中田英寿が日本工芸を世界に発信!『REVALUE NIPPON PROJECT展』

レポート
アート
2016.4.13
『REVALUE NIPPON PROJECT展』中田英寿

『REVALUE NIPPON PROJECT展』中田英寿

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元サッカー日本代表の中田英寿が、現在熱を込めているプロジェクトのひとつ。それが日本の伝統工芸を新たに再編集して普及する「REVALUE NIPPON PROJECT」だ。これまで毎年「陶磁器」「和紙」「竹」「型紙」「漆」といった素材をテーマにして生まれた斬新な作品が、パナソニック 汐留ミュージアムで一堂に会する展覧会が開催されている。そのプレス内覧会で中田が語った言葉を交えて『REVALUE NIPPON PROJECT展』をご紹介しよう。

キャプションも工夫され個性的な展覧会場内の様子

キャプションも工夫され個性的な展覧会場内の様子

なぜいま、日本工芸なのか

サッカーで世界に名を馳せた中田が、日本工芸へ目を向けたきっかけは、自然に湧きあがった思いだったという。

「引退後、世界を旅して聞かれることは、サッカーのことの次に日本のことでした。もっと自分自身日本を知るべきだと思い、47都道府県を巡ろうと思いました。」

彼が日本の旅を始めるにあたり「文化とは何か」ということを考えたとき、それは「日々の生活」が積み重なったものではないかと思い当たったとのこと。そこで、身近な食べ物(農業)、飲み物(酒)、そして使うもの(工芸)を作る人たちに会うことを旅の目的に決めたのだという。

「UFO鍋」植葉香澄、奈良美智、中田英寿 2010年 茨城県陶芸美術館蔵/作品を解説する中田英寿 

「UFO鍋」植葉香澄、奈良美智、中田英寿 2010年 茨城県陶芸美術館蔵/作品を解説する中田英寿 

旅の中で出会った工芸品、その作り手たちの素晴らしさに驚かされる一方、なかなか商品が売れなかったり、後継者不足である厳しい現状も目の当たりにした中田。綿々と受け継がれてきた日本文化が、知られる機会もなく消えていくのはあまりに惜しい。そこで、中田の発信力を生かして立ち上げたのが、REVALUE NIPPON PROJECTというわけだ。

 

「工芸家×コラボレーター×アドバイザリーボード」三位一体の作品づくり

工芸家とともに作品作りに参加するのは、現代美術家の奈良美智、デザイナーの佐藤オオキ、インテリアデザイナーの森田泰道など、トップクリエイターの面々だ。通常、工芸家とこうしたクリエイターとの組み合わせでは後者が注目されてしまうが、その間に各分野の専門家がアドバイザリーボードとして入ることで両者のバランスを調整。工芸家からスターを生み出し、その分野にスポットライトを当てようという意図の仕組みづくりとなっている。この三位一体のバランスが、思いもよらない自由な発想の作品を生んだ。

「赤絵セラミックスピーカー」見附正康、佐藤オオキ、秋元雄史 2010年 一般財団法人TAKE ACTION FOUNDATION蔵  ©Masayuki Hayashi

「赤絵セラミックスピーカー」見附正康、佐藤オオキ、秋元雄史 2010年 一般財団法人TAKE ACTION FOUNDATION蔵 ©Masayuki Hayashi

「Life size polar bear in papier mache」橋本彰一、片山正通、NIGO 2011年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵 ©Junichi Takahashi

「Life size polar bear in papier mache」橋本彰一、片山正通、NIGO 2011年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵 ©Junichi Takahashi

「Infinite Shadow」中臣一、森田恭道、中田英寿 2013年 青木信明蔵 ©Junichi Takahashi

「Infinite Shadow」中臣一、森田恭道、中田英寿 2013年 青木信明蔵 ©Junichi Takahashi

「風雲波輪」起正明、新立明夫、白洲信哉  2014年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵

「風雲波輪」起正明、新立明夫、白洲信哉  2014年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵

「コロロデスク 彦十蒔絵 鳥獣花木図屏風蒔絵」若宮隆志、鈴野浩一、禿真哉、柴田文江   2015年 個人蔵

「コロロデスク 彦十蒔絵 鳥獣花木図屏風蒔絵」若宮隆志、鈴野浩一、禿真哉、柴田文江   2015年 個人蔵

 

「世界に向かう」のではなく「世界が訪れる」日本へ

最後に「これから日本はどう世界へ発信していくべきか」を問われた中田は、「世界へ出ていくのではなく、日本へ来てもらうためのプラットフォーム作りが重要」と語った。
海外から日本への観光が増加しているいま、日本の文化はますます魅力的な産業となっている。日本工芸の新たな可能性を、まずは日本人である私たちが体感したい。

 

イベント情報
REVALUE NIPPON PROJECT 中田英寿が出会った日本工芸
 
開館期間:2016年4月9日(土)~6月5日(日)午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
会場:パナソニック 汐留ミュージアム
休館日:毎週水曜日(ただし5月4日は開館)
入館料:一般/1,000円 65歳以上/900円 大学生/700円 中・高校生/500円 小学生以下/無料 20名以上の団体/各100円割引 障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料で入館可能
主催:パナソニック 汐留ミュージアム、東京新聞、TBS 
協力:一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION
会場デザイン:藤本壮介建築設計事務所
後援:港区教育委員会
 
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