松岡茉優と伊藤沙莉、若手二大実力派女優が松江哲明の問題ドラマで競演

松岡茉優（まつおかまゆ）主演のフェイクドキュメンタリードラマ『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』が、4月8日より毎週金曜深夜0時52分にテレビ東京、テレビ大阪ほかで放送される。

このドラマは、奇抜な言動も話題の漫画家・清野とおるが描いたコミック『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』（講談社/モーニング連載）を題材にした番組。日常生活の中で、他人にはなかなか理解できないけれど、本人は幸せになれるこだわりをもった人＝「おこだわり人（びと）」の姿が浮き彫りにされる。

本作でメガホンをとるのは、映画監督の松江哲明。『あんにょんキムチ』『セキ☆ララ』『童貞。をプロデュース』『あんにょん由美香』『ライブテープ』『フラッシュバックメモリーズ 3D』等の問題作でカルト的な人気を誇り、2015年は「東京ドラマアウォード2015」で演出賞（『山田孝之の東京都北区赤羽』）を受賞した。

その二人がタッグを組んだドラマに主演するのが、ドラマに映画にヴァラエティーにと幅広く活躍し、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの松岡茉優。才気溢れる彼女が本作で演じるのが、なんと「松岡茉優」本人の役。「台本は無視していい」とされ、筋書きすらない部分もある。フィクションとノンフィクションのはざまをたゆたう「松岡茉優」とは、どこまでが演じられた彼女なのか素の彼女なのか判然としないところがスリリングで面白いことになりそうだ。

ここに、もうひとりの重要な共演者が登場する。その名を伊藤沙莉（いとうさいり）という。彼女は、松岡の親友「伊藤沙莉」役を演じる。実生活でも松岡の親友である彼女は、かつて名子役と賞賛され、最近では平田オリザ原作『幕が上がる』の映画版・舞台版両方で高田梨奈役を演じて舞台ファンから熱い注目を集めた。その演技力は松岡にけっして引けをとらない。そんな当代きっての若手二大実力派女優の競演が見られるというだけで、このドラマは既に高い価値を放つ。

松岡・伊藤の二人はドラマの中で架空のヴァラエティー番組のMCとして「おこだわり人」を突撃取材してゆく。原作コミックの中でお馴染みのキャラクターが登場するが、コミックでは描かれなかったその後の知られざる真実まで明らかとなる。そんな「おこだわり人」と接したり、スタッフらの反応を見たりするうちに、「松岡」の心境に変化が生まれ、ドラマはコミックとは全く異なる完全オリジナルストーリーへ進んでゆく。

さらに毎回、何かを起こしそうな癖のあるゲストが次々と登場する。斎藤工、大倉士門、八嶋智人といった俳優陣に加え、小説家・戌井昭人、漫画家・大橋裕之、漫画家・左近洋一郎（ルノアール兄弟）、映画監督・古澤健、そしてコミックを描いた清野とおるも…。彼らの一部はコミックにも登場する「おこだわり人」。そんな「おこだわり人」に対して、“八方美人”の「松岡茉優」は、最初は持ち前の器用さで盛り立てようとする。一方「伊藤沙莉」は、自由奔放な発言で撮影現場の空気を悪くすらしてしまう。にもかかわらず番組スタッフや「おこだわり人」は「伊藤」の対応を絶賛する。迷いが生じ始める「松岡茉優」がたどり着くのは一体どこなのか。そこには予測不能の展開が待っている…？

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◆コメント

・松岡茉優
松江さんとは出会いから4年ほど経ちますが、ドキュメンタリーの監督さんなので、お仕事出来る機会は無いんだろうなと思っていました。今回フェイクドキュメンタリードラマという形でご一緒する事が叶い、嬉しさとともにテレビで私の何を流されてしまうんだろうかと恐々です。相棒・伊藤沙莉とともにみなさまの元へ新鮮に届くものを作れるよう頑張ります。

・伊藤沙莉
『山田孝之の東京都北区赤羽』がすごく好きだったので、今回同じ放送枠で『赤羽』のスタッフの方々と携わることができて本当に光栄です。再び茉優とお芝居ができることも心から嬉しいですし、もちろんその分期待や緊張もありますが、「松岡茉優と伊藤沙莉だからこそ」というものをお送りできたらいいなと思います。

・清野とおる
この度は『おこだわり』のドラマ化、おめでとうございます！ つーか、これ、僕の『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』が原作ってわけじゃないんですか？ 「題材にした」って何なんですか？ よくわかりませんけど、全幅の信頼を置く松江哲明監督が作ってくれるというので楽しみにしています。ただ、もし「おこだわり」に「おこたり」があった場合に関しましては、然るべき機関を通して然るべき大騒ぎをさせていただく所存ですので、よろしくお願いいたします。（最新刊『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!（2）』発売中）

・監督：松江哲明
「おこだわり」と向き合うと、小学生の頃を思い出す。「このまま目をつぶってあの壁まで行けたら僕の勝ち」と勝手に勝負を始めてしまう、あの感覚。「おこだわり人」とは生傷が絶えないバカ男子の時期を、今もひきずる大人のことなんだと思う。そんな彼らに松岡茉優と伊藤沙莉を投入し、カメラの前で何が生まれるのかを観察するのが『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』なのです。