横山だいすけ「親子でもお一人様でも楽しい時間を過ごしてほしい」 スタクラ 2026 in 横浜「横山だいすけ 届け!うたごえ!」の魅力とは?

レポート
クラシック
2026.5.15
横山だいすけ 撮影:荒川潤

横山だいすけ 撮影:荒川潤

画像を全て表示(7件)

横浜赤レンガ倉庫に特設の野外ステージを設けて始まった『STAND UP! CLASSIC FESTIVAL(通称:スタクラ)』。コロナ禍などの影響を受けながら、場所や形態を変えて受け継がれてきたスタクラは、2025年10月に2年ぶりに会場を横浜みなとみらいホールに移して復活。そして、今年も2026年8月1日(土)・2日(日)、再び横浜みなとみらいホールで開催が決定した。

この度、SPICE編集部は8月2日に「横山だいすけ 届け!うたごえ!」のコンサートに出演する横山だいすけに単独インタビュー。コンサートの見どころや、日頃の子育てで感じていることなどをたっぷり聞いた。

試行錯誤で向き合う、父としての顔

ーー横山さんも現在5歳のお子様を子育てされています。

はい、今5歳の娘を育てています。子育てというものは、本当に正解が分からないと言いますか、本当に毎日毎日手探り状態です。よく「だいすけお兄さんのお子さんはいいですね、毎日歌声が聞けて」みたいに言われることがあるんですが、もちろん歌はたくさん歌いますけども、やはり歌のお兄さんとして、エンターテイナーとして子どもたちにどう楽しい時間を提供できるか、楽しい思い出をたくさん作れるかというのと、毎日一緒にいて、健やかに育ってほしいと願いながら責任を持って子育てをしていくのは、全然違いますよ。

言葉を喋るまでは娘が宇宙人のように感じたときもあったし、本当にこれでいいのかと悩んだときもあったし、今子育てをしている皆さんと同じように、悩んで悩んで、試行錯誤を重ねて、なんとか毎日を過ごしている感じです。

ーー娘さんが生まれたときはまさにコロナ禍でしたね。エンターテイナーとしても辛い時期でしたし、子育てする際も苦労があったのではないでしょうか。

そうですね。出産に立ち会えるのか立ち会えないのかも、新型コロナウイルスの感染状況の変化と相まって、刻々と状況が変わる状況でしたね。それに、例えば同じ病院で生まれたお子さんのパパやママと接する機会もなかったですし、子育てする上での苦労はあったと思います。

また、一人のエンターテイナーとしても、感じることは多かったですね。子どもたちは授業で合唱ができなかったり、給食もみんなとおしゃべりせずに黙々と食べなくてはいけなかったり、“当たり前”にできていたことができなくなってしまった。コンサートが再開したとしても、声を出してはいけなかったし、初めてそういうコンサートに参加した子どもたちもどうしていいか戸惑っていました。

そういう経験をたくさんしたコロナ禍だったので、今の子どもたちにどういう風に音楽の楽しみ方を伝えられるのか。いちエンターテイナーとして、いち父親として、頑張らないといけないなと。娘も最初のうちはお友達を作るのに苦労したこともありましたが、こうして状況が変わってきた中で、少しでも多くの経験を届けてあげたいと思っているんです。今はスマートフォンでもテレビでもいろいろな情報を得ることができるし、娯楽にあふれていますけども、生でしか味わえない音の響き、いろいろな人と共有する喜びみたいなものは、子どものうちにたくさん経験してほしいんです。

僕自身、3歳の頃から歌が大好きでした。子どものときの経験があるから、大人になっても歌が好きなんですよ。子どもの頃の体験が大切なことなんだよ、と伝えていきたいですね。

合唱に捧げた少年時代が「だいすけお兄さん」の原点

ーー横山さんは3歳の頃から歌がお好きだったんですね。何かきっかけはあったのですか?

はい、大好きでした。きっかけは『青きドナウ』という1本の映画でした。ウィーン少年合唱団に主人公の男の子が入って、寮生活をしていく中で友達ができて、友達と一緒に歌っていって、活動していく中で困難にぶつかって、それを乗り越えていくという実写映画です。親によると、「自分は別に目が青くないし、髪は黄色ではないけど、この人たちと歌いたい!」と話していたらしいです。そう話していたことはあまり覚えていないんですが、映画の内容は記憶に残っていますし、その影響でどこでもいつでも歌っている少年でした。

そんなに歌が好きだったら、ということで、小学3年生のときに地域の合唱団に入りました。専門的に歌を学ぶというより、大きな声で元気に歌うことが一番の集団でしてね。そこから高校、大学まで合唱を続けていきまして、自分自身が歌うことが好きというところから、みんなで一緒に歌う、そして、聞いてくれる人に歌を通して元気を届けていく、聞いてくれる人と一緒に楽しむ。そういう風に音楽への向き合い方が成長の中で変わっていったような気がします。

ーー娘さんとも歌は歌いますか。

はい。まだ娘が幼い頃は僕が歌ってあげることの方が多かったですけど、最近は僕が歌の練習をしているのを横で聞いて、気がついたら歌を覚えていたり、一緒に歌ったりしています。歌の技術的にはまだ音程も定まっていない状態なんですが、歌っているときの表情を見ていると、歌うのが好きなんだろうなとは思います。子どもらしく元気に歌うときもあれば、「優しく歌ってごらん」と言うと彼女なりに真似して歌うときもあって、僕の言ったことを理解しながら歌っている姿も見られます。

ーー将来の夢は「歌のお姉さん」だったり……?

あはは、今はそうは言っていないですね。「歌のお兄さん」や「歌のお姉さん」という職業があることをまだあんまり分かっていないかもしれません(笑)。自分の父親が「歌を歌っている人」というのは理解しているようなんですが、「パパはお兄さんじゃないよ。パパはパパだよ、大人だよ」と言っていましたから(笑)。ちなみに、僕がコンサートに出演すると知ると「えー!私も行こうか?」といつでも出演の準備ができているようなコメントを言ってくれます。

アニメの影響もあって、「将来はアイドルになりたい」と言ったり、いろいろ興味が広がっているところですね。

お弁当作りから始まる怒濤の1日。「親」になって気付かされた客席の尊さ

ーー子育てされる中で大変だったことは何ですか?

いや、日々大変なことばかりですよ。むしろ、大変なことしかない(笑)。お弁当を1つ作るのにも、お弁当を作るだけではなくて、朝起こして、お弁当を作って、その間に洗濯をして、子どもの身支度を整えて、見送りをした後に、掃除機をかけて、部屋を片付けして、ああ、買い物に行かなくては……と1日があっという間に終わってしまいます。これを毎日毎日やり続けるのは本当に大変ですよ。

特に思うのは、歌のお兄さんをやっているときは、コンサートをやることって、ある意味“当たり前”に考えていたんです。僕らはプレーヤーとしてどうやって楽しい時間を届けるかだけを考えていたんですけど、親になってみると、お客さん側もそのを手にして、当日まで風邪を引かないでいることの大切さというか、を買って終わりではないんだということに気付かされましたね。いろいろと大変な思いをされた上で、会場に家族で来てくれるわけですよ。その瞬間はかけがえのない思い出になってほしいですし、楽しい時間を過ごしてほしいなとより一層感じるようになりました。

パパ・ママが1番に楽しむことが、こどもの感情を育む

ーー今回のコンサートの選曲のこだわりや聞きどころを教えてください。

僕はコンサートをやるときは、選曲も曲の順番もかなり話し合いをして作るタイプです。最初にテーマをいただいて、どういう風に時間を使っていくと、みんなにより楽しんでいけるのかを考えています。

今回は、みんなが慣れ親しんでいる童謡から入っていきます。横浜少年少女合唱団のみんなと一緒に歌わせてもらうので、合唱の楽しさや、声と声が合わさったときに広がっていく響きを感じてもらいたいですね。特に小さいお子さんは生で合唱を聞いたことがあまりないと思うので、声が合わさると、こんな美しい響きになるんだよと伝えたいです。それから「おかあさんといっしょ」のメドレー。僕は番組を卒業して10年目になって、OBなんですけれども、たくさんの歌を届けてきたので、今「おかあさんといっしょ」を見ている子どもたちが楽しめるような、一緒に笑い合えるような曲をラインナップに入れました。

後半に進むにつれて、親御さんにも「音楽っていいな」と感じてもらいたいなと思ったので、歌の力を感じてもらえるような楽曲も入れています。僕は歌のお兄さんを9年やって、今年は芸能活動20周年になるのですが、この20年間大切にしていること、たくさんの人に歌を届けていく中で感じていることは、親子でコンサートに来てもらったときに、親御さんがどれだけ楽しめるのかがすごく重要だということなんです。子どもは常に親を感じているし、親を見ている。なので、もちろん子どもが好きな曲が披露されたらそれはそれで楽しいんですけど、親御さんが楽しんでいる姿を見て、「ああ、これが楽しいんだ」と感情を育んでいくと思うんです。

だから、もしかしたら最初は「子どものために連れていってあげよう」というきっかけかもしれませんけど、足を運んでくださったからには、まず親御さんが1番に楽しんでいただきたいなと思っています。

ーー共演者の皆さんについてはいかがでしょうか?

ニュウニュウさんとTAIRIKさんは初めましてです。お二人の持つ音楽性が合わさったとき、どういう音が奏でられるのか。きっとこのメンバーでしか表現できないことがあると思うので、自分自身も楽しみたいなと思いますし、リハーサルを経て、お客様にどういう音楽を届けられるのか、すごく楽しみです。

0歳からのクラシックは「お互いさま」の空間で

ーー「0歳から入場可」というコンサート。なかなか珍しいと思います。「やはり子どもが泣いてしまったら……」と敬遠する親御さんもいらっしゃると思うのですが、その点、どう思われますか。

「0歳から入場可」ということで、僕個人としては、もう全然泣いてもいいし、声を出すことにあんまり過敏にならなくてもいいんじゃないかなと思っています。ザ・クラシックなコンサートではお控えくださいということもあると思いますが、0歳から入れるようなファミリーコンサートでは、それは当たり前にあることだと思います。どうしても泣き声が大きくなってしまうときは、お子様の気持ちを優先して、落ち着くまでロビーにいて、落ち着いたら戻ってくる、とかでも全然いいわけですから。「うちの子は……」と来場前からあまり決めすぎず、まずは来てみてほしいですね。

もちろん全部を聞いてもらいたい気持ちはありますが、1曲でも2曲でも、聞いてもらえたら。周りにはそういうファミリーの方がたくさんいると思うんですよ。仮にお子様が泣いてしまったとしても、「今はそういう時期よね」と周りが受け入れてくれるような空間づくりをしたいですし、僕も「大丈夫ですよ」と言ってあげたいなと思います。

ーー会場となるみなとみらいホールや、横浜への思い入れはありますか。

みなとみらいホールは昨年、横浜開港記念式典で横浜少年少女合唱団のみなさんと歌わせてもらいました。実は、そのお話をいただいたときに、今の子どもたちと声を重ねることで、彼らの思い出にもなるし、一緒に歌う歌声ですごく温かくなって、聞いてくれる人にも届くんじゃないかなと思って、僕から一緒にやりませんかと合唱団の皆さんにお声がけさせてもらったんですね。それですごく喜んでいただけたので、今回また同じ場所で、横浜少年少女合唱団と一緒に歌えるのはすごく嬉しいです。あの空間でしか味わえない、綺麗な響きがあるんですよ。本当に音がふわっと広がっていくのを感じられる、全国でも有数のホールだと思うので、僕も楽しみたいし、来てくれる皆さんにもその響きを味わってもらいたいですね。

横浜は、いろいろお出かけスポットがありますよね。個人的には横浜アンパンマンこどもミュージアムに娘と一緒によく行くんです。「アンパンマンの洋服を着ないと力が出ない……」と話すぐらいには、アンパンマンが好きな娘なので(笑)。他にも、山下公園や中華街、よこはまコスモワールド、横浜赤レンガ倉庫などお散歩するのが楽しい街ですよね。ぜひコンサートの前や後に、横浜の街を楽しんでいただきたいと思います。

ーー最後に来場を楽しみにしているお客様にメッセージをお願いします!

真夏のコンサートですが、皆さんが来てよかったと思える時間をお届けできるように、今から全力で準備しております。家族の思い出にしてほしいですし、あ、もちろん家族連れだけでなく、お一人様も大歓迎ですし、幅広い世代の皆さんが楽しめる、笑い合える空間であってほしいと思っています。一緒に笑って、楽しみましょう!お会いできることを楽しみにしています!

取材・文=五月女菜穂 写真=荒川潤

最新情報

TSUKEMENのリーダーでヴァイオリニストのTAIRIKさんの出演が決定!
 
TAIRIK たいりく

TAIRIK たいりく

TAIRIK(たいりく) プロフィール
ヴァイオリニスト/ヴィオリスト/作曲家。長野県出身。桐朋学園大学音楽学部、同大学院修了。
2008年12月にヴァイオリン&ピアノによる3人組インスト・ユニット「TSUKEMEN」を結成。
2010年3月にキングレコードよりメジャーデビュー。最新アルバム『HAPPYキッチン』など、リリースしたCDはクラシック・チャート1位を次々と獲得。
デビューから、日本国内にとどまらず、アメリカ、アジア、ヨーロッパなどで700本を超える舞台に立ち、50万人以上の観客を魅了。2015年ウィーン楽友協会「黄金の間大ホール」で行われたコンサートは、驚異のキャンセル待ち200席を記録。ヴァイオリンとヴィオラを持ち替え両方奏で、近年では古澤巌氏と弦楽四重奏団「品川カルテット」を結成。
ヴァイオリンとヴィオラのデュオでは、東京都交響楽団のコンサートマスターの水谷晃氏と「MIZUTANI×TAIRIK」を結成しており各地で演奏会を行っている。直近ではオーケストラ・アンサンブル金沢と共演、メディアでは、「徹子の部屋」「題名のない音楽会」「きょうの料理 栗原はるみのキッチン日和」など数多くのTV番組に出演。

 
公式サイト:http://tsukemen-music.com/

公演情報

イープラス presents スタクラ 2026 in 横浜 -STAND UP! CLASSIC-
横山だいすけ 届け!うたごえ!
 
“うたのおにいさん”としておなじみの横山だいすけさんと、みんなで歌おう!
「ぼよよん行進曲」など『おかあさんといっしょ』で歌われている人気曲や、心に響く話題の合唱曲まで、思わず一緒に歌いたくなる曲がもりだくさん!
横浜少年少女合唱団のさわやかな歌声とのコラボレーションも必聴です。
お客様も一緒にご参加いただけるコーナーも!0歳から入場OK!
 
日時:2026年8月2日(日)12時~(約70分)
場所:横浜みなとみらいホール
出演者:横山だいすけ、ニュウニュウ(ピアノ)、横浜少年少女合唱団
 
料金】
指定席:一般 5,000円 / 子ども(3歳~18歳) 2,500円
プレミアムシート:8,000円(特典付き:スタクラオリジナル・ランチトート、めじるしキーホルダー)
親子鑑賞席:一般 5,000円 / 子ども(3歳~18歳) 2,500円
 
※親子鑑賞席エリア:1階22~29列、1~12番、25~36番
※膝上鑑賞は3歳未満のお子様のみ、親子鑑賞席に限り可能です。3歳未満のお子様でもお席が必要な場合は親子鑑賞席子ども券をお買い求めください。
※指定席とプレミアムシートは、3歳未満のお子様はご遠慮ください。
 
シェア / 保存先を選択