多くの家族が笑顔を見せる、人気シリーズ『ソニー音楽財団 Concert for KIDS』豊洲公演のレポートが公開
『ソニー音楽財団 Concert for KIDS ~そらくんといっしょ!~』豊洲公演より
2025年11月26日(水)豊洲シビックセンターホールにて、『ソニー音楽財団 Concert for KIDS ~そらくんといっしょ!~』豊洲公演が開催された。この度、公演レポートが届いたので紹介する。
未就学のお子さまとご家族がクラシック音楽を気軽に楽しめる人気シリーズ『ソニー音楽財団 Concert for KIDS』。そのConcert for KIDSに、よりエンターテインメント性を加えて2025年より始動した新シリーズ「そらくんといっしょ!」が、東京都江東区で開催されました。その様子をお届けします。
『ソニー音楽財団 Concert for KIDS ~そらくんといっしょ!』は、0才の小さなお子さまから入場できる約50分のコンサート。物語仕立てで進行し、愛らしく不思議な魅力を持つキャラクター“そらくん”、たくみお兄さんことテノールの鳥尾匠海さん、ピア兄こと新井瑛久さん、さらにゲストの楽器奏者が登場します。今回のゲストは、テレビをはじめ各メディアで注目を集めるフルート奏者の多久潤一朗さん!
コンサートはお子さまが参加しやすい午前11時にスタート。小さなお子さまたちの不安が少しでもなくなるよう明るめに保たれた会場にまず登場したのはピア兄。ショパンのかわいらしい小品、『小犬のワルツ』が演奏されました。開演前はにぎやかだった会場も、演奏が始まると自然と静まり、お子さまたちがステージに集中していきます。年齢を問わず、音楽を介してステージと客席がつながる、とても素敵な瞬間です。
続いて、客席からサッカーのユニフォーム姿のたくみお兄さんがサプライズ登場!ドニゼッティの『私は家をつくりたい』を客席内で歌いながらステージに向かいます。目の前で歌うテノール歌手の迫力に大人も子どももビックリした様子でした。
その後、ぴあ兄のおともだちとして、“そらくん”がステージに登場します。たくみお兄さんが「みんな、名前知っている?」と問いかけると、客席からは元気いっぱいの「そらくん!」の声。名前を呼ばれて“そらくん”も嬉しそうにぴょこぴょこ飛び跳ねて応えてくれます。
そらくんと一緒にピア兄の演奏を楽しんだ後は、ピア兄から「今日は特別にステージで、楽器の近くで見たり聴いたりしていいよ!」とのスペシャルなアナウンス。歌だけでなく、ピアノも間近で体験できる貴重な時間の始まりです。近くで見るとより大きく感じるピアノの説明をしてくれるのは、ピア兄のおじいちゃん、ピアノ博士のピアじいです。
鍵盤やペダルなど、ピアノの仕組みをユーモアを交えて紹介した後、ピアじいはショパンの『革命のエチュード』を披露。お子さまたちは目を輝かせながら、その迫力ある演奏を楽しんでいました。
ステージから一旦客席に戻ると、たくみお兄さんが再び客席に登場。『赤とんぼ』をしっとりと歌い上げます。世界には素敵な歌が数多くありますが、日本にも美しい作品がたくさんある——親子でそんなことを改めて感じられるのも、このシリーズならではの魅力です。
コンサートが進み、お子さまが飽きる暇もない頃、会場のどこからか不思議な音が聴こえてきます。なんと、多久さんが「ちくわ」を演奏しながら登場。フルート奏者のはずなのに……と思いきや、「ちくわも立派なフルートの仲間です」と説明し、改めて「フルートお兄さん」と自己紹介。ちくわの伸びやかな美しい音色、そしてフルートとの共通点に、客席からは驚きの声が上がります。
ちゃんとした!? フルートの演奏をお届けした後、多久さんが持ち出したのは、コップや瓶、けん玉、スプーン、トイレのスッポンなど、およそ演奏会には似つかわしくないものたち…。なんとフルートお兄さんは「これは全部大事な“楽器”です!」と。
宣言通り全ての“楽器”を使用してハチャトゥリアン『剣の舞』を演奏。驚きと笑いが交錯しながらも、本格的で見事なパフォーマンスに会場は大盛り上がりでした。
信じられない! という方のために、多久潤一朗さんが実際にちくわやけん玉など、様々な楽器を演奏している動画が、YouTube「こどものためのクラシック」チャンネルにて公開されていますのでぜひご覧ください。
剣の舞」(ハチャトゥリヤン) <多久潤一朗&フェスティバル・スペシャル・アンサンブル> こども音楽フェスティバル 2025
あっという間にコンサートも終盤。最後は客席も一緒にみんなで『鬼のパンツ』を大合唱。コール&レスポンスで会場のボルテージは一気に最高潮に。
大団円を迎え、約50分間のコンサートは終演。「楽しかった!」という声があちこちから聞こえ、皆さんの満ち足りた表情が、コンサートの充実ぶりを物語っていました。
ロビーでは、そらくんをはじめ出演者一同との記念撮影も実施され、嬉しいサプライズに多くのご家族が笑顔を見せていました。
「たくみお兄さんがかっこよかった!」「ピアノを近くで見られて嬉しかった!」「ちくわの演奏にびっくりした!」「そらくんがかわいかった」など、お子さまからの感想が次々と寄せられました。大人の方からも「思った以上に本格的な演奏が楽しめて、良い時間でした」との声が聞かれました。
photo:上野隆文
公演情報
会場:永守重信市民会館(京都府向日市)
主催:京都府、Music Fusion in Kyoto音楽祭実行委員会
共催:向日市
企画制作:公益財団法人ソニー音楽財団
公演情報
会場:豊洲シビックセンターホール(東京都江東区)
出演:鳥尾匠海(テノール)、新井瑛久(ピアノ)、多久潤一朗(フルート)、そらくん
主催:公益財団法人ソニー音楽財団