手の道を諦めかけたこともありますが、今となってはあのとき悔しい想いを沢山したからこそ、今ステージに立つ喜びを感じることができると実感しております。この先も30周年40周年……命ある限り歌い続けていきますので皆様も元気で、長生きをして、応援よろしくお願いします!」と力強くコメント。
撮影=髙村直希
そしてラストソングには「何度でも生まれ変わることができる、という想いを込めて作っていただいた」という「Rebirth」を涙ながらに熱唱。大盛況の中、初座長公演初日は幕を閉じた。
歌手としてデビューし20周年。今年は女優としての活動にも力を入れる丘みどり。挑戦を続ける彼女からますます目が離せない。
『新歌舞伎座初座長 デビュー20周年記念 丘みどり 特別公演』は3月31日(月)まで、大阪・新歌舞伎座で上演。は3月23日(日)18:00までイープラスにて販売中。